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Salesforceの活用事例!事例から学ぶ課題解決のポイントを解説

2023年09月01日

  • Salesforce
  • 定着・活用

はじめに

セラクCCCのSalesforce推進部のAです。当社には「Salesforceの導入後の運用が定着しない」「管理方法が分からない」といった課題を抱えるお客様からの問い合わせが多く寄せられます。本記事では当社がお客様の悩みを支援・解決した事例を交えて、導入のポイントをご紹介いたします。

 

ほかにも、こちらの資料「Salesforce定着・活用率を大きく加速させユーザ数を5,500%UPさせた事例とは?」も併せてご活用ください。

 

Salesforceとはクラウド型顧客管理ツールのこと

Salesforceとは、顧客関係を管理できるクラウド型のツールのことです。顧客関係を整理するCRM(顧客関係管理)として役立つのはもちろん、営業を可視化できるSFA(営業支援システム)としても重宝します。サービスの総称のため、製品によってCRM・SFA・マーケティング支援といった具合に役割が分かれています。自社の業務内容や目的に応じて、サービスを組みあわせて利用できます。

 

ビジネスシーンで役立つサービスが充実しており、特に営業活動を効率化させる目的で導入されます。セールスやマーケティング、カスタマーサービス、経営など、さまざまな領域で活用できます。自社の課題を把握して、何の機能が必要か、どう導入するのが効率的かを考えることが成功の近道です。機能が充実しているので、何を選んでよいか分からない企業はSalesforceに詳しい専門家の手を頼る方法もあります。導入に際して的確なアドバイスをくれるため、スペックの過不足が起こりづらく、無駄な労力やコストをかけずに済みます。

 

Salesforceが注目されている理由

Salesforceは、マーケティングからカスタマーサポートまで顧客情報を一括で管理できるツールとして注目されています。充実したラインナップで、営業活動に必要なデータを取得でき、自社の課題解決に役立ちます。たとえば、SalesCloudを導入すると顧客情報の一元管理ができ、ServiceCloudを導入すると問い合わせ対応のデータの管理が可能です。必要に応じて機能を拡張できるため、現場にあったシステムを構築できます。

 

また、Salesforceは顧客情報の一元管理ができるため、部署間のスムーズな情報共有を実現させます。営業やマーケティング、カスタマーサポートなど部署の垣根を越えて情報を共有し、手厚いサポートを実施して見込み客を逃しません。各部署の連携が上手くいきレスポンスが速くなるので、顧客満足度が向上します。ツールで管理した商談やメール内容などはすべて記録に残せるため、自社に営業ノウハウをストックできます。後進育成に役立ち、教育コストの削減が可能です。

 

さらに、Salesforceはユーザ同士でノウハウを共有できるコミュニティがあり、導入後に知見を深められます。質問を気軽にできる環境が整っているので、ノウハウがない企業も始めやすいクラウドツールです。

 

Salesforceを活用した事例4選

Salesforceを導入するときは、事例を通して自社の業務内容に合っているかどうかを判断してみてください。自社の業務内容に適していれば、営業活動の効率化はもちろん、後進育成のコスト削減に期待が持てます。

 

事例(1): オンラインとオフラインでSalesforceの定着・活用をサポート!

某精密機器メーカ / 利用規模 1,000名以上
活用製品
Salesforce Platform / Experience Cloud
Synergy!LEAD, Teachme Biz for Salesforce

 

某精密機器メーカでは、全国にあるパートナーの販売店とのやり取り効率化のため、Experience CloudベースのB2B Commerceプラットフォームで、独自のサイトを展開していました。営業改革に向けてSalesforceを導入したものの、運用を徹底できず活用が定着しませんでした。

 

課題
―Salesforceを使える人と使えない人の差が大きい
―社員を管理する管理職の社員がSalesforceへログインしていない
―地方営業所へのフォローが難しい

 

Salesforceをいざ導入しても社内に浸透せず、活用方法に悩む企業やSalesforce管理者は少なくありません。そこで、当社ではオンラインマニュアルの活用と、細やかなユーザフォローを行うことで、Salesforceの活用の定着をサポートしました。

