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新卒と比べて既卒の就職が難しいってホント?それでも就職したい人向けのポイントを紹介

date2024年02月20日
新卒と比べて既卒の就職が難しいってホント?それでも就職したい人向けのポイントを紹介
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はじめに

既卒者の人が就職活動をする場合、どうしても新卒者よりも劣ってしまうというイメージがつきまといます。しかし本当に既卒者は就職が困難になるのでしょうか。もしかするとただの思い込みなのかもしれません。既卒者の人には既卒者の人なりの戦い方があるはずです。この記事では、新卒者にも負けない既卒者の人向けの就職活動の対策法をご紹介します。既卒だからと諦めてしまわず、思い描く将来を目指して、ぜひ実践してみてください。

既卒(既卒者)とは?

既卒(既卒者)とは?

既卒とは、高校や専門学校・大学などのなんらかの学校を卒業後、一度も正社員として働いた経験がない人のことを指します。一般的には学校を卒業してから3年以内の人を対象とし、「既卒者」と称するケースが多いようです。既卒者に対する明確な定義はありませんが、これまでに一度も正社員として働いた経験がないという点から、アルバイトやパートタイマーで働く人たちも既卒者として含まれます。フリーターはあくまでも「正社員ではない」働きかたとなるため、既卒者に分類されるのです。アルバイトなどで仕事をしていても、仕事をしていなくても、卒業後の正社員経験がない人はまとめて「既卒者」として扱わるということを覚えておいてください。

既卒者の強み

内定後すぐに働ける人材である点は既卒者の強みです。1日でも早く働いてくれる人手がほしいと考えている会社の場合は、すぐにでも入社できる既卒者は魅力溢れる人材です。他には卒業後の空白の時間をうまく利用し、資格取得や働きたい分野の基礎的なスキルを身につけるための体験をしている場合も、立派な強みとなるでしょう。与えられた時間を存分に使い、学びを体験した人生経験は、就職に不利と言われている既卒者の心強い強みとなるはずです。

既卒者の弱み

既卒者の弱みは、社会人経験のなさからくるビジネスマナーに対する理解度の低さや、正社員として働く上のスキルが身についていない点があげられます。中途採用扱いとなる既卒者の場合は、即戦力であることを強く求められるケースも珍しくないため、不利になることも出てくるでしょう。しかし一般的なビジネスマナーやスキルは、実務経験がなくても基礎的なものは身につけられます。また働き出せばすぐに身につけられる経験値ですので、弱みとしてあまり臆することはないでしょう。

既卒の就職はムリじゃない!!

既卒者の就職活動は、新卒者や社会人経験者と比べると厳しい状況に置かれることは事実です。ですが既卒者でも就職することは可能です。既卒者が就職活動をする上で置かれている状況や、なぜ就職ができないわけではないのかについてお話ししていきましょう。

新卒、社会人経験者と比べて厳しいのは事実

既卒者の就職活動が不利になる理由に、「新卒で就職できなかった」ことがあげられます。学校在学中に就職が決まらなかった場合、どのような理由であれ、就職を決められない問題があるからだと取られてしまうこともよくあるでしょう。留学や家族の介護などによる家庭の事情などがあれば、考慮してもらえるケースもありますが、確認もせずに就職活動を怠ったとか問題点を抱えているからではないかなど、偏った色眼鏡で見られてしまうことも珍しくはないのです。募集に対しエントリーが多い場合は、問答無用に既卒者を理由に不合格にされるケースもあることを理解しておかなければなりません。

既卒でも積極的に採用するところも

既卒者は新卒者などと比べると不利な点がある反面、逆に既卒者を積極的に採用しようとする会社もあります。たとえば慢性的な人材不足で未経験でもすぐに働ける人材を求めているIT業界や、営業職、種類にもよりますが公務員なども、既卒者の採用を積極的におこなっている業界・職種といわれています。とくにIT業界の場合はシステムエンジニアなどをはじめとする、エンジニア職がとくにオススメです。このように不利と言われている既卒者であっても、やり方次第で就職活動をスムーズに進めることも可能になります。ここで紹介している情報を元にして、ポイントをしっかり抑えていけば既卒者でも就職することはできます。ぜひ参考にしながら就職活動をおこなってください。

新卒、社会人経験者に負けない、就職方法を伝授

新卒、社会人経験者に負けない、就職方法を伝授

ここからは既卒の人でも、新卒者や社会人経験者にも負けない就職活動についての方法を伝授していきましょう。不利な部分や弱みが多くても、適切な対処法や対策を講じることで、強みに変換することも可能です。そうすることで新卒者にも社会人経験者にも負けない就職活動がおこなえます。情報をうまく活用し、納得の就職を目指しましょう。

