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青色申告の必要書類はこれだけ|期限や提出方法も解説

date2026年02月27日
青色申告の必要書類はこれだけ|期限や提出方法も解説
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はじめに

  • 青色申告は不動産所得・事業所得・山林所得がある人が帳簿の記帳に基づいて確定申告を行う制度である
  • 青色申告は要件を満たすと10万円、55万円、65万円の特別控除を受けられる
  • 確定申告の提出期限は原則2月16日から3月15日までである
  • インボイス制度に関係する帳簿・請求書等は7年間の保存が義務付けられている

青色申告書を提出する際、必要な書類や提出期限について迷うことがあると思います。必要書類や提出方法、保管期間なども詳しく説明しますので、一緒に見ていきましょう。

青色申告とは

青色申告とは1年間(1月1日~12月31日)で行われた取引において、複式簿記や簡易簿記で記録した帳簿をもとに申告・納税を行う制度です。確定申告のひとつに含まれ、所得がある事業者(事業所得・不動産所得・山林所得のいずれか)が対象とされています。また記帳方法は簡易的な帳簿で良いとされており、確定申告書に必要な青色申告決算書(損益計算書)を添付し、申告を行います。なお、給与所得や雑所得のみの人は青色申告の対象外となるため、青色申告を行う場合は、所得区分が対象に該当するか事前に確認しておきましょう。

青色申告特別控除の適用要件

青色申告には3種類の特別控除があり、最大で65万円の青色申告特別控除が受けられます。青色申告特別控除を適用すると、所得金額から一定数を差し引けるため、税負担を軽減できる点がメリットです。10万円、55万円、65万円それぞれの控除を受けるための適用要件を詳しく説明します。
参考:国税庁|No.2072 青色申告特別控除

55万円控除の場合

55万円控除を受けるための要件は、以下の通りです。

  • 事業的規模の不動産所得、または事業所得がある事業を営んでいること
  • 上記の所得に係る取引について、複式簿記により、記帳を行っていること
  • 記帳をもとに作成した貸借対照表や損益計算書などを確定申告書に添付して、特別控除の適用を受けるための金額を記入し、提出すること

なお、不動産所得・事業所得の金額合計額が55万円以下に満たない場合は控除できる上限はその合計額です。

65万円控除の場合

65万円控除を受けるためには、まず55万円控除の要件を満たしていることが前提です。加えて、次のいずれかに該当する必要があります。

  • 1年間分(1月1日~12月31日)で行った事業における仕訳帳や総勘定元帳を優良な電子帳簿として保存していること
  • 同年分の所得税における確定申告書・貸借対照表・損益計算書これらの提出について、e-Tax(国税電子申告・納税システム)で申告すること

ただし、65万円控除を受けるには、事業所得、事業的規模の不動産所得を得ている場合に限られているため、覚えておきましょう。
参考:国税庁|優良な電子帳簿の要件

10万円控除の場合

55万円の青色申告特別控除および65万円の青色申告特別控除の要件に該当しない申告者が受けられます。
10万円控除の場合は、簡易簿記での記帳でも可能です。

青色申告で提出する必要書類は?

青色申告での確定申告をする際の必要書類は大別すると、確定申告書・青色申告決算書・その他の証明書類の3種類に分かれています。書類別に詳しく説明していきますので、それぞれ見ていきましょう。

確定申告書

確定申告書の第一表・第二表の2枚を用意しておきます。土地・建物または株式の譲渡所得がある人が分離課税の申告をする場合は第三表、損失申告する場合は第四表の提出が必要です。以下は第一表と第二表について説明していきます。

第一表

第一表は年間収入・所得や控除金額、税額を記載するための申告書です。

  • 還付される税金…ここに金額が記入されると還付されるお金が発生します。
  • 納める税金…ここに金額が記入されると税金を納めなければなりません。

50源泉徴収税額から51申告納税額を差し引いた計算結果によって、納付するまたは還付されるかが決まります。計算結果が黒字の場合は納付が必要なのに対し、赤字の場合は還付が発生します。

参考:国税庁|申告書第一表・第二表【令和7年分】

第二表

第二表は第一表で記載した内容の内訳を記載するための申告書です。所得をはじめ、保険料控除や配偶者控除などの控除の内訳を記載します。また青色事業専従者給与を適用する際は必ず、専従者の氏名・個人番号を記入する必要があるので注意しましょう。

青色申告決算書

青色申告決算書とは、年間収入、経費その他をまとめるための書類です。損益計算書の内訳書、貸借対照表といった構成で、全部で4枚あります。作成する前に記帳をきっちりとつけておくことが大切です。

損益計算書(1枚目)

1枚目は、損益計算書です。売上金額、売上原価、経費、各種引当金・準備金等の4つの枠に分かれており、それぞれの枠に金額を記入します。その後に青色申告特別控除・差引金額・所得金額を記入してください。また、確定申告書の第一表に青色申告特別控除額を記入することも忘れないようにしましょう。あらかじめ帳簿をつけておけば、該当金額をそれぞれ転記するだけで簡単に損益計算書が完成します。

参考:国税庁|令和7年分所得税青色申告決算書(一般用)

損益計算書の内訳(2~3枚目)