 

ソリューション(1):「Teachme Biz for Salesforce」で操作をサポート
Salesforceにアプリケーションを追加できるAppExchangeで「Teachme Biz for Salesforce」のサービスを追加し、定着化を進めました。「Teachme Biz for Salesforce」とは、Salesforceで閲覧できるマニュアルを作成するツールです。操作画面に必要なマニュアルを表示でき、ユーザは分かりやすいビジュアルマニュアルに従って操作ができます。たとえば、Salesforceのレポート画面では、同じ画面上でマニュアルを確認しながら作業を進められます。

 

当社では、Salesforceを浸透させるために、「Teachme Biz for Salesforce」でよくある質問をマニュアル化し、適切な画面に配置するサポートを実施しました。また、ツールのトレーニング機能を利用して、販売員や営業部門社員へレクチャーし、Salesforceの活用を推進させる取り組みを行いました。

 

ソリューション(2):定期的なレクチャー会の開催
Salesforceの定着化のために、ユーザフォローを行いました。現場ユーザに対し、1on1ミーティング・営業所単位のレクチャー会を定期的に開催しました。レクチャー会ではSalesforceの使い方をただ教えるだけでなく、モチベーションを上げるためのコミュニケーションの場を設けています。1on1ミーティング実施後は、Salesforceの活用に前向きではなかった方々から「さらにこうしたい」「こういったものを作りたい」といった声が上がるなど、活用に前向きな方が増えました。

 

当社は、Salesforceの定着や活用の支援以外にも、効果を最大限に引き出すためのAppExchangeやサードパーティツールとの連携も提案できます。Salesforce導入後の効果を実感できない方は、ぜひ当社まで一度お問い合わせください。

 

事例(2): 超貴重人材! Salesforceアドミニストレーター育成支援

某ソフトウェア / インターネット関連企業 / 受講規模 20名以上
活用製品
Salesforce / Sales Cloud

 

某ソフトウェアメーカではSalesforceの構築支援事業を行っており、当社へSalesforceアドミニストレーター育成について相談がありました。そこで、新入社員やSalesforce未経験エンジニアに対して、Salesforce認定アドミニストレーターの資格取得に向けた教育支援を実施しました。

 

課題
―社内のSalesforce知識保有者・資格保有者を増やしたい
―社内に資格試験ナレッジや学習コンテンツがない
―教育カリキュラム、スケジュールが分からない

 

Salesforceのシステム管理者を増やしたいが学習をどこから始めるべきか、計画的な教育カリキュラムが分からないという悩みを抱えていました。課題を解決すべく、学習期間に合わせたカリキュラムを作成し、学習の進捗管理を実施しました。

 

ソリューション(1):基礎学習~試験対策までを網羅した学習コンテンツを用意
Salesforce初心者でも分かりやすいように、Salesforceについて基礎学習からスタートしました。開発環境を利用した体験学習も実施して、システム管理者として必要な知識を実践的に学習できる環境を整えました。試験対策フェーズでは、想定問題と頻出ポイントを確認し本番に備えています。

 

認定アドミニストレーターの試験範囲である機能設定については、概要説明だけでなく、設定方法も学習できる構成にしました。特に、初級学習者の多くがつまずく以下のポイントは、画面キャプチャや比較表を用いて、受講者の理解を深めながら説明しています。

 

つまずきやすい内容

  • ・インポートウィザードとデータローダの違い
  • ・共有設定、共有ルール、ロール、手動共有といったセキュリティ設定

 

ソリューション(2):Salesforce機能と1on1ミーティングを併用して学習をサポート
社内Salesforceでテスト環境(以下、Sandbox)を作成し、受講者が学習状況を入力できるオブジェクトを作成しました。レポートやダッシュボードを活用して受講者の学習状況を可視化し、進捗が遅い受講者には積極的なフォローアップを実施します。また、SalesforceのChatterで受講者からの疑問を受け付けて、気軽に質問ができる環境を整えました。あわせてWeb会議ツールで受講者との1on1ミーティングを実施して、試験想定問題の解説を聞いたり、学習中に出た疑問点を講師に質問したりできる場を提供しています。