どんな求人がいいか

まず注目すべきは「未経験者歓迎」や「経験不問」の文言です。はじめて就職活動をするのであれば、これらの文言が書かれた求人から優先的にチェックしていきましょう。特にはじめてエントリーする職種などの場合、なおのこと未経験でも受け入れてくれる会社は要チェックです。なかには「既卒者歓迎」と謳い、既卒者を積極的に採用している会社もあります。未経験ではない職種への就職活動の場合は、学校で学んだことやアルバイトで経験した実務経験がいかせる求人をチェックしてみるといいでしょう。

ライバルに負けない、自己分析

対新卒者だけにとらわれず、同じ就職活動中のライバルに打ち勝つためには、己を知ることも大切です。そのために行いたいのは「自己分析」ではないでしょうか。自分のバックグラウンドを理解することで、自分の特徴が見えてきます。この特徴こそがあなたの強みとなり、就職活動時のアピールポイントにもなるのです。

ステップ1【発見】

自己分析をおこなうには、最初に自分自身の今までの人生を振り返りましょう。どのような形式でも構いませんので、時系列に今までにやってきた自分の歴史を書き出していきます。随所に起こった出来事や、頑張ったこと、印象に残った出来事などすべて書き込んでいくことが重要です。ただし一気に書くと収拾がつかなくなりますので、中学・高校・大学と、それぞれわけてわかりやすく書くようにすると、あとから情報を拾いやすくなるでしょう。

ステップ2【具体化】

次のステップでは、ステップ1で書き出したあなたの今までの歴史をもとに、具体的な深堀りを進めていきます。たとえば学生時代に打ち込んだ何かについて深堀りしてみてください。深堀りする際に必要なキーワードは、「なぜ?」です。なぜこの部活に打ち込めたのか、なぜこの教科が好きで結果を出せたのか。具体的に深堀りすることで、自身の特徴や性格などがはっきりと浮き上がってくるでしょう。もちろんプラス面だけではなく、マイナス面での深堀りをおこなうことも大切です。

ステップ3【整理】

書き出した特徴を「過去」と「現在」に振り分けます。重複するものがあっても大丈夫です。分類をしたら今度は「未来」の自分という項目を加えます。このように整理していくことで変わらない自分や、変化した自分を視覚的に理解できます。そして最終的に”なりたい自分”との違いを比較するのです。過去や現在からはどのような職種や会社があっているのかが見え、未来からはどのような仕事や働き方をしたいかが見えてきます。整理を行うことで、就職活動時の自己PRにもブレがなく一貫性をもてるでしょう。

気を付けたい2つの注意点

自己分析の過程で短所が目立つと感じる人も少なくはないでしょう。しかし短所も見る角度を変えることで長所にもなります。短所を長所に変える力は、就職活動に対する幅を広げ、チャンスを手に入れるきっかけを増やすことにも繋がります。「流されやすい」なら「協調性がある」、「没頭しやすい」は「努力家である」など、可能性の広がるワードを盛り込んでいきましょう。

短所を長所に言い換えれたら、次は言い換えたワードを掘り下げて汎用的なワードから変化させていきましょう。「協調性がある」なら、「周囲の意見を取り入れ臨機応変に仕事をこなしていける」など、あなた自身を印象付けられる”ありきたりではない言葉選び”をしていけば大丈夫です。

ライバルに負けない履歴書

ライバルに負けない履歴書作成も、既卒者の就職活動には絶対的に必要なポイントです。履歴書一つをとっても徹底的に研究し、的確に、効果的にご自身をアピールできるように仕上げましょう。そのためには基本的な履歴書作成における「作法」をあらためて見直してみてください。誤字脱字がないのは当たり前のことですが、修正液や修正テープを使って間違った箇所を修正することは言語道断です。言葉遣いの丁寧さ、伝えたい言葉のわかりやすさも熱意を伝えるためのポイントに繋がります。とにかく埋めるではなく求人情報を何度も読み込み、この会社だからこそ働きたいという熱意のこもった志望動機で挑みましょう。

既卒者の履歴書は基本的作法が完璧であり、熱意も十分な内容であることに加えて、自分を売り込むための精査された自己PRが重要です。学生時代の話ではなく、卒業後に何をしていたかや、そのとき経験したことや取った資格などを盛り込むことで、応募する業種と結びつけやすくなるでしょう。

