【履歴書】正しい職歴の書き方|ケース別記入例あり


はじめに
- 雇用形態(アルバイト・パート・契約社員・正社員)別に内容を検討する
- 正社員の経験を優先し、応募先の職務内容に関連することは詳述する
- 書ききれない場合は職務経歴書や自己PR欄を有効に使う
- 職歴はハローワークや年金事務所で調べられる
- 経歴詐称になるようなことは書かない
職歴の書き方は経験によって異なります。本稿では正しい職歴の書き方とともに、雇用形態別の書き方や、職歴を忘れてしまった場合の対処法について解説します。ポイントを押さえ、採用担当者にアピールできる職歴欄にしましょう。
正しい職歴の書き方
以下の図は履歴書の学歴・職歴欄の記入例です。この例を参考に、正しい職歴の書き方を解説します。

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学歴と職歴の間は1行空ける


学歴と職歴の間は1行空けて、次行中央に見出しとして職歴と書きます。職歴の書き始めやスペースのバランスは学歴の書式と合わせましょう。
西暦・和暦は統一して書く
履歴書の年号は、西暦(例:2025年)または和暦(例:令和7年)で統一すれば、どちらでも問題ありません。統一することで読み手が理解しやすくなります。
和暦を使用する場合は令和・平成・昭和といった年号を省略せずに書きます。平成をH、昭和をSなどと省略する書き方もありますが、履歴書の記述としては不適切です。記入の際は平成9年や昭和61年など、正式な年号で書きましょう。
企業名は正式名称で書く
企業名や部署名は長い名前であっても正式名称で書きましょう。株式会社の場合は(株)などと略さず、前株か後株かも正しく書きます。わからない場合はコーポレートサイトなどで調べましょう。課名などが長くなるケースもありますが、1行に収まらない場合は2行以上を使って書きます。
転職経験がある場合は時系列順に1社ずつ、「会社名+入社・配属先や業務内容」を記入し、「〇〇年×月+退職」と、行を分けて書きます。勤務していた期間が短い場合でも、空白期間ができないように、職歴はすべて記入しましょう。


退職した場合
既に退職済みの職歴を書く際は、一身上の都合により退職・契約期間満了のため退職など、退職年月と共に退職理由も併記します。
- 一身上の都合により退職
- 契約期間満了のため退職
経営不振による人員削減の場合は、会社都合により退職となりますが、業績が悪化していることを判断して自分で転職した場合は、自己都合になります。
- 会社都合により退職
- 一身上の都合により退職
在籍中の場合は現在に至ると書き添える
在職中の状態で転職活動を行っている場合は、現在の勤務先と所属部署を書いた後に、1行空けて左詰めで、現在に至ると書きます。
退職予定の場合
職歴欄の最後の行に左詰めで、現在に至ると書きますが、退職予定の場合はさらに退職予定年月日を追記します。
- 現在に至る(20××年×月×日 退職予定)
職歴の最後は以上で締め括る
職歴欄を記入した後は職歴欄の一番右下に、以上と書いて締め括ります。


異動歴の書き方
基本的には異動先の部署名と異動年月を書きます。1社での勤続年数が長い場合、異動暦も詳述すると、どのような経験をして来たかを伝えられます。但し、異動暦が多い場合は主な配属先のみとするか、アピールしたい配属先のみにまとめましょう。
例えば、人事から営業への異動歴は必ず記入します。一方、業務内容に変化がない異動歴(例:営業1課から2課)は省略可能です。また部署名だけでは仕事内容が分からない場合、簡単な説明を追記しましょう。
記入例
平成◯◯年◯月 ◯◯株式会社 入社 A部署配属
業務内容などの説明を記入
平成◯◯年◯月 B部署へ異動
業務内容などの説明を記入
平成◯◯年◯月 C部署へ異動
業務内容などの説明を記入
昇進や賞罰の書き方
昇進や賞罰の有無は、必須の情報ではありませんが、履歴書に賞罰欄が設けてある場合は、もれなく書きましょう。
昇進の場合は、会社名と部署名の後に、係長に昇進などと追記します。役職を職歴欄に書く際は、部長・課長といった、正式に辞令を受けたものに留め、プロジェクトマネージャーなどは実績とともに、職務経歴書に書きましょう。なお、昇格の場合も支店長や副店長など、役職名があるものであれば、書いても問題ありません。
賞罰を書く基準は、全国・国際レベルの賞や、都道府県・国からの表彰などです。記入の際は学歴・職歴と同様に、1行を使って賞罰の欄を作り、正式名称と受賞年月日を記入します。営業成績1位などの社内表彰については、職務経歴書でアピールしましょう。


