2024.02.05

【ChatGPT】プロンプトエンジニアリングの基本から応用まで

#使い方 #お役立ち #定着・支援
【ChatGPT】プロンプトエンジニアリングの基本から応用までのTOP画像

はじめに

この記事のポイント

  • ChatGPTを活用するためにもプロンプトエンジニアリングは重要
  • プロンプトエンジニアリングは、ChatGPTの行動を指示するための方法
  • さまざまなシーンでプロンプトエンジニアリングは活用できる
  • プロンプトエンジニアリングの手法を理解し、ChatGPTをより効果的に活用しよう
  • 不安な場合は、専門家への依頼や勉強会への参加などを検討しよう

仕事で役立つ新しい知識が必要でも、難しい専門用語や複雑な理論はちょっと……と思うこともあるかもしれません。
今回は簡単に、ChatGPTというAI技術と、それを活用するための「プロンプトエンジニアリング」についてお話しします。

目次

1ChatGPTのプロンプトエンジニアリングの基本
プロンプトエンジニアリングの定義と目的
プロンプトエンジニアリングの役割・重要性
2ChatGPTに活用できるプロンプトエンジニアリングの基本例
Zero-shotプロンプト
3ChatGPTに活用できるプロンプトエンジニアリングの応用例
Few-shotプロンプト
CoTプロンプト
Zero-shot-CoTプロンプト
ToTプロンプト
ReActプロンプト
深津式プロンプト
Goal Seekプロンプト(シュンスケ式プロンプト)
4ChatGPTのプロンプトの活用に不安がある場合
勉強会に参加しよう
プロンプトの提供・相談支援を行っている企業に依頼しよう
5まとめ

ChatGPTのプロンプトエンジニアリングの基本

まず始めに、ChatGPTのプロンプトエンジニアリングとは何かを簡単に説明します。
ChatGPTは、人間と自然な会話をすることができるAI技術です。そして、そのChatGPTというAIに、どう振舞ってほしいかを指示するための方法が「プロンプトエンジニアリング」です。

プロンプトエンジニアリングの定義と目的

では、具体的にプロンプトエンジニアリングとは何かを説明します。
プロンプトエンジニアリングとは、AIに対して「こんな風に答えてほしい」「こんな話題について話してほしい」と指示するための手法のことを指します。このプロンプトエンジニアリングを使うことで、AIに具体的で、より有用な回答を出させることができるようになります。

プロンプトエンジニアリングの役割・重要性

プロンプトエンジニアリングの役割は、AIの性能を最大限に引き出すことです。AIはプログラムされた通りに動くだけで、自分から考えて行動することはできません。
だからこそ、私たちがAIに対して「このように動いてほしい」と指示を出すプロンプトエンジニアリングが非常に重要です。これをマスターすることで、AIをより効率的で有効なツールとして活用することができます。

ChatGPTに活用できるプロンプトエンジニアリングの基本例

プロンプトエンジニアリングにはいくつかの手法がありますが、その中でも特に初心者におすすめなのが「Zero-shotプロンプト」です。この手法を使えば、ChatGPTを上手に活用する第一歩を踏み出すことができます。

Zero-shotプロンプト

Zero-shotプロンプトとは、一言で言うと、「事前情報を与えずに質問や指示を行う」方法です。「Zero-shot」を直訳すると、「ゼロ-ショット(例)」となり「例がない状態」を指します。
「例がない状態」からでも、ChatGPTは膨大な学習データに基づいて行動し、期待した結果を出すことができます。初めてでも簡単に使えるので、ぜひ試してみてください。

Zero-shotプロンプトの一例のスクリーンショット
Zero-shotプロンプトに対する回答のスクリーンショット

ChatGPTに活用できるプロンプトエンジニアリングの応用例

ChatGPTのプロンプトエンジニアリングには、基本の「Zero-shotプロンプト」以外にもさまざまな応用例があります。これらを覚えることで、ChatGPTをより高度に操作することができます。
今回は、「Few-shotプロンプト」「CoTプロンプト」「Zero-shot-CoTプロンプト」「ToTプロンプト」「ReActプロンプト」「深津式プロンプト」「ゴールシークプロンプト(シュンスケ式プロンプト)」といった応用例について紹介します。
これらのプロンプトエンジニアリング手法を理解し、適切な文脈で利用することで、ChatGPTをより効果的に活用できます。

Few-shotプロンプト

プロンプト内に複数の例文(few-shot)を提示して、特定のタスクに適した出力を促す手法です。例文を通して、質問や指示からChatGPTに回答のパターンを学習させます。
例えば、「以下の文章を要約してください」というタスクに対して、実際の要約例をこちらから提供します。

Few-shotプロンプトの一例のスクリーンショット
Few-shotプロンプトに対する回答のスクリーンショット

CoTプロンプト

こちらの「手順」に沿ってChatGPTに回答させる手法を、Chain-of-thought(CoT)プロンプトといいます。
CoTプロンプトのメリットは、間違っている箇所や説明の補足が必要な箇所が確認しやすい点です。また、先述したFew-shotプロンプトと組み合わせて「例」と「手順」を両方提示すると、より精度の高い回答を導き出せます。

