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雇用保険被保険者証とは|いつ必要?発行・紛失時の対応法も紹介

date2024年04月16日
雇用保険被保険者証とは|いつ必要?発行・紛失時の対応法も紹介
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はじめに

  • 雇用保険被保険者証とは雇用保険に加入した人に発行される証明書類のこと
  • 他の企業へ転職した際は雇用保険被保険者番号が引き継がれる
  • 失業中や休業中など国からサポートを受ける際に必要となる
  • 前職を退職してから7年以上経過すると雇用保険被保険者番号が抹消される
  • 雇用保険被保険者番号が2つ以上あると不利になる場合がある

「雇用保険被保険者証(こようほけんひほけんしゃしょう)」は転職時に必要な書類の1つです。
この記事ではそもそも雇用保険とはどのようなものか、雇用保険被保険者証がなぜ必要かなど順を追ってご説明します。

そもそも雇用保険とは?

「雇用保険」は社会保険に属する公的保険の1つです。
労働者の失業や休業時の生活を保障してくれる役割があり、企業に所属している従業員で以下の要件を満たした場合は加入義務があります。

  • 週に20時間以上労働している者
  • 31日以上継続して雇用見込みがある者

雇用保険に一定期間加入すると、失業中や休業中に国からサポートを受けられる場合があります。たとえば、受給要件を満たせば、再就職までの手当や教育訓練を受けるための補助金などが受け取れます。

雇用保険が適用されないのはどのような人?

雇用保険の加入義務は企業に所属している方ならば、労働形態を問わず適用されます。ただし、雇用保険の要件を満たしていても以下のような方は適用されません。
※以下は一例です。

  • 個人事業主の方
  • 法人代表者の方
  • 会社役員の方
  • 前職が公務員の方
  • 船員保険に加入している方
  • 昼間は学生として学校に通っていて学業時間以外に労働している方
  • 雇用期間が4か月以内と定められている方
  • 65才以上で再雇用された方(年金受給者とみなされてしまうため)

該当する方は退職時に雇用保険被保険者証を受け取れないので注意しましょう。

新卒は発行手続きが必要?

原則として、新卒で入社する従業員には雇用保険被保険者証がありません。そのため、入社の翌月10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」を所轄の職業安定所に提出して、加入手続きを行う必要があります。
ただし、定時制・通信制・夜間学校に通いつつアルバイトやパートで雇用保険に加入していた方は、再発行の手続きをする前に、雇用保険被保険者番号が複数になる旨を所属企業の担当者に相談しましょう。

雇用保険被保険者証の記載内容

以下からは、雇用保険被保険者証について解説します。

雇用保険被保険者証とは?

「雇用保険被保険者証」とは、労働者が雇用保険に加入している(被保険者である)ことを証明する書類です。原則として雇用保険被保険者証は、「雇用保険の加入手続き終了時に本人に渡すこと」とされていますが、 退職時まで企業が保管しているケースも多いです。
雇用保険の被保険者には、それぞれ被保険者期間を算出するために11桁(4桁-6桁-1桁)の「被保険者番号」が割り振られています。
他の企業へ転職した際はそのまま番号が引き継がれるため、転職時には忘れずに前職場から受け取る必要があります。

雇用保険被保険者証の記載内容とは?

地域によって多少の差はありますが、通常雇用保険被保険者証には以下のことが記載されています。

雇用保険被保険者証の記載内容とは?

雇用保険被保険者証は「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」と一体になっています。中央の点線に沿って切り離すこともできますので、転職先に転職履歴や職歴を知られたくない場合は雇用保険被保険者証のみを提出しましょう。

雇用保険被保険者証と他の書類の違い

以下からは、雇用保険被保険者証と離職票・健康保険証の違いについて解説します。

離職票との違いは?

離職票は労働者が退職したことを証明する書類で、正式名称は「雇用保険被保険者離職票」です。
労働者が離職したことを証明する公文書であり、退職後に基本手当(失業手当や失業給付金)の受給手続きを行う際にも必要です。離職票の交付はハローワークですが、発行手続きは退職した職場を経由して行います。
労働者が希望しているにも関わらず、企業が離職票を発行しないのは違法です。ただし、退職者に離職票の交付が必要だと認識していない企業も多いので、失業手当を申請したい場合は早めに前職場の担当者へ伝えておきましょう。
前職場の失念や手続きミスといった理由で、いつまで経っても離職票が手元に届かない場合は、最寄りのハローワークへ相談することも可能です。ハローワークから前職場へ離職票の状況を確認してくれたり、催促を行ってくれたりしてくれます。また、毎年4月から5月にかけてはハローワークの雇用保険窓口が混み合います。その時期は、ハローワークでの発行手続きが遅れる可能性もありますので覚えておきましょう。

健康保険証との違いは?

