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エンジニアが副業を安全に始める方法|会社規程と税金まで完全ガイド

date2026年02月26日
エンジニアが副業を安全に始める方法|会社規程と税金まで完全ガイド
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はじめに

  • エンジニアは、リモートワークがしやすく副業向きの職種である
  • 副業前には、会社(本業)のルールを確認しておく
  • 副業が会社にバレる仕組みや、リスクを把握しておく
  • 副業の収入にかかる税金や、確定申告時の対応を理解しておく
  • 転職や独立を目指す際には、SNSやポートフォリオなどを活用する

エンジニアが副業に向いている理由

昨今は、働き方改革やリモートワークの普及に伴い、副業を始める方が増えています。なかでも、エンジニアは、スキルさえあれば働く場所が限定されにくいため、リモートワークのしやすい職種です。

加えて、近年はIT人材不足が深刻であり、エンジニアは副業であっても非常に需要が高いといえます。
ただし、公務員の場合はエンジニア職であっても、原則副業は禁止ですので注意しましょう。

以下では、副業でエンジニアが得られるメリットを4つご紹介します。

  1. 隙間時間を活用して収入が増やせる
  2. 本業の知識・スキルが活かせる
  3. 案件次第で、本業とは別の知識・スキルが身に付く
  4. フリーランスや個人事業主などの感覚が疑似体験できる

副業前に確認したい会社のルール

副業を始める前には、会社の就業規則や副業規程を必ず確認しておきましょう。

前提として、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、企業に対して副業を認めることを推奨しています。
厚生労働省の「モデル就業規則」では、過去に「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」と規定されていましたが、現在はその項目が削除されて「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」と書き換えられています(第70条)。

しかし、就業規則で副業を禁止することは違法になりません。
また、就業規則は労働者・使役者ともに守る義務がありますので、確認は怠らないようにしましょう。

参考:厚生労働省|モデル就業規則

就業規則でチェックすべき最低限のポイント

就業規則は最低限、以下の項目を確認しておきましょう。

  • 副業の可否
  • 許可制度かどうか
  • 競業避止義務について(とくにエンジニアのような技術職は規定されていることが多い)

就業規則のなかで、副業に関する規定が書かれている場所は企業ごとに異なります。
以下は、副業に関する規定が記載されている可能性の高い項目です。

  • 服務規律(従業員が守るべき基本的なルール)
  • 禁止行為
  • 遵守事項
  • 退職
  • 懲戒

また、企業によっては労働時間の通算についても、就業規則や就業規定で言及している場合があります。
労働時間の通算とは、本業と副業の労働時間を通算することです。労働時間を通算する目的は、会社が労働者の本業(自社)と副業の労働時間を把握することで、適切な労働管理を行うことです。
本業と副業の労働時間の通算結果が、1週間に40時間・1日8時間を超える労働(法定外労働)に該当する場合は、36協定による労働時間の延長や割増賃金の支払いが認められます。

ただし、副業が業務委託(フリーランス)の場合は、労働基準法が適用されませんので、労働時間の通算の対象外となります。

会社にバレる仕組みとリスクの考え方

副業をはじめる際は、会社にバレる仕組みやリスクなどを理解しておきましょう。
会社に黙って副業を始めても、絶対にバレないとは限りません。たとえば、人づて・SNSなどの情報から、副業が会社にバレることがあります。

また、住民税の支払い通知も、会社に副業がバレる一因です。
以下では、ケース別に解説します。

  • 副業の勤め先が会社の場合:

    会社員の住民税は、基本的に会社が支払います(特別徴収)。また、原則的に住民税は本業の勤め先を通じて徴収される仕組みです。
    2箇所以上から給与を得ている場合は、住民税が増えて副業を疑われることがあります。

  • 副業で事業を営んでいる場合:

    事業所得が赤字の場合は、給与所得と損益通算(一定期間内に生じた利益と損失を相殺できる制度のこと)することで、課税所得を減らせます。課税所得が減ると、住民税も減るため、副業を疑われることがあります。

無理なく続けられるエンジニア副業の選び方

エンジニアの副業の種類は多岐にわたりますが、無理なく続けられる副業を選ぶことが大切です。
案件を受ける際は、本業の業務量や自身のスキル・レベルだけでなく、充分なプライベート時間が確保できるかどうかなども考慮しましょう。なかには、単発案件や週1から従事できる案件もあります。

