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【応用編】Excelプルダウン(ドロップダウンリスト)の設定方法

date2025年08月04日
【応用編】Excelプルダウン(ドロップダウンリスト)の設定方法
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はじめに

  • プルダウンリストはドロップダウンリストとも呼ばれ、セルに設定された文言を選択して挿入できる
  • 複数人での操作時など繰り返し入力の迅速化がはかれ業務が効率化できる
  • プルダウンリストに表示させる文言を、複数の元となるデータから選択できる
  • 応用編の作成方法では、関数の理解も必要になる

簡単なプルダウンリストの作成方法を習得された方向けに、応用編では、Excelでプルダウンの項目に連動してリストが変化する設定方法を解説します。

Excelのプルダウンリスト(ドロップダウンリスト)とは?

Excel(エクセル)のプルダウンとはプルダウンリスト(プルダウンメニュー)の省略語です。ドロップダウンリストとも呼ばれています。この記事では、プルダウンリストの応用的な作成方法と使い方までご紹介します。

【応用編】プルダウンリスト(ドロップダウンリスト)の作成方法

プルダウンリストの基本操作に慣れたら、応用編にも挑戦してみましょう。
以下からは、複数項目が連動するプルダウンリストを作成する方法として、「INDIRECT関数」を使用する方法と「VLOOKUP関数」を使用する方法を紹介します。さらにプルダウンリストを作らなくても入力できるショートカットキーもご紹介します。

複数項目が連動するプルダウンリスト(ドロップダウンリスト)の作り方:1

1つ目は「INDIRECT関数」を使用する方法です。

元となるデータに従って、段階的にリストの選択ができます。

上記例は、項目(肉・魚・野菜)をプルダウンから選択することで、その項目に含まれる内容が種類のプルダウンに表示され選択することができます。
以下で設定方法を解説します。

  1. 元となる表を用意する。「数式タブ」の「名前の定義」をクリックして、主となる見出しに名前を付ける
    (今回は「肉」「魚」「野菜」を選択して「項目名」と記入)
    ① 「元となるデータ」の主となる見出し名にカーソルを置く
    ② 「数式タブ」→ ③ 「名前の定義」の順にクリックし、「新しい名前」のダイアログボックスを表示する
    ④ 名前は「項目名」と記入
    ⑤ 選択範囲は①のセル範囲が挿入されていることを確認する
  2. 1-1と同様の手順で「新しい名前」のダイアログボックスを表示させて、カテゴリごとにも名前を付ける(今回は「牛肉・豚肉・鶏肉→肉」「サバ・マグロ・イワシ→魚」「人参・ピーマン・トマト→野菜」と各グループに名前を付けた)
    ① セル範囲を選択後、「数式タブ」→「名前の定義」と進み、「新しい名前」のダイアログボックスを表示する
    ② 名前は「肉」と記入
    ③ 選択範囲は①のセル範囲が挿入されていることを確認する
    続けて、魚と野菜のグループにも上記手順を繰り返して名前を付ける
  3. プルダウンリストを表示するセル(項目の段下)にカーソルを置き、「データの入力規則」ダイアログボックスを開く。「元の値」に1-2で付けた名前を記入する(今回は「=項目名」)
    ① プルダウンリストを表示するセルにカーソルを置く
    ② データタブ→ ③→ ④と進み「データの入力規則」ダイアログボックスを開く
    ⑤ 「入力値の種類」を「リスト」に変更する
    ⑥ 「元の値」にカーソルを置き、「=」を入力したあと、先ほど付けた④の名前を記入する(今回は「項目名」とする)
  4. 「項目」のセルが反映されているかを確認する
  5. 連動したいセルの「データの入力規則」を設定する
    ① 連動したいセルにカーソルを置き、「データの入力規則」を開く
    ② 「入力値の種類」を「リスト」に変更する
    ③ 「元の値」に「=INDIRECT()」と記載して、カッコの中にポイントして連動元セル④をクリックする
  6. 項目ごとに選択できるかを確認する

複数項目が連動するプルダウンリスト(ドロップダウンリスト)の作り方:2

2つ目は「VLOOKUP関数」を使用する方法です。

定めたルールに従って、主となる項目を選ぶと、関連する項目が連動して選択できます。

上記例は、「分類」のプルダウンから項目を選択すると、その項目に関連する「旬と単価」が自動挿入されます。
以下で設定方法を解説します。

  1. 元となる表からプルダウンリストに反映したい項目(見出し以外の選択肢③のセル範囲)を選択して名前を付ける(今回は「果物」とする)
  2. 「分類」の項目の見出し以外の選択肢(③のセル範囲)を選択して名前を付ける(ここでは「分類」と名付けた)
  3. プルダウンを表示させたい表を用意して、反映したいセルと連動する
    ① 反映したいセル①にカーソルを置き、「データの入力規則」を開く
    ② 「入力値の種類」を「リスト」に変更する
    ③ 「元の値」に「=」と2-2で付けた名前を記入する(今回は「=分類」とする)または、④のセル範囲を指定すると名前が表示される
  4. 「分類」の項目が反映されているかを確認する
  5. 分類の項目と連動したいセルを設定する
    ① 分類と連動させたいセルにカーソルを置く(今回は旬の列①セル番地)
    ② 「数式」タブ→ ③「検索/行列」→ ④「VLOOKUP」の順にクリック
  6. 「関数の引数」ダイアログボックスが表示されるので記入する
    ② 「検索値」に、検索元であるセル番地③を記入する
    ④ 「範囲」には2-1で付けた名前(今回は⑤範囲なので「果物」)を入力
    ⑥ 「列番号」には「果物」と名づけた項目の何列目に位置するかを記入する(「旬」は2列目なので2)
    ⑦ 「検索方法」には「FALSE」と入力する
  7. 他にも連動したいセルがあれば2-5・2-6と同様の手順で連動させる
    (今回は「単価」の3列目についても連動させる )
  8. 反映されているかどうかを確認する

困ったときの対処法

エラーメッセージを消す方法

プルダウンリストを表示する表の「分類」列が空白の場合、旬と単価の列にエラーメッセージ(#N/A)が表示される場合があります。このエラーメッセージは、分類の列に記載がない場合に旬と単価の列に対応する情報が見つからないことを示すものです。エラーメッセージを回避するには、IF関数を用いて、分類が空白のときに空欄を返すように設定します。

以下で方法を紹介します。

①セル番地の数式バーを確認する
(H4は②のセル番地、C4:E8は③のセル範囲、2は旬の列が2列目にあることを示す)
下の数式バー見本のように「=IF(H4=””,””,VLOOKUP(H4,C4:E8,2,FALSE))」 と記入する(H4は②のセル番地)
①の対応範囲(旬の列)にフィルコピーする。単価の列についても同様の手順でIF関数を挿入する

きれいに整ったプルダウンリストに仕上がります

プルダウンリスト(ドロップダウンリスト)を作らずに「履歴」から入力する方法

入力項目が少ない場合は、プルダウンリストを作らずに「履歴」から入力することも可能です。
Windowsでは「Alt+↓」、Macでは「Option+↓」のショートカットキーを活用すると上段で入力した履歴の候補が出てきます。マウスや矢印キーで選択してクリックして「ENTER」キーを押すと反映されます。

まとめ

Excelを使いこなす一つの方法として、プルダウンリスト(ドロップダウンリスト)の作成はとても役立ちます。入力ミスや表記ゆれなどが解消されるだけでなく、さまざまな選択肢を設定できる応用力を習得できれば、業務における幅も広がります。
基本編とあわせて、プルダウンリストの使い方をマスターしてください。

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