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ITパスポート試験とは(試験日や難易度/勉強時間など)

2019年10月10日
ITパスポート試験とは(試験日や難易度/勉強時間など)
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はじめに

今回はITに関する基礎的な知識を習得していることを証明できる「ITパスポート試験」について紹介します。昨今、パソコンを利用する仕事が大半を占めており、ITに関する知識を有しているかどうかで企業からの評価も変わってきます。ITへの入り口として、ぜひ取得を目指してみませんか。

ITパスポートを取ることでなりやすい代表的な職業「システムエンジニア」に興味がある方は、システムエンジニアになるには資格なしはまずい?難易度別に取得メリットも解説もチェックしてみてください。
その他の就職や転職に有利な資格については、転職で有利な資格と取得する時に注意したいことがオススメです。

ITパスポートとは?

ITパスポート試験は「iパス(アイパス)」とも呼ばれ、ITに関する基礎的な知識を証明することができる資格。一見、エンジニアやIT関連の業界のみに必要と思える資格ですが、職業を問わず働く上で求められるIT知識の証明が「ITパスポート」なのです。

ITパスポート試験の公式サイトでは、ITパスポート試験を次のように定義しています。

ITパスポート試験とは、ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験

では、「ITに関する基礎的な知識が証明できる」とは、どのような内容なのでしょうか。 ITパスポート試験を取得することで得られる基礎的な知識は、大きく3つに分けられます。

 
名称 内容
ストラテジ系 ストラテジとは「戦略」を指しており、経営者の仕事に関する内容になります。主に企業活動や法務、経営戦略、システム戦略など
マネジメント系 マネジメントとは「管理」のことで、管理者の仕事に関する内容になります。開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントなど
テクノロジ系 テクノロジとは「科学技術」のことで、コンピュータの仕組みに関する内容になります。コンピュータの基礎理論、コンピュータシステム、技術要素(データベースやセキュリティ)など

上記の表からも分かる通り、ITパスポート試験ではテクノロジ系(技術的なこと)以外の分野も学習することで、ITに関する基礎的な知識を証明することができます。

この試験は、経済産業省所管の情報処理推進機構(IPA)が実施・認定している資格で、専門性が高いものを含め全部で12種類ある情報処理技術者試験のうちの1つです。

以下の図のように試験が構成されていて、ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、ITストラテジスト試験、システムアーキテクト試験、プロジェクトマネージャ試験、ネットワークスペシャリスト試験、データベーススペシャリスト試験、エンベデッドシステムスペシャリスト試験、ITサービスマネージャ試験、システム監査技術者試験 の国家試験が用意されています。

情報処理技術者試験一覧

この情報処理技術者試験は、それぞれの試験区分の人材像に照らし、必要となる知識・技能の幅と深さを体系的に整理、明確化されています。またITSS(ITスキル標準、IT skill standard)によりレベル1~4試験のレベル分けもされており、ITパスポート試験はレベル1の位置づけになります。

問題数は何問?

試験は、コンピュータを利用して実施するCBT方式(CBTとは、「Computer Based Testing」の略)で行われます。出題方式は、四肢択一となり全部で小問が100問あります。

 
問題数(計100問) 問題種別
ストラテジ系 35問程度 企業と法務 経営戦略やシステム戦略
マネジメント系 20問程度 開発技術 プロジェクトマネジメント サービスマネジメント
テクノロジ系 45問程度 基礎理論 コンピュータシステム 技術要素

試験時間はどのくらい?

試験時間は120分で休憩はありません。試験時間120分に対して問題が100問ありますので時間配分を考え、一つの問題に長い時間を使いすぎて解答時間が足りなくならないように注意してください。

悩んだら後で見直すことも対応できるようにCBT試験での操作方法について一度確認しておきましょう

※操作方法については こちらを確認してください。

ITパスポートの難易度について

ITパスポート試験の難易度は情報処理技術者試験の中でも低い位置にあり、すべての社会人に共通する知識として推奨されています。

受験をする人は既にIT知識が一定レベルある人というよりは、これから学んでいきたいという方が多いです。その母数の中でも合格率が約50%あるため、初めてITについて学ぶ方でも取得しやすい資格と言えるでしょう。