書ききれない場合
転職などで経験社数が多く、職歴欄に書ききれない場合は、入社年月・退職年月を記入し、詳細は職務経歴書に記入するようにしましょう。
関連する経験を既に持っていることは評価につながりますので、応募職種に関連する職務経験については詳述すると良いでしょう。但し、応募企業によっては在籍期間の確認が伴うことがあるため、書き方には注意が必要です。
職歴なしの場合
職歴がない場合は職歴欄の一番左端に、なしと記入します。


新卒(学生)の場合
新卒の職歴欄には、なしと書きます。学生時代にアルバイトをしていても、履歴書の職歴欄に書く必要はありません。採用担当者も新卒者の職歴欄は、なしと書かれることを想定しているため問題ありません。
職歴欄の1行目の中央に職歴と書き、2行目の左端になしと記入します。空欄にするのではなく、必ずなし、または特になしと記入しましょう。インターンシップやアルバイトの経験で特別にアピールしたい内容がある場合は、自己PRの欄に書くと良いでしょう。
雇用形態別の書き方
雇用形態によって職歴をどこまで詳細に書くべきかが変わります。この項目では、働き方による書き分けについて解説します。
アルバイトの書き方
アルバイトの書き方は応募先に合わせて変わります。必ずしも全て書く必要はないので、どのような場合に記入し、どのような場合に記入しないのかを把握しましょう。
会社名や仕事内容については、必要ない場合もあります。特に正社員から正社員への転職の際など、社会人経験が長く職歴の記入項目が多い場合は省略可能です。但し、以下の項目に該当する場合は、積極的に書くことでアピールにつながります。
アルバイトについて書いた方が良い場合
アルバイトや派遣社員といった正社員以外への応募には、アルバイトの経験を記入します。
- アルバイトへ応募する場合
- 派遣社員へ応募する場合
正社員への応募でもアルバイトの職歴を記入した方が良い場合
正社員への応募でも、次のような場合には記入することをおすすめします。
- 応募先の仕事内容がアルバイトの仕事内容と合致し、経験として評価される場合
- 正社員での就業経験がない場合
- 正社員で働いた後、アルバイトで働いていた期間が長い場合
業種によっては即戦力を求める傾向があるため、アピールポイントになる経験は記入しましょう。特に正社員の経験がない場合は、応募先企業の業界や業種と異なるアルバイト先でもアピールした方がよいでしょう。同じアルバイト先で長く働いた場合や、正社員と同等の仕事を任されていた場合は、十分なアピールポイントになります。
アルバイトの書き方の例
職歴欄には、アルバイトであることがわかるように記入します。
記入例
○○株式会社 ○○店 入社(アルバイト)
○○株式会社 ○○店 退職
また、短期のアルバイト先が複数あるといった場合は、下記のようにまとめて書くと良いでしょう。
記入例
短期アルバイトとして10社で勤務。主に飲食店、軽作業、運送業で現場スタッフとして従事
パートタイムの書き方
パートタイムの場合、正社員として十分な期間在職経験がある方は、パートタイムの経験を省略しても問題ありません。しかし、アルバイトと同様にパートタイムの業務内容が、応募先の業務と合致する場合は記入することで経験をアピールできます。
また、応募先の仕事内容と全く違う仕事内容であったとしても経験が長い場合は、継続勤務ができる人として評価につながることが考えられますので、記入すると良いでしょう。
パートタイムの書き方の例
アルバイトと同様に、パートタイムであることがわかるように記入します。
記入例
○○株式会社 ○○店 入社(パートタイム)
○○株式会社 ○○店 退職
業務内容も添える場合の書き方例
記入例
○○株式会社 ○○店 入社(パートタイム)
ホールスタッフとして勤務
○○株式会社 ○○店 退職
○○株式会社 ○○店 入社(パートタイム)
営業事務として勤務
○○株式会社 ○○店 退職
派遣社員の書き方
派遣社員の職歴を書く際は、派遣元の会社名と、実際に働いていた派遣先の企業名を判別できるように書きます。また、派遣先の企業は入社や退職ではなく、就業や派遣期間満了と書くことで、不可抗力で職場が変わっていることを伝えられます。もし、ご自身の体調や別の職場へ転職といった理由で退職をした場合は、一身上の都合により退職と書きましょう。
なお、派遣先の都合で短期のうちに複数の勤務先がある場合、詳述すると職歴欄が埋まってしまうこともあります。そのような場合はコンパクトに収まるように工夫をしましょう。また、採用担当者は派遣社員の経験よりも、正社員としての職歴を重視する傾向があるため、正社員の期間は優先してスペースを割くようにしましょう。
