越境学習
読み方:エッキョウガクシュウ
越境学習とは
越境学習とは、従業員が慣れた職場を離れて、これまでとは違う環境のもとで業務や学習に取り組むことにより、新しい視点を身につけるための教育手法です。不確実で変化の激しい現代において、人材育成や組織改革を促進させる手段として近年注目されています。越境学習で学んだことをいかすためにも、研修後の報告会や上司と面談する場などを設ける必要があります。
越境学習の種類
- ・プロボノ
社会人が本業で培ったスキルを応用してボランティアに取り組む活動です。地域おこしのプロジェクト運営や自然災害に対する復興プロジェクトのボランティア参加などが挙げられます。
- ・大学院の利用
近年では、社会人を対象とした大学院が増加しています。夜間の時間帯や休日に開講する講義もあり、就業時間の合間を活用して通学が可能です。越境学習を利用することで、高度な専門知識の習得だけではなく、企業外の人材との交流を通じて人脈を広げ、コミュニケーション能力を高められることも期待されます。
- ・海外への派遣
新興国に赴いて現地の住民にスキルを教示することや、プロジェクトを立ち上げて問題解決することが挙げられます。現地にいる人々の国民性や仕事に対する考え方を理解できることが利点です。
越境学習を推奨するメリット
- ・リーダーシップを兼ね備えた人材育成がしやすくなる
ボランティア活動や海外での研修を通じて、さまざまな人の意見を吸収する能力や、人にわかりやすく意見を発信する能力が身につきます。これらの活動で得たスキルは、リーダーとして役割を果たすうえでも重要になります。
- ・新しい知識やノウハウの獲得機会につながる
外部組織に参加することで、場合によっては自社になかった知識やノウハウが獲得可能です。越境学習で得た知識やノウハウは、自社の業務改善や新規事業創造に活かせます。
越境学習の課題点
- ・子育てや家族の介護に配慮する
越境学習では災害被災地でのボランティア活動や海外への単身赴任もあるため、家庭の事情で参加が難しい従業員も出てくることが想定されます。越境学習について社内公募制とし、事前に面談を行い、公平性を担保することが重要です。



