2026.06.26

COMPANY®のインターフェース連携を成功させる「業務とシステムの境界線」

COMPANY®のインターフェース連携を成功させる「業務とシステムの境界線」

はじめに

COMPANY®を導入し、周辺システムと連携すれば、毎月の手作業やExcel集計から解放されると考える方は少なくありません。しかし実際には、データの不一致や連携タイミングのずれが発生し、現場が混乱したり、情報システム部門との調整に追われたりすることがあります。

こうした問題の根本原因の多くは、システム設定や技術的制約そのものではありません。「どこまでをシステムで自動化し、どのような例外を許容するか」という、運用ルールの線引きが曖昧なことにあります。

これまで運用してきた各種手当や独自の勤務シフトを、新しい仕組みに合わせる際には慎重な対応が必要です。事前に業務とシステムの境界線を明確にするプロセスを踏むだけで、稼働後のトラブルの多くは未然に防ぐことができます。

本記事では、COMPANY®の実運用上の想定外の事態と、それを防ぐための具体的な境界線の引き方について解説します。連携をスムーズに進めるには、初期段階から共通ルールを定めることが重要であり、結果として人事部門の負担軽減にもつながります。まずは、実務で発生しがちな課題とその構造から確認していきましょう。

インターフェース連携で必ず直面する「3つの想定外」

製品のカタログスペックや公式の仕様書を見ているだけでは、実稼働後に起きるトラブルを予測することは困難です。システム上のデータ連携自体は可能であっても、いざ日々の実務で動かし始めると、想定していたスケジュールや手順通りに進めるのが難しくなってしまう場面もあるかもしれません。ここでは、私たちが実際の現場で頻繁に遭遇する代表的なトラブルの傾向を解説します。

1. 過去日付の更新が引き起こすデータ連携の崩壊

COMPANY®における人事データは履歴管理が基本であり、異動や転籍といった発令のタイミングでデータが区切られます。しかし実運用において、「過去の特定時点から現在までのデータを一括で修正したい」という要望が現場から上がることが少なくありません。

大量の人事データを一括して再連携する形になるため、システムの処理能力の面で負荷が懸念されます。インターフェース連携は、日々の差分を定期的に取り込むことを前提に設計されているケースがほとんどです。過去データを広範囲に処理すると、想定していたスケジュールや容量を超え、他システムとの連携に影響するおそれがあります。

2. 障害対応を遅らせる「責任のループ」

エラーが発生した際、原因の特定が著しく困難になるのもインターフェース連携の特徴です。背景には、COMPANY®側の人事部門、外部システムを管理する情報システム部門、そして各システムを担当する複数の外部ベンダーが介在していることが考えられます。

例えばデータが正しく反映されない場合、外部ベンダー・情報システム部門・人事部門・COMPANY®担当ベンダーの間で確認が行き来し、調整に時間がかかることがあるかもしれません。さらに各システム間でデータを加工している場合、データの状況や作成元のルールを改めて見直す形になり、確認作業が長期化してしまう場合もあります。

3. 「すべて自動化」の誤解と手動操作の残存

システムを構築すれば完全に自動で動くという印象を持たれがちですが、運用の状況などによっては、多少の手作業を組み合わせる形になる場合もあるかもしれません。

例えば、特定のデータを連携用のCSVとして出力するために、システム画面から担当者が直接ボタンを押下しなければならない仕様が含まれる場合があります。また、イレギュラーな雇用形態や独自の例外処理が想定以上にある場合、システム側で自動判定しきれず、結局は手作業でデータを補正する手順が残るケースも考えられます。実際に、手作業をなくすために後からRPAを追加導入した事例もあります。自動化が部分的にとどまってしまう背景には、業務の進め方が多岐にわたっているなど、運用の性質に起因する側面もあるのです。

連携を機能させる「業務とシステムの境界線」の引き方

スムーズな導入には、システム対応と並行して、社内の運用ルールや担当範囲を事前に整理しておくことも重要です。ここでは、システム連携を成功させるために、企業側が事前に調整しておくべき重要なポイントを解説します。

ベンダーの責任範囲と、企業側が下すべき「決断」

システム導入において、ベンダーが遂行できるのは、要件に基づいたプログラムの設計・開発、COMPANY®側の設定、テストやマニュアルの作成といった技術的な領域がメインになります。一方で、操作の範囲やエラー時の最初の窓口など、日々の運用に関する細かな取り決めについては、ベンダーと相談しながら、社内側でも少しずつイメージを共有しておくと安心です。こうした役割分担をプロジェクト初期に共有できていないと、稼働後にトラブルが起きた際、関係者やベンダーの間で対応方針に迷いが生じるおそれがあります。

例外を許さない「アクセス権」と運用ルールの徹底

導入時に定めた運用ルールを、いかに例外なく守り抜くかも重要な課題です。例えば、設計段階で「過去のデータは絶対に触らない」と決めたにもかかわらず、稼働後に現場の強い要望に押し切られて運用を変えてしまうと、データ連携が破綻するおそれがあります。 特にグループ会社を持つ企業では、本社がルールを守っていても、子会社が独自の運用を始めてしまったり、人事担当者の異動によって暗黙のルールが引き継がれず崩壊してしまったりするケースもあります。操作権限を適切に制御し、標準手順から外れる処理が起こりにくい運用体制を整えることが重要です。

成功の鍵は「一番実現したいこと」の明確化

COMPANY®は機能が非常に豊富であるため、検討を進めるうちに「あれもこれも自動化したい」と要件が際限なく膨らんでしまう傾向があります。しかし、すべての要望を盛り込もうとすると、開発期間が延びるだけでなく、システムが複雑化して運用が回らなくなるリスクが高まります。 そのため、「今回の連携で一番実現したいことは何か」というコアな目的を定め、それ以外の部分は「運用でカバーする」という明確なビジョンを持つことが成功の鍵です。絶対に譲れない要件と、後回しにできる要件を仕分けすることで、現実的で安定した連携基盤を構築することができます。

まとめ

COMPANY®のインターフェース連携は、単なるデータ受け渡しの「魔法のツール」ではありません。システムをつなぎ合わせるだけではなく、例外処理の扱いを取り決め、責任分担などの運用設計を含めて構築して初めて、現場に本当の価値を生み出します。
各部門が長年培ってきた独自のルールやイレギュラーな処理を標準化することは、社内調整のハードルが高く、痛みを伴うプロセスです。しかし、「業務とシステムの境界線」を明確に引く決断をすることこそが、導入後のエラーによる混乱を防ぎ、長期的な運用を安定させる重要なポイントとなります。ツールを入れるだけでなく、業務ルールの整理と見直しにも着手してみるのはいかがでしょうか。

社内調整の前提となる機能の適性判断や、複雑な要件定義、そして高度な技術的設定については私たちセラクがしっかりと伴走いたします。「どう連携させるべきか迷っている」「今の構成に不安がある」といった現状の課題がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。実務に即した、確実に回る運用設計を共に構築していきましょう。
以下のフォームから資料をお取り寄せください。

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