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出社回帰時代に選ぶリモートワークエンジニア|賢いキャリア戦略術

date2026年02月12日
出社回帰時代に選ぶリモートワークエンジニア|賢いキャリア戦略術
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はじめに

  • 出社回帰が進む中でも、エンジニアにはリモートワークを続けるためのキャリア戦略がある
  • リモートワークに向くエンジニア職種は、データサイエンティスト・クラウドエンジニア・Web系・アプリ系などがある
  • 担当領域と開発スタイルによってリモート率の高い働き方は変わる
  • キャリアやライフステージに応じて、出社とリモートワークの使い分けが重要である
  • リモート継続には、信頼を得るためのスキルが必要になる

昨今、出社回帰がニュースになっています。エンジニアにとっても気になるところです。そこで、さまざまなデータをもとにリモートワークをしやすいエンジニアの職種や働き方、リモートワークを続けるための準備やスキルなど、エンジニアに役立つ情報を提供します。

 「出社回帰でリモートは終わり?」エンジニアが今考えるべきキャリア戦略

コロナが5類に移行したことで、リモートを強く推し進める必要がなくなったことは事実です。そのため、リモートしにくい職種ほど、出社回帰が進んでいます。以下のグラフは、リモートを実施している企業の正社員が、1週間に何日リモートを実施するかを表しており、頻度に減少傾向が見受けられます。このことから、社会全体に出社回帰の兆候があることは否めません。

参考:パーソル総合研究所| 「第十回・テレワークに関する調査」を発表 テレワーク定着も「頻度減少」と「マネジメントの壁」

しかし、エンジニアは、開発環境とパソコン、ネット環境が構築できれば、リモートを実施しやすい職種といえるため、リモートワークを続けることは可能です。リモートワークを続けるためには、働き方を選び直す必要があります。

リモートワークしやすいエンジニア職種と働き方

リモートワークしやすいエンジニアの職種は、環境が整えばどこでも作業が可能な職種や、設計から実装までオンラインで完結できる職種になります。代表的な職種は以下の通りです。

データサイエンティスト・クラウドエンジニア・Web系エンジニア・アプリエンジニア・プログラマー・システムエンジニア(SE)・フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア等

また、働き方はWeb系の社内開発が最も向いているといえます。逆に常駐前提の職種や、客先への訪問が必要な職種は向かない働き方になります。

開発スタイル別に見るリモートワークのしやすさ

次は開発スタイルに応じたリモートワークのしやすさを見ていきます。

  1. 自社開発

    自社でサービスの開発を行っている場合はフルリモートも可能です。自分のパソコンと社内サーバーを連携し、情報共有の安全性も図りやすくなります。

  2. 受託開発

    成果物を提出する職種ではリモートも可能です。しかし、インフラ系やハードウエア開発などでは、受託先へ出向く必要があります。

  3. SES常駐

    客先常駐が主なSESの場合は、常駐先企業の状況によって変わります。リモート可案件もありますが、担当領域によっては、難しい場合があります。

  4. 社内SE

    社内SEもリモートワークが可能なスタイルです。しかし、少人数で全ての領域を担当する場合は、トラブル対応や調整のため出社が必要なときも多いでしょう。

どの開発スタイルを選ぶかで、リモートのしやすさは変わるため、希望する働き方に合わせて選択する必要があります。

雇用形態別に見るリモートワークの選び方

続いて、正社員・副業・フリーランスの雇用形態別に、リモートワーク事情やメリット、注意点を見ていきます。

  1. 正社員エンジニアの場合

    企業によっては出社比率を定めている場合もありますが、正社員のリモートワーク実施率は22.5%とされています。パソコンの貸与や通信費補助などの制度が整う企業もあり、安定してリモートワークができる環境が整っているといえます。