記入例1
平成26年 4月株式会社○○○に登録
株式会社▲▲▲▲人事部に派遣社員として就業
採用事務を担当
平成27年3月派遣期間満了。
記入例2
平成26年 4月株式会社○○○に登録
株式会社▲▲▲▲経理部に派遣社員として就業
請求書の月末処理を担当
平成28年12月一身上の都合により退職。
契約社員の書き方
契約社員は正社員と同様にフルタイムとなる人が多く、正社員との違いは有期雇用契約による責任の大きさや、立場の違いであることが多いです。契約社員から正社員として登用された場合、実績として評価される可能性が高いのでアピールすると良いでしょう。会社によっては嘱託社員、準社員、臨時社員などと呼ばれることもありますが、会社ごとの独自呼称のため、契約社員に統一して書きます。
記入例1
平成29年 7月○○○株式会社入社(契約社員)
記入例2
平成29年 7月○○○株式会社に契約社員として入社
掛け持ち期間の書き方
同一期間に複数の企業を掛け持って働いた経験がある、もしくは現在、掛け持ちの状況にある場合は、それぞれの企業について記入します。あらかじめ履歴書に書くことで、内定後のトラブル防止にもつながります。
その際に入社と退職の行を分けると煩雑になる場合は、1行にまとめることも可能です。この記入例を以下の項目にまとめました。
現在掛け持ちしている場合
記入例
平成29年 5月 〇〇株式会社入社(アルバイト・在職中)
平成30年 6月 株式会社△△入社(アルバイト・在職中)
※この例では、アルバイトで在職中であることを1行で書いています
過去の掛け持ちの場合
記入例
平成28年10月 A株式会社入社(アルバイト・平成29年03月退職)
平成29年02月 B株式会社入社(アルバイト・平成30年04月退職)
※この例では、アルバイトの入退職歴を1行で書いています
職歴を忘れてしまった場合
転職回数が非常に多い場合やブランクが長い場合などに、職歴を忘れてしまうことも考えられます。この項目では、そのような場合の対処方法について解説します。
ハローワークで調べる
ハローワークでは、雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票を提出することで、雇用保険の加入履歴を調べることができます。
過去に在職していた会社が雇用保険に加入していれば、この方法で各社の在職期間を調べられます。但し会社によっては、試用期間後に雇用保険に加入としている場合もあるので注意が必要です。
年金事務所で調べる
年金事務所では、被保険者記録照会回答票という一覧表に、厚生年金の年金資格取得年月日(入社日)と資格喪失年月日(退職日)が記録されています。
窓口での対応の他、電子申請による届出も可能です。ねんきんネットへの事前登録が必要ですが、被保険者記録照会回答表の電子版もありますので、窓口まで行けない場合に活用すると良いでしょう。
経歴詐称になるようなことは書かない
理由はどうあれ、経歴詐称になるようなことは書かないようにしましょう。採用後に発覚した場合、採用の取り消しや解雇となる可能性があります。そうならなくとも勤務先での信頼が失われるため、働き続ける上で支障が出る可能性が大いにありますので、自身の経歴は正しく書きましょう。
詐称が発覚するタイミング
補足として、経歴詐称が発覚するタイミングについて、下記の表にまとめました。
| 年金手帳を 提出するとき | 企業は入社手続きの際、提出された年金手帳を通じて年金の加入履歴を照会できるため、詐称の発覚につながります |
|---|---|
| 退職証明書を 提出するとき | 退職証明書には労働者が希望しない項目を記入してはならないという法的原則がありますが、詐称があれば、他の書類との不一致が確認されます |
| 雇用保険被保険者証を 提出するとき | 雇用保険被保険者証は前職の会社名や資格取得日などが記入されているため、経歴詐称が発覚する主な原因になります |
| 源泉徴収票を 提出するとき | 企業は年末調整や雇用保険手続きの際、前職の源泉徴収票の提出を求めるため、職歴や年収に詐称があれば発覚につながります |
まとめ
今回は正しい職歴の書き方とともに、ケース別の書き方と注意点について解説しました。職歴の内容は人それぞれですが、職歴を通じて、採用担当者に自身のキャリアを理解してもらうことが最も重要です。
キャリアを正しく伝えるためにも、どのような書き方が適切かを検討して書くことをおすすめします。スペースの都合で書けない内容は自己PRや職務経歴書で補うと良いでしょう。本稿が履歴書作成の一助となることを願っています。











