ディレクトリ構造
読み方：ディレクトリコウゾウ
ディレクトリ構造とは
ディレクトリ構造とは、ルートディレクトリ（階層の最上位）を起点とし、木構造で構成されたファイル管理システムの構造を指します。具体的には、ディレクトリ（フォルダ）を用いて、さまざまなソフトウェアで作成されたファイルを分類・整理して保存することが可能です。ディレクトリの中にはファイルだけでなく、別のディレクトリも格納できるため、階層的な構造を形成できます。
パス
パスとは、ディレクトリ構造において任意のファイルまたはディレクトリの格納場所を示す「住所」のようなものです。パスには2種類あり、起点の違いによって「絶対パス」と「相対パス」に分類されます。
絶対パスはルートディレクトリからの経路をすべて記述する形式であり、相対パスはカレントディレクトリ（ユーザが現在開いているディレクトリ）を基準に記述します。ディレクトリ構造が複雑に階層化されていても、これらのパスを用いることで目的のファイルやディレクトリを正確に特定可能です。
パスの正規化
パスの正規化とは、複雑なパスをもっともシンプルな形に変換する処理です。たとえば、カレントディレクトリ（.）や親ディレクトリ（..）を表す記号が混在している場合、それらを解消してパスを変換して明確にすることです。
この処理は通常、手動ではなくコードやシェルスクリプトを用いて自動的に実行されます。なお、使用される記号はOSによって異なることがありますが、正規化によって各OSに適した形式へと変換すされます。
ディレクトリ構造の関連語
- ・フォルダ
ディレクトリは、OSによっては「フォルダ」と呼ばれることがあります。基本的には同義ですが、使い分けには傾向があります。
GUI（グラフィカル・ユーザ・インターフェイス：マウス操作でグラフィック上のオブジェクトを扱う）を備えたOSでは「フォルダ」、CLI（コマンドライン・インターフェイス：コマンド入力で操作する。CUIとも）を用いるOSでは「ディレクトリ」と呼ばれることが一般的です。
ただし、近年ではCLIベースのOSでもGUI環境が整備されているため、この区別は厳密にはあいまいになりつつあります。
