2022.10.31

KPI

KPI

読み方:ケーピーアイ

KPIとは

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、日本語に訳すと重要業績評価指標となります。業務目標達成のために実行しなければならないプロセスが、適切に実行されているかを定量的に評価する指標です。
KGI(Key Goal Indicator)を大目標とするなら、KPIはそれを達成するためのプロセスを分解し、個々の社員やチームが起こすべき具体的なアクションに落とし込み、その達成度を数値で確認するものです(KGIについては類似語の項目で解説します)。

KPIの特徴

ポイントとなるのは「プロセス」を「定量的」に計測するという点です。
計測するプロセスは具体的に設定しなければいけません。抽象的な目標をプロセスに設定してしまうと、従業員は具体的にどのようなアクションを起こせばいいのか迷うことになってしまいます。セールスなら成約数、マーケティングならWebサイトの訪問者数といったような明確に把握できるプロセスをKPIに設定します。
また、KPIは定量化(数値化)できる指標に設定する必要があります。定性データでは目標を達成したのかどうかの判定が難しいため、数値目標で達成度を測ることができるようにしなければなりません。
ただし、これはあくまでKPI設定においての話で、定性データが無意味だということではありません。例えばKPIが達成できない、あるいはKPIが悪化した、といったようなときには、数値には反映されなかった不振の要因を探るため、顧客や従業員の意見といった定性データの分析が必要になることもあります。

KPIが機能しない場合

KPIを設定しても、それを目標に行動してもらえないことが起こり得ます。これは設定したKPIの数が多すぎたり、目標とKPIの因果関係が不明瞭だったりした場合に起こります。
これらを解決するには、まずKPIの数を絞り込むことです。KPIの数は3~5個が適当であると考えられています。あまりに多くのKPIを設定している場合は、それらを精査して数を絞り込む必要があります。
また、組織の目標や戦略が変更になった場合、KPIもそれに合わせて変更しなければなりません。現状のKPIをそのまま使用しても、新たな目標との因果関係が不明確な(または因果関係が存在しない)ことになってしまうからです。

KPIの関連語

  • KGI
    KPIに似た言葉に、KGI(Key Goal Indicator)があります。KGIは経営戦略上の最終目標であり、KPIの積み重ねの結果がKGIになると考えてよいでしょう(KGIについては別途項目を設けていますので、そちらをご参照ください)。
  • KSF
    KSF(Key Success Factor)は「重要成功要因」という意味です。これはKPIのような指標ではありませんが、KPIの設定において重要な位置を占めます。というのも、KPIはKSFを指標化したものだからです。KSFはKGI達成のための要因です。KGIを達成するためにはKSFを押さえなければなりません。一方KPIはKGI達成のためのプロセスを明確にし、数値目標として設定します。つまり、KSFという要件をプロセスと数値目標で表したものがKPIになります。なお、通常1つのKGIに対して複数のKSFが想定されます。