健康保険証とは「健康保険の被保険者」であることを証明してくれる書類です。正式名称は「健康保険被保険者証」といいます。日常生活では、医療機関で保険診療を受ける際や身分を証明する際などに提示することが多いです。
以下の表に、「雇用保険被保険者証」「離職票」「健康保険証」の違いをまとめましたのでご参考ください。

書類名雇用保険被保険者証離職票健康保険証
利用するシーン・雇用保険を引継ぐとき
・教育訓練給付金を申請するとき
・失業保険を申請するとき
失業保険を申請するとき・医療機関で保険診療を受けるとき
・本人確認書類の1つとして使用するとき
取得できる場所ハローワークハローワーク・協会けんぽ
・健康保険組合
・共済組合
取得後誰が保管するか本人または会社本人本人

雇用保険被保険者証が必要になったときの手続き

以下からは雇用保険被保険者証が必要になったときや、紛失したときに取るべき行動について解説します。

発行手続き方法は?

雇用保険被保険者証は、退職日に手渡されたり離職後に源泉徴収票や離職票と一緒に送られてきたりするケースが一般的です。また、前職場には転職先の入社日までに雇用保険被保険者証をもらえるように手続きをする必要があります。
受け取るのを忘れていた場合は早めに前職場へ問い合わせましょう。もし、入社日までに雇用保険被保険者証の提出が間に合わないと判断した際は、転職先の指示に従うことが大切です。

有効期限はある?

前職を退職してから7年以上(雇用保険に加入していない期間が7年以上)経過すると、ハローワークのデータから雇用保険被保険者番号が抹消されます。
たとえば、7年以上働けなかった場合は新たな番号を取得して雇用保険被保険者証をもらう必要があります。また、雇用保険が適用されない個人事業主や公務員などに転職後、再び離職して企業で働く場合も同様に新たな番号の取得が必要です。

雇用保険被保険者証を紛失したときの対応法

以下からは雇用保険被保険者証を紛失したときの対応法と、再発行の手続き方法をご紹介します。

紛失したときはどうする?

転職時には雇用保険被保険者証の原本の提出を求める企業も多いため、雇用保険被保険者証を紛失した際は速やかに再発行の手続きを行いましょう。
ただし、雇用保険被保険者証はなくても雇用保険被保険者証のコピー(以前コピーしていたもの)や、離職票が手元にある場合は被保険者番号が記載されていますので、雇用保険に加入できるケースがあります。一度転職先企業の担当者に相談してみてもいいでしょう。

雇用保険被保険者証を再発行する方法

雇用保険被保険者証の申請は、平日にハローワークへ行って即日再発行してもらう方法と、必要書類を最寄りのハローワークへ郵送して後日再発行してもらう方法があります。
以下の表では、「本人が窓口で申請する場合」「代理人が窓口で申請する場合」「郵送で申請する場合」に分けて、必要な書類をご紹介していますのでご参考ください。

必要書類1必要書類2必要書類3必要書類4
本人が窓口で申請する場合マイナンバーカード、運転免許証、官公庁が発行した写真付きの身分証明書から1種類左記がなければ、住民票、個人番号通知カード、公的医療保険の被保険者証などから2種類
代理人が窓口で申請する場合再交付を申請される方の本人確認書類の写し代理人の本人確認書類雇用保険被保険者証再交付申請書委任状(任意様式)
郵送で申請する場合マイナンバーカード、運転免許証、官公庁が発行した写真付きの身分証明書から1種類(コピーして同封する)左記がなければ、住民票、個人番号通知カード、公的医療保険の被保険者証などから2種類(コピーして同封する)返信用封筒(切手を貼り付けて同封する)

郵送の場合は交付までに2週間程度かかりますので時間に余裕をもって申請しましょう。
また、申請書の記載漏れや本人確認書類の添付漏れなどがあるとさらに時間がかかります。以下リンク先の「雇用保険被保険者証再交付申請書の記入例」を参照しながら記入すると、記載漏れを防ぎやすいためオススメです。

参考:厚生労働省 千葉労働局|雇用保険被保険者証再交付申請書
参考:厚生労働省 千葉労働局|委任状(任意様式)
参考:厚生労働省 千葉労働局|雇用保険被保険者証再交付申請書(記入例)
参考:厚生労働省|全国ハローワークの所在案内

雇用保険被保険者証を取得しなおした場合の注意点

もし、なんらかの事情で雇用保険被保険者証を取得しなおした場合はどうなるのでしょうか。以下からは、雇用保険被保険者番号が2つ以上ある場合のデメリットや具体例、対処法をお伝えします。

雇用保険被保険者番号が2つ以上あるデメリットとは?