 

オンライン/オフラインを併用した形で学習をサポートした結果、8割以上の受講者が認定アドミニストレーター試験に合格しました。受講者からは、「ずっと分からなかった機能について理解できた」「試験までの残りの学習スケジュールを考えることができた」という喜びの声をいただきました。

 

今回の事例ではアドミニストレーターの資格取得を目指すサービスを取り上げましたが、アドミニストレーターの育成を考えている方にもおすすめです。当社は、お客様に寄り添いながら必要な支援や提案を行っています。これまでもSalesforceの知識がない新入社員を支援して、Salesforceの新しい管理者を育成した事例が多数あります。他社事例を聞いてみたい方、支援内容の詳細を知りたい方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

 

事例(3):ベンダロックからの脱却!内製化に向けて標準機能へ置き換え

SNSマーケティング・コンサルタント企業 / 利用規模 100名以上
活用製品
Salesforce Platform / Sales Cloud
TeamSpirit, OPROARTS, Account Engagement(旧Pardot)

 

SNSマーケティング・コンサルタント企業では、すでにSalesforce上で商談と見積を入力して営業の実績管理をされていました。勤怠管理はTeamSpirit、帳票の出力はOPROARTSのアプリケーションと連携を図るなど、積極的な活用ができているものの、設定変更に課題を抱えていました。

 

課題
―他社にカスタム開発を依頼した結果、自社で機能の追加や修正ができなくなっている
―開発内容を理解している人がいない
―体制変更に伴い、承認フローの大幅な変更が必要である

 

カスタム開発により便利になりましたが、開発の詳細が残されておらず、要望や利用状況の変化に対応できない状態に陥っていました。社内の体制変更に伴い、承認フローの仕組みを変える必要があったため、当社へ相談をいただきました。

 

カスタム開発で生じる課題は根深く、自社で解決できないほど難度の高い課題を抱えているケースが少なくありません。問題解決を図る際は、まず複雑化した構造を把握し、整理することが大切です。

 

ソリューション(1):開発環境の調査、標準機能での実装
実装内容を把握するため、Sandboxで動作検証を行いました。その後、標準機能であるプロセスビルダーやフローを利用し、自動化を組み込みました。また、定例ミーティングや資料を用いてシステム管理者に実施内容の詳細を伝えて、支援後も社内で設定変更ができる環境を用意しています。

 

ソリューション(2):承認プロセスの修正、実装
承認申請のフローの見直しや条件修正を行い、できる限り複雑な設計を回避する内容にしました。当社が支援の際に大切にしたポイントは以下の2点です。

 

  • ・今後も社内で運用しやすい設計にする
  • ・お客様のシステム管理者様へ理解するまでお伝えする

 

上述した2つのポイントは、Salesforceの長期運用には欠かせません。当社では開発によるカスタマイズを行った企業に対して、実装状況を把握した上で最適な機能や活用方法を提案するように心がけています。

 

事例(4):学校法人のSalesforceを用いた営業活動を伴走

学校法人帝京大学 / 利用規模 約23,000名以上
活用製品
Salesforce/Account Engagement(旧Pardot)

 

学校法人帝京大学では受験生に情報発信するチャネルを増やす目的で、すでにSalesforce/Account Engagement(旧Pardot)を導入してメールマガジンの配信を実施していました。配信当初は受験シーズンが迫っていたため、リストメール配信機能に絞って活用を進めました。しかし、機能を絞ったことで、導入後に課題が生じています。

 

課題
―配信コンテンツのバリエーションが限られる
―イベント告知など単調な配信に偏る
―効率的で効果的な情報発信が必要である

 

ソリューション(1):Salesforce/Account Engagement(旧Pardot)の目標・課題設定
学校法人帝京大学では複数のキャンパスと協力して入試広報活動を行っていたため、短期間での自走を目標に掲げていました。そこで、明確化できていない目標や課題の設定から行い、「Salesforce/Account Engagement(旧Pardot)の機能をより活用し、メールマガジンの配信業務を効率化する」、「Salesforceを活用することで接触者情報を管理・可視化する」という目標を設定しています。適切なタイミング・ターゲットに情報を伝える配信内容に見直し、志願者の増加と入学後のミスマッチ減少を図りました。また、Salesforceの基礎知識の習得を促し、Account Engagement(旧Pardot)との連携が取れるように支援を実施しました。

