2025.07.02

グループ拡大に伴う人事業務の複雑化を『COMPANY(R)』で解決。
セラクの豊富な知見が導いた運用改善

化学製品の製造・販売を中心に事業を展開する株式会社ダイセルは、100年を超える歴史を持つ大手化学品メーカーです。同社は化粧品の原料、スマートフォンのフィルムに加え、自動車のエアバッグを展開するインフレータと呼ばれる機器など、幅広い製品を手がけています。製品の多くは生活に身近な分野で活用されており、同社の長い歴史がその技術力の高さを物語っています。

同社には製造現場から支援部門まで、さまざまな勤務形態や制度を持つ多様な社員が在籍しているため、人事システムの統一的な運用が課題となっていました。今回は人事グループの岡嶋顕史様と中嶋恵里花様に、統合人事システム『COMPANY(R)』を通じた取り組みについて詳しくお話を伺います。

多様な勤務形態を持つグループ各社への対応が困難だった

当社では10年以上前から『COMPANY(R)』を導入しており、当初は内製にて運用していました。しかし、グループ会社及び利用範囲の拡大に伴って、各社に合わせたオーダーメイドの対応が求められるようになり、社内リソースだけでは対応しきれなくなっていったのです。単純に人数が増えるだけでしたら対応できたのですが、グループ各社でそれぞれ独自の制度があり、勤務形態もまったく異なる状況でした。そこで人事業務の平準化を目指して、運用のパートナーを探し始めました。

セラクさんへ委託することになったのは、当時は『COMPANY(R)』の支援ができる企業が少なく、信頼して任せられる候補が限られていたのですが、その中でセラクさんは豊富な実績を持っており、最適な選択肢だと考えたという経緯があります。

また、当時の当社は『COMPANY(R)』の一部機能のみを活用していましたが、当社で利用していない機能へのニーズも高まっていました。これらの機能をゼロから学習して対応するよりも、既に知見を持つ専門家に依頼してサポートを受けた方が効率的だと判断したことも、セラクさんにお願いした理由です。

丁寧な確認とエビデンス管理による信頼性の高いアウトソーシング

セラクさんへの依頼は段階的に拡大してきました。最初は新しい機能のサポートをスポット契約で依頼し、その成果を確認した上で保守契約へと移行したという経緯があります。この段階的なアプローチにより、安心してお任せできる関係性を構築できました。

現在の支援内容は非常に幅広く、グループ会社の制度変更の対応や法改正に伴う設定変更、繁忙期における優先順位を考慮した作業調整などをお任せしています。また、グループ会社へ新しく導入する際には、要件定義から設計・設定、資料作成まで包括的にサポートしていただいています。

特に評価している点は、アウトソーシングにおける適切な立ち位置を理解していることです。外部に依頼する側として最も不安なのは、期待する成果物がしっかりと納期までに提供されるかということでしょう。セラクさんは確認作業が非常に丁寧で、少しでも疑問があれば必ず確認を取って進めてくれるので、そうした心配が不要です。成果物の品質も素晴らしく、当社のフォーマットに合わせて作成してくれますし、ない場合でもセラクさんの方で作成していただけます。ときには、作成いただいたフォーマットを当社に取り入れることもありますね。

また、エビデンス管理も徹底されており、「いつ、誰が、どのような設定変更を行ったか」を詳細に記録してくれるため、振り返りや引き継ぎが非常にスムーズです。加えて、担当者の人柄も良く、1年間という長期プロジェクトでもまったくストレスなく進めることができています。

業務の効率化と標準化がもたらした人事業務の変革

セラクさんのサポートにより、当社の人事業務は大きく改善しました。まず定量的な効果として、現在(2025年4月時点)は『COMPANY(R)』により、ダイセル単体を含み国内グループ会社7社の給料計算が安定稼働しており、5,000名を超える社員の支援体制を構築できています。この規模での運用は、専門的な支援なしには実現が難しかったでしょう。

この成果を踏まえ、グループ会社への展開も積極的に進めています。特にコロナ禍は、『COMPANY(R)』を活用することの重要性を実感する機会となりました。各種申請・承認業務や給料明細の配信をWeb上で行えるため、社員が出社できない状況でも業務を継続できたのです。実際、グループ会社の総務部門からも、在宅勤務への対応がスムーズに行えたという声が届いています。年末調整業務についても大きな改善が見られ、従来は紙ベースで処理していた業務を『COMPANY(R)』に移行し、住民税の特別徴収税額決定通知書の配布作業などの効率化も実現しています。

グループ会社への展開において特に効果的だと感じているのは、マニュアルの標準化です。先般のグループ会社導入では当社で既に構築していたシステム利用方法やマニュアルを、そのままグループ会社に展開できるように整えたことで、各社での運用が統一されました。各社独自の運用ではなく、統一されたルールに基づく運用によって、業務品質の向上とリスクの軽減を両立できています。

また、心理的な側面での改善も見逃せません。以前はグループ各社の担当者が少人数で業務を進めることが多く、ルールが統一されていなかったことから、判断に迷った際の相談先が限られていました。しかし現在では、同じフローで業務を行っているため、当社人事グループの豊富な知見を活用できるようになり、担当者の安心感が大幅に向上しています。法令違反のリスクを担当者一人で抱える重圧から解放され、チーム体制で課題解決に取り組める環境が構築されました。

新機能への挑戦と他社事例の活用で人事グループをさらに発展させたい

将来に向けた取り組みとして、『COMPANY(R)』の新機能の活用に積極的にチャレンジしていくつもりです。システムは日進月歩で進化しており、新機能や既存機能の改善が継続的にリリースされているため、これらのアップデートを効果的に取り入れていきたいと考えています。現在でも十分活用していますが、まだ使いこなせていない機能があることを1年間のプロジェクトを通じて実感したので、力を入れて取り組みたいですね。ただし、すべての機能を一度に導入するのは現実的ではありませんので、優先度を設定して計画的に進めていく方針です。

また、セラクさんには他社事例の共有についても大きな期待を寄せています。運用方法について疑問が生じた際に、他の企業がどのような対応をしているかという情報を得ることで、当社の運用改善につなげられる可能性があるためです。さまざまな情報をご共有いただくことで、当社の運用レベルをさらに向上させたいと考えています。

同じような課題に直面している企業の方々には、パートナー企業との関係構築の大切さをお伝えしたいと思います。技術的な専門性はもちろん重要ですが、それ以上にコミュニケーションを通じた相互理解が成功への近道です。単なる業務委託を超えたパートナーをお探しの方には、セラクさんがきっと大きな力となってくれるはずです。

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