「2回以上転職をした方」や「雇用保険被保険者証紛失後に再交付の手続きを行わず再就職した方」のなかには、雇用保険被保険者番号を複数もつ方もいます。
雇用保険被保険者番号が2つ以上になっても罰則はありませんが、二重の交付を受けると不利な扱いを受ける場合もあるため、注意が必要です。以下から具体例を挙げて解説します。

具体的な問題点と対処法

以下のような条件を満たした方(Zさん)がいると仮定します。

  1. A社に12年勤めたのちB社に転職した
  2. A社では雇用保険に加入していた
  3. B社へ入社する前に雇用保険被保険者番号を再取得した
  4. 再取得した番号でB社の雇用保険に入った(A社在籍時とB社在籍時の雇用保険被保険者番号が異なる)
  5. B社に1年勤めたのち退職した
  6. 現在、Zさんの年齢は45歳である
  7. B社退職後の現在は次の仕事が決まるまで失業手当を受給したいと考えている

次に、以下の表を参照してください。

1. 特定受給資格者及び一部の特定理由離職者(※補足1)(就職困難者を除く)

※補足1 特定理由離職者のうち「特定理由離職者の範囲」の1に該当する方については、受給資格に係る離職の日が2009年3月31日から令和7年3月31日までの間にある方に限り、所定給付日数が特定受給資格者と同様となります。

被保険者であった期間
1年未満1年以上5年未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
区分
30歳未満90日90日120日180日
30歳以上35歳未満120日180日210日240日
35歳以上45歳未満150日240日270日
45歳以上60歳未満180日(★2)240日270日(★4)330日
60歳以上65歳未満150日180日210日240日

2.1及び就職困難者以外の離職者

被保険者であった期間
1年未満1年以上5年未満5年以上10年未満10年以上20年未満20年以上
区分
全年齢90日(※)90日(★1)120日(★3)150日

※特定理由離職者については、被保険者期間が6か月(離職以前1年間)以上あれば基本手当の受給資格を得ることができます。

引用:ハローワークインターネットサービス|基本手当の所定給付日数

現在、Zさんが所持している雇用保険被保険者証には、B社に在籍していたときの雇用保険被保険者番号(B社へ入社する前に再取得した番号)が書かれています。この、雇用保険被保険者証番号で失業手当を申請する場合、ハローワーク側はZさんがB社在籍中の雇用保険加入期間(1年間)しか把握できませんので、Zさんの失業手当の受給期間は以下の通りになります(例1)。

  • ZさんがB社を自己都合で退職した場合の受給期間:「90日」(表「★1」を参照)
  • ZさんがB社を会社都合で退職した場合の受給期間:「180日」(表「★2」を参照)

一方で、雇用保険被保険者番号を取得しなおしていなかった場合(A社の在籍期間も通算される場合)は、雇用保険の被保険者期間が「13年」となるため、失業手当の受給期間は以下の通りになります(例2)。

  • ZさんがA社もB社も自己都合で退職した場合の受給期間:「120日」(表「★3」を参照)
  • ZさんがA社もB社も会社都合で退職した場合の受給期間:「270日」(表「★4」を参照)

「例1」と「例2」を比べた場合、自己都合退職では「30日」、会社都合退職では「90日」も失業手当の受給期間に差が出ます。上記のような例は実際に起こり得ることなので、なんらかの事情で雇用保険被保険者番号を複数所持している場合は早めに統合することをオススメします。

まとめ

雇用保険被保険者証は労働者の生活をサポートしてくれる大切な書類ですが、普段は目にすることが少ないため馴染みのない方も多いでしょう。前職で雇用保険に加入していれば、転職中や離職中に失業手当や教育訓練費の補助金などが申請できます。また、雇用保険被保険者証は前職場から早めに受け取り、転職先には速やかに提出することが大切です。
ぜひ、この機会に雇用保険被保険者証の正しい意味や使い方を学んで、いざというときに役立ててください。

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