  2. 副業エンジニアの場合

    副業は、本業との両立が重要となるため、空き時間を活用したリモートワークが効率的です。副業に注力するあまり、睡眠時間を削ることは避けましょう。実績を積むことでフリーランスへの転向も視野に入ります。

  3. フリーランスエンジニアの場合

    フリーランスは、自由度の高い働き方で、スキルや経験等で単価を上げられれば高収入も望めます。フルリモートの選択も自分で決めることも可能です。

参考:パーソル総合研究所|「第十回・テレワークに関する調査」を発表 テレワーク定着も「頻度減少」と「マネジメントの壁」

データで見るエンジニアリモートワークの実態


以下のグラフは、リモートワークの導入率の推移を表しています。2023年は約50%の企業が実施していることがわかります。

参考:総務省|「令和6年版 情報通信白書」


また、業種別に見てみると、情報通信分野はテレワーク実施率が高い傾向があります。たとえば、(調査設計は異なるものの)従業員ベースの業種別テレワーク実施率では、情報通信業が55.7%と高い水準です。これは、パソコンとネット環境で完結しやすい業務が多いことなどが一因と考えられます。

参考:総務省|「令和3年版 情報通信白書」業種別テレワーク実施率

ITエンジニアに絞ったリモートワーク比率

ここからは、ITエンジニアのリモートワーク事情を見ていきます。以下のグラフは、リモート頻度を表しており、週5日フルリモートが56%、一方でリモートワーク不可は3%でした。

参考:LAPRAS|「ITエンジニアのリモートワークの実態調査」(2024年10月)


さらに、現在の職場が週5日出社を求めた場合、52%のエンジニアが転職すると回答しており、リモート環境での就労を望んでいると伺えます。

参考:LAPRAS|「ITエンジニアのリモートワークの実態調査」(2024年10月)

出社とリモートを使い分けるキャリア戦略

エンジニアはリモートワークと相性のよい職種であり、リモートワークを優先したいというニーズも高まっています。しかし、リモートワークでは得にくいスキルや経験があったり、ライフステージによってリモートを選ばざるを得ない時期があったりするため、出社とリモートのバランスが重要です。

成長機会を重視したい時期と生活優先の時期では働き方の優先順位を変える必要があります。出社かリモートかの二択ではなく、状況に応じて使い分ける戦略を検討しましょう。

キャリアフェーズごとに優先したい価値観を整理する

キャリア戦略を立てるにあたり、世代別に優先したい価値観を整理しました。

  • 新卒~20代前半

    基礎となるスキルや経験を集中的に習得する時期です。OJTで基礎を学び、メンターの支援を受けることで挫折することなく経験を積むことができます。この時期は出社を優先し、学びの機会を得ることが重要です。

  • 20代後半~30代前半

    若手エンジニアから中堅エンジニアへのキャリア形成の時期です。スキルや経験を深めながら、プロジェクトへの参加機会も増え視野も広がります。この時期は自分の裁量で業務遂行できるためリモートワークも選択しやすくなります。

  • 30代後半以降

    熟練のエンジニアとして活躍できる時期です。これまでに培ったスキルや経験を活かして、さらなる成長や挑戦を検討する段階でもあります。家族構成の変化なども踏まえ、年収やワークライフバランスを考慮した働き方の選択も重要になる時期といえます。

出社とリモートワークのどちらを選ぶかは、自分が何を重視したいかを明確にすることがポイントです。

リモートワークを続けるための準備と次の一歩

リモートワークを継続するための準備は、大きく環境とスキルに分けて考えるのが効果的です。

環境面では、セキュリティ対策を十分に整えることが重要です。ネット環境はもちろんのこと、情報の管理や保護のために、パソコンを他者と共有することは避けましょう。

スキル面については、以下で詳しく解説します。

参考:総務省|テレワークセキュリティガイドライン 第5版

参考:IPA情報処理推進機構|テレワークを行う際のセキュリティ上の注意事項

リモートでも信頼されるエンジニアに必要なスキル

リモートワークでは、テキスト中心のコミュニケーションに不安を感じやすいことや、上司側のマネジメント課題が指摘されています。

参考:パーソル総合研究所:「第十回・テレワークに関する調査」を発表 テレワーク定着も「頻度減少」と「マネジメントの壁」

これらを踏まえ、任せても大丈夫と信頼されるエンジニアのスキルセットを紹介します。

  1. タスクの見積もり:

    自分の作業工数だけでなく、フィードバックや修正にかかる工数も含めて、正確に見積もる必要があります。見積もりが甘いと、プロジェクト全体の進捗にも影響が及ぶためです。なお、契約金額が一定のまま工数が膨らむと、結果として時給換算が下がりやすいため注意が必要です。

  2. 進捗の見える化:

    リモートでは報連相の質と頻度が成果に直結します。進捗管理システムを導入することで、見える化を図ることは可能ですが、小さな行き違いが仕上がりに大きな差を生む可能性があります。つまずいた時の問題解決に時間をかけない工夫が必要で、生産性の向上を意識しましょう。

  3. テキストコミュニケーション:

    相手の意図を正確に理解するためには、視点を変えた質問をしたり図解を利用したりと、手段を使い分けます。さらに、追加確認が必要な場面では、相手に負担をかけないための言葉選びも必要です。対面よりも丁寧なコミュニケーションが重要となります。

  4. オンラインミーティング運営:

    限られた時間で効率的に合意形成するためには、オンラインファシリテーションスキルの習得が重要です。資料作成や議事録のフィードバックなどで、ミーティング情報の共有から定着までを目指しましょう。

  5. 自己管理:

    自宅で業務を行う場合は仕事とプライベートの区別が重要です。また情報漏えいの観点から、業務スペースを家族と共有することも避けましょう。さらに通勤がないため歩くことが減ります。運動不足の解消や体調管理にも留意が必要です。

リモートワーク求人の探し方と相談先の選び方

【求人検索のポイント】

リモート可やフルリモート求人を転職エージェント等で検索する際、キャリアアップ目的なのかプライベート重視なのかなど、自分の条件を明確にする必要があります。あわせて、業務に必要な費用(パソコン・通信費・周辺機器など)が会社負担か自己負担か、在宅手当の有無なども確認しておくと安心です。

フリーランス案件の場合は、手数料(マージン)や経費負担の範囲によって手取りが変わるため、条件を具体的に把握しましょう。

【困ったときの相談先】

  1. 上司

    リモートでは、上司や先輩に距離感を感じることも多々あります。しかし、いざという時の相談先として普段からコミュニケーションをとっておくことが重要です。

  2. 人事

    ポジションや働き方などに困ったときは、人事に相談することで解消できることは多いです。企業によっては、メンターや相談窓口を設置しているところもあるので活用しましょう。

  3. エンジニアコミュニティ

    コミュニティに参加することで情報交換ができます。似た環境で業務を行うエンジニア同士なら、相談もしやすいといえます

  4. 日本テレワーク協会

    総務省や厚生労働省等が関連する協会で、テレワーカー向けに、相談受付や援助、情報提供や提案などの支援を行っています。このような組織があることも覚えておきましょう。

孤独な状況で業務を行うリモートワークでは、一人で悩まずに相談することが大切です。悩みに応じた相談先を確保することが、リモートワークを継続するためのポイントといえます。

参考:日本テレワーク協会|相談センター

まとめ

エンジニア職はリモートと相性のよい職種です。担当領域によってはリモート率も高く、生産性を下げることなく、スキルアップの時間も確保できるなどメリットも多いです。反面、キャリアフェーズによっては、リモートと出社を使い分ける必要があったり、リモート環境の整備やリモートならではのスキルの獲得が必要であったりします。自分が何を目指し、どのような働き方をしたいのかを整理したうえで、目標を明確にして一歩ずつ進んでいきましょう。

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