 

ソリューション(2):Salesforce/Account Engagement(旧Pardot)の伴走型の活用支援
以前は複数のソフトウェアでデータを管理して分析していましたが、Salesforceに集約して適宜データをチェックできる環境を整えました。レポート作成など必要な作業をトレーニングし、内部で運用できる体制を構築しています。また、繰り返し行う作業は自動化して、メール配信業務を効率化させました。マーケティングの観点からメールマガジンの内容も見直し、メールテンプレートを10倍に増加させています。

 

事例から学ぶSalesforceでの課題解決のポイント

Salesforceの導入では、基礎知識を身につけ定着させることが大切です。ここでは、PDCAサイクルを高速化させるために、事例からわかる課題解決のポイントをまとめました。

 

導入後に定着させ、データを蓄積する

Salesforceで営業効率をアップさせるには、蓄積したデータの活用が欠かせません。効果を最大限に引き出すためにも、目標設定・運用ルールの策定・データ入力を確実に行い、活用を定着化させる必要があります。運用目的が定まっていない状態だと必要な機能の絞り込みはもちろん、設計や蓄積するデータの優先順位が定まらず、スムーズな運用が難しくなります。既存のソフトウェアをベースにして設計すると、不必要な入力項目を設定してしまい、入力作業や集計に時間がかかり、活用が定着しない恐れがあるので注意が必要です。

 

また、Salesforceの導入を現場に理解してもらうために、定期的なレクチャーの実施や、質疑応答の場を設けることも大切です。Salesforceの活用に前向きではない方たちからも理解を得られるように、企業として活用を推進する姿勢を示す必要があります。

 

Salesforceの使い方と最大活用のために絶対やるべきこと

 

 

Salesforceの運用人員を確保する

Salesforceをスムーズに運用するには、知見のある担当者を配置するか、あるいは後進育成に力を入れる必要があります。基礎知識を身につけていない状態で導入を進めると、情報入力量が増えるなど、かえって作業量が増大しかねません。管理者や部門の責任者に対してレクチャーを実施して、Salesforceの使い方を周知することが大切です。上司が深く理解している状態だと質問しやすく、つまずいたまま放置されるリスクがなくなります。詳しい担当者を配属できない場合は、社外のリソースに頼るのもひとつの手です。管理者の育成や後進育成を任せて、運用に必要な人員を確保します。

 

効果検証を行う

Salesforceを現場に浸透させた後は、実際に成果が得られているか効果検証が必要です。ツールの導入や利用が目的にならないように、導入目的に応じてデータを測定します。また、ダッシュボードの設定も行うと、データの可視化が可能です。取得したデータをもとに、生産性が伸び悩んでいるときは改善できる方法や機能を模索し、効果が出ている場合は現在の運用を継続させて顧客満足度の向上を狙います。

 

Salesforceの効果的な運用には、導入時に運用目的の設定や現場への理解の促進をしていくことが重要です。また、社内あるいは社外から運用人員を確保し、導入目的に沿った効果検証をしましょう。

 

ほかにも、こちらから「お客様との対談形式での事例紹介」もご覧いただけますのでご参考にしてください。

 

まとめ

セラクCCCでは、セールスフォース社認定のコンサルティングパートナーとして300名(23年5月時点)を超える経験豊富なコンサルタントが在籍しており、上述した事例以外にも、全国400社(2023年4月時点)以上のSalesforce定着・活用支援を行ってきた実績があります。定着・活用についてお困りの場合は、セラクCCCカスタマーサクセスチームの無料相談 からお問い合わせください。
また、よくある課題と解決策についてまとめているので、Salesforceの導入で課題を抱えている方は、以下のお役立ち情報をぜひダウンロードしてください。

 

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