ロイヤルティ
読み方：ロイヤルティ
ロイヤルティとは
ロイヤルティ（英：Loyalty）とは、日本語訳で「忠誠心」や「誠実さ」、「愛着」を意味します。企業ビジネスの文脈においては、従業員が勤務している企業に対して「愛社精神」をもつこと、あるいは顧客がブランドに対してもつ信頼をもつことです。同じようなつづりの単語として「ロイヤリティ（英：Royalty）」があり、「特許やフランチャイズ契約などに対して企業が払う対価」という意味です。
ロイヤルティの種類
- ・従業員ロイヤルティ
従業員の企業に対する愛社精神や忠誠を誓う心を表すものです。ES（Employee Satisfaction：従業員満足度）や、eNPS（Employee Net Promoter Score：従業員愛着度指標）などの指標を用いて測定・分析します。従業員ロイヤルティが高いと、従業員のやる気やモチベーションが向上し、企業組織の成長につながる場合があります。
- ・顧客ロイヤルティ
顧客が企業の商品やサービスに対して抱いている信頼性や愛着を指し、CS（Customer Satisfaction：顧客満足度）やNPS（Net Promoter Score：顧客愛着度指標）などの指標を用いて測定・分析されるのが主流です。顧客ロイヤルティを高くすることで、顧客は当該企業の商品やサービスを継続して利用しやすくなります。
ロイヤルティを高めるポイント
- ・企業理念や自社独自の強みなどを企業全体で共有する
企業に対する愛着や忠誠心を培うためには、企業理念や、自社独自の強みは何かの理解を深めてもらうための施策を行うことが重要です。企業理念にまつわるエピソードや思いを伝えることで、企業理念を全体に浸透させ共有できます。
- ・自分の仕事がどう役立つのかを従業員に説明する
企業への愛着や忠誠心を生み出す一つの方法として、自分の仕事が社会の何に貢献しているのか、企業側が従業員に説明することが挙げられます。自分の行っている仕事がどう社会に役立つのかを従業員に共有することで、意欲向上につながります。
- ・人事評価で成果に加えてプロセスも評価する
成果に加えてプロセスの選択や選択理由も人事評価することで、従業員は認められていると感じられるようになります。結果として、従業員の企業に対する愛社精神や忠誠心が育まれます。
ロイヤルティの向上効果
- ・離職率が低下する
従業員が抱いている企業への信頼感や愛着が増すことで、この企業で長く働きたいという意欲が湧きます。結果として従業員の離職率が低くなります。
- ・組織や従業員の成長が見込まれる
従業員が企業や仕事に対して信頼感や愛着をもつことで、仕事に対するモチベーションが上がります。ポジティブな思考をもつ従業員は組織全体に好影響を与えます。
- ・顧客の満足度向上につながる
企業にとって、顧客の口コミサイトやSNSでの評価は重要な指標の一つです。企業の商品やサービスが顧客から認められ、商品やサービスに対する満足度や愛着心が醸成されることでロイヤルティが高まります。高められたロイヤルティは、企業の商品やサービスに対する高評価や、肯定的なレビューが増えることをもたらします。
ロイヤルティの関連語
- ・エンゲージメント
ロイヤルティと同様に、「従業員や顧客の企業に対する愛着」を示す言葉です。「ロイヤルティ」は企業と従業員との相互関係や、顧客の企業に対する信頼性があることを指します。一方、「エンゲージメント」は企業と従業員や顧客が一体となり、ともに成長する関係があることを意味します。
- ・コミットメント
コミットメントは、日本語訳すると「関わり合い」や「約束」を意味します。一例を挙げると、「企業側の要望に従業員が応える」ことがあります。ロイヤルティは、従業員の企業に対する自発的な愛着心ですが、コミットメントは従業員が自発的に約束や責任を全うする姿勢を示すものです。
