コンプライアンス
読み方:コンプライアンス
コンプライアンスとは
コンプライアンス(Compliance)とは、法だけでなく道徳や慣習などの社会規範を守る概念を指します。本来は法令順守を意味していましたが、近年、企業の社会的責任(CSR)や企業倫理の重要性が高まり、より広義の概念へと再定義されています。
法的側面から見たコンプライアンス
法的側面におけるコンプライアンスとは、企業や従業員が法令を順守し、法的リスクを回避するための取り組みを指します。法的リスクとは、違法行為による罰則や、民事訴訟による財務やブランド毀損のリスクなどです。企業活動は、民法・刑法・商法・行政法や、労働法・経済法・知的財産法、さらに業種別の特別法など様々な法律に基づいて行われます。これらを順守するために、内部監査や社内教育を実施する必要があります。
倫理の面から見たコンプライアンス
法令順守は、法の制定や改正に応じた対応が求められます。一方で、倫理は社会の価値観やステークホルダーの期待によっても変化するため、柔軟な対応が必要です。法の条文のように明示されていない分、社会的潮流を敏感に察知し、企業として適切な判断を下す力が求められます。
コンプライアンスの実務的意義
コンプライアンスの実践は、組織の健全性を維持し、長期的な成功を支えるために不可欠です。法的リスクの軽減、ステークホルダーからの信頼獲得、経営の持続性の確保などにより、企業活動の安定に寄与します。また、内部統制の強化や従業員の行動指針の明確化にもつながります。コンプライアンスは、企業が社会的責任を果たすための基本的な行動原則です。
コンプライアンスの関連語
- ・CSR(Corporate Social Responsibility)
企業の社会的責任を意味します。地域住民を含むすべてのステークホルダーに対して責任を果たすものであり、企業倫理・コーポレートガバナンス・内部統制・SDGsなどが対象です。CSRの実践は、コンプライアンスの社会規範遵守の側面と密接に関連しています。