情報処理の基礎知識がある方や関連業務に携わっている方にとっては既に知っている知識も多く簡単に感じるかもしれません。

合格率

近年、IT化が進んだことで社会人や学生と年齢を問わず受講者が増加しています。ここ数年の合格率は50%前後と、情報処理技術者試験の中では比較的に取得しやすい試験です。

実施年(西暦) 合格率
平成30年(2018) 51%
平成29年(2017) 50%
平成28年(2016) 48%
平成27年(2015) 47%
平成26年(2014) 47%
平成25年(2013) 47%
平成24年(2012) 41%
平成23年(2011) 40%
平成22年(2010) 46%
平成21年(2009) 61%

合格点

総合評価点600点以上/1,000点(総合評価の満点)
分野別評価点ストラテジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)

ITパスポート試験では「総合評価点600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上あること」と提示されています。出題される100問のうち、総合評価の対象は92問です。92問は3つの分野別にそれぞれ評価点が計算され、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で区分されます。残りの8問は今後出題する問題を評価するために使用されています。

※総合評価点は3分野の得点をもとに算出されます。

以下で具体的な採点の事例を見てみましょう。

<合格例>

総合評価点640点/1,000点
分野別評価点ストラテジ系  310点/1,000点
マネジメント系 450点/1,000点
テクノロジ系  320点/1,000点

これは合格例になり「総合評価点600点以上であり、かつ分野別評価点もそれぞれ300点以上あること」の合格基準を満たしています。

<不合格例>

総合評価点690点以上/1,000点
分野別評価点ストラテジ系  830点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系 710点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系  290点以上/1,000点(分野別評価の満点)

こちらは不合格例です。テクノロジ系の評価点が300点の合格基準を満たしていません。

勉強時間はどのくらい?

勉強時間の標準は「100時間」が目安と言われていますが、IT関係の仕事をしている方や情報系の勉強をしている方であれば、約15時間から30時間で取得する方もいるようです。 勉強に必要な時間はもともとの知識によっても異なるので、「あまり自信がない」、「より深く学びたい」という方は余裕を持って勉強に取り組みましょう。

ITパスポートのおすすめ勉強法について

ここからは、勉強法について見ていきましょう。勉強といっても、参考書や過去問の書籍を購入して学習できるほか、YouTubeやサイトで講義を受けたり、アプリで問題を解きながら勉強をしたりといった方法があります。自分に合った方法で行いましょう。

ITの基礎知識がある人は過去問から取り組むのも良いですし、そうで無い方は参考書(テキスト本)を読むことから始めましょう。以下で、それぞれの勉強法についてご紹介していきます。

参考書(テキスト本)で勉強する

最初、知識がゼロの状態から過去問を勉強すると理解がしづらいので、まずは参考書(テキスト)を一通り読み、知識をインプットするようにしましょう。初めは流す程度で構いません。知識は自分の中で身になるまでに時間がかかります。時間があれば複数回は読み返しをしておき、知識の定着を図っていきましょう。

ITパスポートの参考書は数多く出版されており、毎年その年に合わせた参考書が発売されます。過去問の解説や、出題範囲の傾向をつかむためにも、参考書を購入する場合は最新年度版を入手しましょう。

おすすめ書籍

一番やさしいITパスポート

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ITパスポート試験 対策テキスト&過去問題集

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栢木先生のITパスポート教室

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過去問(問題集)で勉強する

過去問を勉強することはとても大切です。参考書(テキスト本)にも問題は載っていますが、過去問を解くことで過去に出題された問題の傾向がわかります。また、目標と実力との差がわかることで解けなかった分野の復習などを行い、早期に対策をしていくことが大切です。