負けない面接対策

面接時には「なぜ既卒になったのか」や「卒業から今までの空白期間になにをしていたのか」などの質問が出ます。すべてを正直に答える必要はありませんが、嘘をつくことは避けましょう。嘘をつくのではなく、見る角度を変えてポジティブなワードを盛り込むことが大切です。既卒になった理由に対しても、挫折したことや失敗したことを恥ずかしい、不利になると隠すようなことはオススメできません。むしろ挫折したり失敗したことをどのように乗り越え、同じことを繰り返さないためには、前に進むためにはどのような改善をしたかなどをアピールするほうが、面接官の印象は格段に良くなるでしょう。「既卒=ネガティブ」と考えず、自己分析から見えた自分の特徴を元に、ここまでに培った経験やスキル、できることやりたいことを前向きに語ることが大切です。

良く聞かれる質問と回答例

ケース1.「なぜ既卒になったのですか?」
内定をもらえずに既卒になった場合は、言い訳で取り繕うとしたり、こだわりを主張するのではなく、具体的な原因と現在の自分が問題をクリアするために取り組んだことを盛り込んで話をするといいでしょう。

例)
「○○という業種に絞って就職活動をしてきましたが、残念ながら内定をいただけず、既卒として就職活動を続けています。採用された人の多くが△△の資格を取得されていたと知り、勉強不足を痛感しました。○○の仕事へ就きたいという思いが諦めきれず、○カ月かけ、△△の資格を取得しました。資格を取得できたことで、自分に自信をもつことに繋がり、資格を生かして○○の仕事に就きたいという思いがますます強まりました」

ケース2.「卒業から今まで何をしていましたか?」
卒業後から現在までの空白期間について聞かれた場合は、アルバイトをしたり資格取得の勉強をしていたなどがあれば、正直に答えるといいでしょう。

例)
「○○の仕事に就きたいと考えていましたので、実務経験を身につけるために、■■でアルバイトを○カ月していました」

空白期間も遊んでいた、暇を持て余していたのではないことをきちんとアピールできれば印象はよくなるでしょう。資格取得のために勉強をしていたと伝えることも可能ですが、話をオーバーに持ったり、嘘はつかないようにしてください。深堀りして質問された場合、矛盾が生じたり受け答えが怪しいと、一気に印象を悪くしてしまいかねません。

ケース3.「なにか聞きたいことはありますか?」
既卒者の面接に限らず、面接の最後にかならず聞かれる”逆質問”。「とくにありません」と答えてしまうと、興味がないと受け取られてしまいますので、意欲ややる気がないと取られないよう質問を考えておきましょう。

例)
「この仕事では△△の資格が役立つと聞いておりますが、関連するもの、しないものでも他にあると役立つ資格などはありますか?」

「御社の○○という商品の記事を雑誌で拝見し、興味を持ったのですが、その商品へ関わる業務につくにはどのようなことを頑張ればいいでしょう」

就労に関する規則や事務的な質問ではなく、やる気をアピールできる質問や、直接聞かないとわからない内容を盛り込むといいでしょう。

ケース4.「不採用になったらどうしますか?」
既卒者に限らず、不採用になった場合どうするかという質問も、面接では出てくる可能性があります。その場合はネガティブに捉えずできるだけポジティブなワードを盛り込み受け答えするようにしましょう。

例)
「残念ではありますが、あくまでも御社が第一希望と考えて活動してまいりました。可能であれば不採用となる理由をお伺いし、再度チャンスを頂きたいです。採用していただき、御社の一員として貢献したいと考えておりますので、ぜひ御社で働く機会をいただければと思います」

まとめ

既卒者の就職は新卒者に比べると確かに厳しい部分もたくさんあります。しかしだからといって就職ができないわけではありません。希望の職種・業種で活躍できる可能性も存分にあります。ネガティブなイメージを自分のなかから払拭し、自分自身を見つめ的確に理解することで、既卒者でもライバルにも負けない就職活動を実現することも可能です。短所を長所に変換するように、ダメだと諦める前に、できることを1つずつ積み重ね、既卒者でも就職を実現させましょう。

最後のチェックポイント

  • 既卒の就職活動は不利な部分もあるが、やり方次第で納得のいく就職が可能になる
  • 募集文をじっくり読み込み「未経験者歓迎」「経験不問」を最優先でチェックする
  • 自分自身の過去から現在までを振り返り、自分の特徴を把握・理解することが就職活動でライバルに勝つための秘訣になる
  • 面接時の受け答えはポジティブさを全面に出す。嘘をつかず、やる気と今までの経験や努力を的確にアピールすることがポイント

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