ナレッジマネジメント
読み方:ナレッジマネジメント
ナレッジマネジメントとは
ナレッジマネジメントの「ナレッジ」とは、従業員が個別に保有する業務知識や経験則、ノウハウなどの情報を指します。そのナレッジを共有することで、従業員全体の生産性や能力を高め、企業の成長促進に寄与する経営手法がナレッジマネジメントです。働き方の多様化が進み、リモートワークやフレックスタイム制度の導入が広がる中で、仕事の効率化や人的コストの削減にもつながるため、ナレッジマネジメントを取り入れる企業が増えています。
ナレッジマネジメントに効果的なフレームワーク
ナレッジマネジメントを実施するには、SECI(セキ)モデルとよばれるフレームワークを採用することが効果的です。SECIモデルは、知識を「暗黙知」と「形式知」の2種類に分類します。暗黙知は言語化しにくい個人の経験やノウハウに基づく知識であり、一方、形式知は言語や図表などで明示的に表現された知識を指します。この2種類の知識を組織的なプロセスによって、「暗黙知→形式知→暗黙知→形式知…」とサイクル化し、企業全体で共有・管理することで、従業員の知識を効果的に活用します。
ナレッジマネジメントが注目される理由
ナレッジマネジメントが近年企業に広まった理由は、従業員がもつ「知識、経験、ノウハウ」の重要性が高まっているためです。従来、多くの企業で終身雇用制度が採用されており、長期雇用を前提とした社員育成が行われていました。しかし、働き方の多様化により人材の流動性が高まり、個人に依存した知識が組織内に残らない、あるいは失われる恐れが出てきました。そこで、組織全体の知識を可視化し共有することで、人材流動による知識の喪失を防ぐことができます。このような理由から、ナレッジマネジメントが注目されています。