過去問題は、春期、秋期に分かれて以下の期間の過去問題と解答をダウンロードすることができます。

過去問題冊子・解答例はこちら

           
実施年(西暦) 実施時期
平成31年度(2019) 春期/秋期
平成30年度(2018) 春期/秋期
平成29年度(2017) 春期/秋期
平成28年度(2016) 春期/秋期
平成27年度(2015) 春期/秋期
平成26年度(2014) 春期/秋期
平成25年度(2013) 春期/秋期
平成24年度(2012) 春期/秋期
平成23年度(2011) 秋期/特別
平成22年度(2010) 春期/秋期
平成21年度(2009) 春期/秋期

勉強サイトの紹介

IT塾 ITパスポート講座ーYouTube

ITパスポート講義動画

YouTubeにアップされている講義動画を無料で受講できます。 講義動画は、全100回分が用意されていますが、一コマ約4~12分程度と短い時間のため、スマホで簡単に見ることができます。通勤途中やちょっとした合間を勉強時間に充てられるのは嬉しいポイントです。

 

ITパスポート過去問道場

ITパスポート過去問道場

次におすすめのサイトは、スマホ一台でも勉強できるITパスポート過去問道場です。こちらは出題範囲が選択できたり、解説が表示されたりと非常に便利です。有効活用していきましょう。

 

用語辞典の紹介

ITの学習を進めていく中で大変なのが「用語を理解していくこと」です。IT初心者の方はそもそも問題を読んでも用語がわからず困ってしまうことが多いでしょう。そんな時は用語辞典を活用し、しっかりとIT用語を覚えていきましょう。

WEB版IT用語辞典 e-Words

WEB版IT用語辞典

IT用語辞典の決定版です。10,000語を超える見出しを扱い、わかりやすく解説してくれます。閲覧ランキングでトレンドの用語を抑えることもできます。

 

書籍版IT用語辞典の紹介

IT用語図鑑ビジネスで使える厳選キーワード

IT用語図鑑ビジネスで使える厳選キーワード

日経パソコン デジタル-IT用語辞典

日経パソコン デジタル-IT用語辞典


アプリで勉強する

デバイスの利用が一般的になり、試験勉強でスマホやタブレットを利用する人が増えています。手軽に取り組めるのがメリットとして挙げられますが、ITパスポートの勉強におすすめのアプリがiOS、Androidそれぞれ以下の2つです。

iOS 全問解説付 ITパスポート 一問一答問題集

全問解説付 ITパスポート 一問一答問題集

約300問が用意され、すべての問題に解説がつけられています。テーマごとに分類され、目次に解答履歴が表示されます。自分の学習状況がわかるので、学習意欲向上にも一役買うでしょう。

 

Android 2019年夏秋版 ITパスポート問題集(無料全問解説付)

2019年夏秋版 ITパスポート問題集

無料で解説もついているので、間違った際に確認が取れてとても便利です。無料版は広告が表示されますが、有料版を購入すると広告は表示されなくなります。


講座を調べる

学習サイトや過去問サイトが充実しているので、独学でも十分に合格可能な試験ですが、より深く理解したいという方は講座を受講してみてはいかがでしょうか。無料サイトとは違い重要なポイントを講師が分かりやすく解説してくれます。

LEC東京リーガルマインド

LEC東京リーガルマインド

便利で自由な通信スタイルの学習を行っています。プロの講師による講義形式で難しい問題も動画で優しく解説します。

 

スタディング

スタディング

スタディングだけでITパスポート試験に短期合格できるよう学習プログラムが作成されています。実際の試験でよく出題されるテーマを抽出し、学習範囲を最小限に設定されているのが特徴です。

ITパスポートの試験申し込みについて

ITパスポート試験を受験するには、利用者ID、パスワードを登録する必要があります。既に利用者IDをお持ちの方は新たに登録する必要はありません。

利用者IDは、受験申込や試験結果の確認等の際に必要となる個人の識別IDです。最後の受験日から受験を行わずに1年経過した場合は無効となるので、その場合は再登録が必要になります。

まず、ITパスポート試験申し込みサイト(IPA)にて利用者ID登録を行い、その後に試験会場・日程の選択や支払い方法を選択して申し込みます。

※申し込みは試験日の前日正午まで申し込めます。

受験申し込み時の登録名のルールやメールアドレス変更時の対応、試験当日の遅刻や途中退出について、合格証書の発送時期などの記載がありますので、必ずITパスポート試験申し込みサイト(IPA)で注意事項を確認しましょう。