CoTプロンプトの一例のスクリーンショット
CoTプロンプトに対する回答のスクリーンショット

Zero-shot-CoTプロンプト

Zero-shot-CoTプロンプトは、「Zero-shotプロンプト」と「CoTプロンプト」を組み合わせた手法です。事前情報は与えずに指示だけを入力しますが、ChatGPTが手順通りに考えられるよう、文末に「ステップごとに考えてください」、「手順通りに回答してください」と付け加えます。
CoTプロンプトとの相違点は、手順部分もChatGPTが考えてくれるところです。

Zero-shot-CoTプロンプトの一例のスクリーンショット
Zero-shot-CoTプロンプトに対する回答のスクリーンショット

ToTプロンプト

Tree of Thoughts(ToT)プロンプトは、直訳すると「思考の木」です。
ChatGPTは指示をストレートに受け止めやすいため、インプットからアウトプット(質問から回答)までが直線的です。そこで、回答と回答の間に「評価」という枝(プロンプト)を挟み、軌道修正します。
ToTプロンプトでは「生成」と「評価」を繰り返すため、やり取りも複雑です。一度で回答を出そうとせずに段階を追って進めていきましょう。


ToTプロンプトの一例のスクリーンショット
ToTプロンプトに対する回答のスクリーンショット
回答の生成と評価の一例のスクリーンショット

ReActプロンプト

ReActプロンプトとは、「Reasoning:推論」と「Act:行動」を組み合わせて指示を出す手法です。
指示や質問のあとに、「Thought:考え」、「Action:行動」、「Observation:観察」を追加することでChatGPTが具体的な行動計画を立ててくれます。

ReActプロンプトのプロンプトと回答のスクリーンショット

深津式プロンプト

深津式プロンプトは、ChatGPTの役割を明確にして問題解決を促す手法です。note株式会社のCXOである深津 貴之氏によって考案されました。
冒頭に、「あなたは○○です」とChatGPTに役割を与えてから、区切り文字(たとえば、「#」や「*」など)を使用して守ってほしいルール(制約条件)を提示します。

深津式プロンプトの一例のスクリーンショット
深津式プロンプトに対する回答のスクリーンショット

Goal Seekプロンプト(シュンスケ式プロンプト)

Goal Seekプロンプト(シュンスケ式プロンプト)は、はじめに曖昧なゴールを伝えて、ChatGPTがこちらに質問するよう指示します。
その下には、質問への回答を基に「改良したプロンプト」、「プロンプトを改良するための提案」、「プロンプトを改良するために必要な情報」を提示するように入力します。
出力された回答を基にして、自分の理想とするプロンプトが完成するまでChatGPTとやり取りを行うことが可能です。

Goal Seekプロンプト(シュンスケ式プロンプト)の一例のスクリーンショット
Goal Seekプロンプト(シュンスケ式プロンプト)に対する回答のスクリーンショット1
Goal Seekプロンプト(シュンスケ式プロンプト)に対する回答のスクリーンショット2

ChatGPTのプロンプトの活用に不安がある場合

ChatGPTやプロンプトエンジニアリングについて学んでみたけど、難しく感じてしまった、もっと詳しく知りたいと思った、なんてことはありませんか?
そんなときは、次にご紹介する方法を試してみてください。これらの方法を利用すれば、ChatGPTのプロンプトの活用に対する不安を解消することができます。

勉強会に参加しよう

一つ目の方法は、勉強会に参加することです。AIやプロンプトエンジニアリングに関する勉強会は、多くの地域やオンラインで開催されています。そこでは、専門家から直接学べるだけでなく、同じように学びたいと思っている人たちと情報を交換したり、質問をしたりすることができます。
困ったときには人に聞くのが一番です。きっとあなたの疑問や不安を解消する手がかりを見つけることができるでしょう。

プロンプトの提供・相談支援を行っている企業に依頼しよう

二つ目の方法は、プロンプトの提供や相談支援を行っている企業に依頼することです。一人で悩むよりも、専門家に任せる方が早い場合もあります。
これらの企業は、AIの活用に関する専門知識を持っているため、あなたのビジネスに最適なプロンプトの提供や、ChatGPTの適切な活用方法についてのアドバイスを提供してくれます。あなたのニーズに合わせて最適なサポートを受けられるので、ぜひ活用してみてください。

株式会社セラクでも、法人向けChatGPT「NewtonX」を導入されたユーザ様向けに、勉強会の実施やご活用シーンを想定したプロンプト提供を行っております。お悩みやご要望に応じていつでもご相談可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
また、安心してお使いいただくためにも、NewtonXの無料トライアルを提供しております。トライアル版にも「プロンプトテンプレート表示機能」を搭載しておりますので、ぜひ一度お試しください。

まとめ

本記事では、AI技術ChatGPTとそれを活用するプロンプトエンジニアリングについて解説しました。
基本的な「Zero-shotプロンプト」から、「Few-shotプロンプト」や「CoTプロンプト」などの応用例まで、様々なプロンプトエンジニアリング手法を学び、ChatGPTをより高度に操作する方法を探求しました。
この知識を活用し、AI技術を自身のビジネスに役立てる一助としてください。

この記事を書いた人
NewtonXコラム編集部アイコン

NewtonXコラム編集部

ChatGPTの分析に特化した編集メンバーが記事を更新しています。
生成AI界隈の最新ニュースからお役立ち情報まで詳しく解説いたします。

一覧へ戻る
トップへ戻る