労働災害
読み方:ロウドウサイガイ
労働災害とは
労働災害とは、通勤中や業務が原因で発生する病気や負傷、死亡などの災害です。また、過労やハラスメントによって疾患が引き起こされることも、労働災害の一つです。労働災害が発生した場合、労働者は労災保険の給付を請求できます。労災保険給付の対象は、雇用主に使用されて賃金が支払われるすべての労働者です。
労働災害の種類
- ・業務災害
業務中の事故や不可抗力などによる病気や怪我、死亡などが当てはまります。事業者の管理下で発生し、なおかつ業務が原因となり病気や怪我を負ったものが業務災害として認定されます。- ・飲食店で食器類の運搬中に転倒し、割れた皿の破片で怪我をした
- ・工場で機械の熱くなっている部分を手で触り、やけどをした
- ・上司によるパワーハラスメントが長く続き、精神疾患を発症した
例外として、昼休憩中に企業から外出した先で怪我をした、終業後で着替える際に、会社のロッカーで頭を打ったなどの私的行為は業務災害として認定されません。
- ・通勤災害
労働者が通勤している間に発生した労働災害です。通勤災害として認められる通勤は、業務上での移動手段が合理的な方法であったかで決定されます。- ・自宅と就業場所の往復
- ・就業場所から他の就業場所への移動
- ・単身赴任先から実家への帰省
通勤中の寄り道での通勤災害については、基本的には認められませんが、公衆トイレの利用や議員選挙での投票などは例外的に通勤災害認定されます。
労働災害認定された際に受けられる補償の種類
- ・療養(補償)給付
業務を原因として発生した病気や怪我について、労働保険指定医療機関での治療を無償で受けられます。指定医療機関での治療が困難であると判断された場合は、例外として薬代や入院費、手術費が補償されます。
- ・休業(補償)給付
労働災害を原因として働けない状態になった労働者は、休業により受け取れなくなった賃金が補償されます。休業(補償)給付は、労働者が休業してから4日目より受け取れます。
- ・障害(補償)給付
労働災害発生により、労働者に病気や怪我の後遺症が残った場合に給付されます。本来労働災害がなければ受け取れた賃金を補償する意味合いがあります。
- ・遺族(補償)給付
労働災害が原因で労働者が死亡した際に、遺族が生活困窮しないように、国から給付を受け取ります。補給付は2種類あります。受給権があれば継続的に受け取れる遺族補償年金と、1回のみ受け取れる遺族補償一時金です。
- ・介護(補償)給付
- ・傷病(補償)年金
- ・葬祭料等給付
- ・アフターケア制度
- ・特別支給金