<申込前の確認事項>

・受験時には、「利用者ID」、「受験番号」、「確認コード」の3つの情報と、有効期限内の顔写真付き「本人確認書類(運転免許証など)」が必要になります。

・ITパスポート試験では受験票の送付はされません。必ず確認表をダウンロードして印刷してください。

・学生証を本人確認書類として利用される方は、在籍年次以外の学生証は無効になるのでご注意ください。またアプリなどの電子機器を利用した学生証は使用できません。

・受験申込内容(試験会場、受験日時)の変更は、試験日の3日前まで行うことができます。2日前からは受験内容の変更は一切できないので注意しましょう。

詳細はこちら

試験日(日程)はいつ?

ITパスポート試験は、月に1~3回ほどの試験日が用意されています。試験日は基本的に金・土・日曜日が多いようです。また、時間に関しては「午前」と「午後」の2回実施やプラス「夕方」で3回実施されている場合もあります。

試験日は会場ごとに3カ月先まで確認できます。試験日ごとに受験できる人数が定められているので、希望時期が決まっている方は早めに開催状況を確認し、申し込みを行いましょう。

受験料はいくら?

受験手数料は5,700円です。支払った受験手数料は、理由のいかんにかかわらず返還されません。

<支払い方法>
・クレジットカード
・コンビニ支払い(申込日の翌日から4日後の試験を申し込まれる場合は選択できません)
・バウチャー(前売りチケットのことで1回の購入で9,999枚購入できます。学校や企業で多数の方が受験する際の支払いに便利です。銀行振込も可能です)

会場について

試験会場は、全国47都道府県に設置されています。都道府県によって会場数は異なり、複数の会場が設置されていることもあれば、1カ所のみの設置となる場合もあります。試験会場一覧をご紹介しますので、位置を確認して申し込みましょう。

試験開催状況一覧


ITパスポートの合格(結果)発表について

試験結果は、受験終了後そのまま画面に表示されます。その時点で合格基準を満たしていれば、ほぼ合格は確定と思っていいでしょう。正式な合格発表は、試験日の翌月中ごろに合格者の受験番号が公式サイトに掲載され、合格証書は受験月の翌々月に発送されます。

ITパスポートの履歴書への書き方

ITパスポート試験は国家資格なので、合格したらぜひ履歴書に記載しましょう。記載する上での注意点として、以下の2点があります。

・資格取得日
受験日や合格発表日ではなく、合格証書に記載されている日付が取得日です。

・正式名称
以下の記載が正式な資格名となります。誤りの無いように記入しましょう。

ITパスポート試験合格

就職/転職に活かせるのか

ITパスポート試験は、ITに関する基礎的な知識を証明してくれるので、就職や転職に活かすことができます。新卒やIT業界未経験者がIT業界への就職/転職をする場合は、業界への意欲をアピールすることができるでしょう。

履歴書の資格欄への書き方は以下記事をご覧ください。

まとめ

ITパスポート試験は国家資格であり、ITの基礎知識が証明できる資格です。今後の日本では、「ITに関わらない仕事はほとんどない」といっても過言ではありません。学生はもちろんのこと、社会人の方もぜひITに関する基礎知識を習得し、自身のスキルアップを試みても良いでしょう。

最後のチェックポイント

  • ITパスは、情報処理技術者試験の1つで初歩的な試験
  • 試験はCBT方式で行われ、試験日と会場は自身の都合で選択できる
  • 合格基準に満たしているかがその場で判明
  • 学生やIT業界未経験者であれば就職や転職時の意欲アピールにつながる
update2025
何が起こるかわからない。
あらゆる予測は覆る。
私たちはそれを思い知った。
じゃあこれからどう生きるか。
セラクは、チャレンジを選ぶ。
まず見据えるのは5年後。
見えないからこそ、
自ら突き進む強さを。
読めないからこそ、
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未来を変えられるのは
今の自分だけだから。
2025年を、アップデートしよう。
ここから。