2~3枚目は“損益計算書の内訳”における書類です。それぞれ記入すべき欄については下記をご覧ください。

  • 【2枚目】
  • 月別売上(収入)金額及び仕入金額
  • 給料賃金の内訳
  • 専従者給与の内訳
  • 地代家賃の内訳
  • 貸倒引当金繰入額の計算
  • 青色申告特別控除額の計算
  • 【3枚目】
  • 売上(収入)金額の明細
  • 仕入金額の明細
  • 減価償却費の計算
  • 利子割引料の内訳
  • 税理士・弁護士の報酬・料金の内訳
  • 本年中における特殊事情

上記の該当する欄をそれぞれ埋めていきます。また給与を支払っていない場合は未記入のままで構いません。

貸借対照表(4枚目)

4枚目の貸借対照表は事業における財政状況を把握するための重要な書類です。資産の部と負債・資本の部それぞれの枠を記入します。記入した金額の合計が双方で一致しなければなりません。また、双方の合計が一致しない場合は、記入漏れや転記ミスのほか、現金残高と帳簿上の金額が合っていない可能性があります。事業用・私用における資金の混在にも十分に留意して記入しましょう。

その他の証明書類

確定申告書や青色申告決算書の他に控除や経費計上における根拠となる書類が含まれます。主な書類は社会保険料控除証明書、医療費控除の明細書などです。提出前に書類を漏れなく整理することをおすすめします。なお、詳細については下記表をご覧ください。

その他の書類(添付書類)
医療控除・医療費控除の明細書(領収書は5年保管)
・医療費のお知らせ
社会保険料控除・国民年金・国民健康保険料等の控除証明書
生命保険料控除・生命保険料控除証明書
地震保険料控除・地震保険料控除証明書
小規模企業共済等掛金控除・小規模企業共済掛金払込証明書
・掛金払込証明書(iDeCo)
住宅ローン控除・住宅ローン残高証明書
・住宅借入金等特別控除計算明細書
寄付金控除・ふるさと納税でワンストップ特例を使っていない場合のみ寄付金受領証(自治体発行)
・認定NPO法人・公益法人への寄付の場合
▪認定証の写し
▪税額控除対象法人であることの証明書         

青色申告書の提出方法

確定申告の提出期限は例年2月16日から3月15日のため、必ず、期間中に提出しましょう。ただし、2月16日と3月15日が土日祝日である場合は、次の平日になるため注意してください。郵送・e-Tax(国税電子申告・納税システム)・税務署窓口の3つについてどのように提出すればよいのかについて見ていきましょう。

  • 【例】2025年分を2026年に提出する場合
  • 申告期間 2026年2月16日(月曜日)~2026年3月16日(月曜日)

郵送での提出

郵送の場合は管轄の税務署または、業務センターのどちらか、郵便か信書便で送りましょう。ほとんどが管轄の税務署ですが、一部の地域では税務署に属する内部事務の業務センターが送り先となることもあります。必ず、国税庁ホームページで郵送先を確認してから送ってください。
参考:国税庁|書面の申告書等の郵送による提出先となる業務センターの所在地

e-Tax(国税電子申告・納税システム)での提出

e-Tax(国税電子申告・納税システム)の場合は、電子データで作成した確定申告・青色申告決算書を送りましょう。その際はマイナンバーカード・マイナンバーカードを読み取るためのスマートフォン、あるいはICカードリーダーライターを用意する必要があります。また既にID・パスワードを発行している方は、「ID ・パスワード方式」を税務署で申告することも可能です。ただし、現在ではID・パスワードの新規発行は完全停止されているため、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を初めて利用する方はマイナンバー方式で申告してください。
参考:国税庁|スマホとマイナンバーカードでe-Tax!

税務署窓口での提出

上記以外に、直接管轄の税務署窓口へ提出することも可能です。窓口へ書類を持ち込む場合は、平日8時30分から17時までに提出しましょう。営業時間外や土日祝日に提出する場合は、税務署に設置されている時間外収受箱にひとつの封筒に書類をまとめてから、投かんしてください。注意点として、2025年1月以降、申告書の控えに収受日付印の押なつが廃止されています。そのため、提出の際は正本のみで、必要に応じて自分で控えを作成し、提出した年月日を記録するなど管理をきちんとしましょう。

青色申告提出書類の保管期間

個人事業主が確定申告を行う際に作成・保管する帳簿や決算関係書類は、所得税法により一定期間の保存が求められています。青色申告に必要な書類の保管期間については下記の通りです。
【保管期間】

必要書類の保管期間
確定申告期限翌日から7年間帳簿総勘定元帳・仕訳帳・現金出納帳など
書類決算関係書類(損益計算書・棚卸表・貸借対照表・財産目録など)
現金預金取引等関係書類
(領収証・預金通帳・小切手控えなど)
確定申告期限翌日から5年間書類請求書
見積書
契約書

なお、適格請求書(インボイス)は7年間の保存が必要です。
参考:国税庁|記帳や帳簿等保存・青色申告

まとめ

青色申告書に必要な書類についてご理解いただけたでしょうか? 青色申告は正確な帳簿に基づき確定申告を行う制度でもあり、最大65万円の特別控除を受けられることがメリットのひとつと言えます。提出期限は例年2月16日~3月15日です。また、インボイスを含む確定申告における書類の保管については、申告期限翌日から7年間の保存が義務付けられています。
スムーズに申告ができるよう、ぜひ事前に必要書類を完璧に準備しておきましょう。

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