以下では、無理なく続けられるエンジニア副業の選び方をご紹介します。

在宅・リモートでできる代表的な副業

エンジニアが在宅・リモートワークでできる副業はさまざまです。
最近では、クラウド環境やVPN環境が整っていれば、在宅可能なエンジニアの職種が増えました。

以下では、本業と両立しやすい代表的な副業をご紹介します。

  1. Web・アプリ開発の一例:

    ・Webアプリの開発
    ・ネイティブアプリの開発
    ・ハイブリッドアプリの開発

  2. インフラ運用支援の一例:

    ・ネットワークやサーバの運用・監視
    ・システム導入支援
    ・インフラ設計

  3. 情シス(情報システム)業務の一例:

    ・システムの企画・開発
    ・サーバの保守管理・セキュリティ対策
    ・IT資産管理

  4. 技術ライティング(テクニカルライティング)の一例:

    ・マニュアルライティング
    ・技術翻訳

副業サイト・エージェントの上手な使い方

副業サイトの種類はさまざまです。初心者の方には、クラウドソーシングサービスの利用や副業エージェントの利用をおすすめします。

クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい会社と仕事を請負いたい個人が、Webサイトを介してマッチングできるサービスです。副業サイトのなかでは最もメジャーであり、多くの案件が揃っています。
一方、エージェント経由のものは、個人のスキルや希望に沿った案件をエージェントが紹介してくれるサービスです。副業エージェントは、クラウドソーシングよりも案件は少ないですが、1案件あたりの単価は高い傾向にあります。

副業サイトのなかには、詐欺目的のものや個人情報を収集する目的のものがあります。
怪しい案件かどうかを見分けるには、以下の点に注意してみてください。

  • 「誰でもできる」「すぐに稼げる」「高収入」など極端な表現が多用されている
  • 初期費用(登録料や教材費など)がかかる
  • 運営会社の情報(住所や電話番号)が不明
  • 仕事内容が具体的に記載されていない
  • 別のサイトへの会員登録を促される
  • 突然連絡が取れなくなる

また、エンジニアの場合は副業サイトに登録したあと、プログラミングスクールへの勧誘の案内メールが来ることもあります。なかには仕事を請け負ったはずが、授業料や講義料を請求された方もいるようです。
詐欺に遭った場合は、迷わずに警察・弁護士・消費者センターなど然るべき機関へ相談しましょう。

エンジニア副業の税金と会社バレを防ぐ基本

副業で得た所得にかかる税金や、副業が会社にバレないための対策方法を解説します。
会社バレを防ぐには、住民税の納税方法が重要です。
原則として、副業の勤め先が会社の場合は、正社員・パート・アルバイト・派遣社員・契約社員・会社役員など雇用形態に関わらず、特別徴収が適用されます(地方税法の第321条)。
ただし、例外的に普通徴収を認めている地方自治体もありますので、詳しくはお住いの自治体のホームページを確認してください。

確定申告時に住民税の徴収方法を選べる方は、特別徴収ではなく普通徴収(確定申告書では「自分で納付」と記載されている)を選びましょう。
先述した通り、特別徴収は従業員の住民税(副業分の所得も含めて)を本業の会社が支払う方式ですので、副業が会社にバレやすくなります。

また、副業の所得が一定金額を超える場合は確定申告が必要です。
とくに、エンジニア職は副業でも高単価の案件が多いため、確定申告や税金の知識はマストです。詳しくは、以下の「副業収入の区分と確定申告の目安」をご参考ください。

副業収入の区分と確定申告の目安

副業の所得が20万円を超える場合は、確定申告を行うのがルールです。
副業収入は、働き方によって給与所得・雑所得・事業所得などに分かれます。
また、業務委託(フリーランス)の所得区分は雑所得と事業所得に大別されますが、給与所得者が副業で業務委託を請負う場合、ほとんどが雑所得に該当します。

事業所得とは、農業・漁業・製造業・卸売業・小売業・サービス業・その他の事業を営んでいる場合に生じる所得のことです。一般的には、独立・継続・反復して行われる事業の売上で生計を維持している(その事業だけで継続的に繰り返して売上げを得ている)場合が事業所得と見なされます。
また、所得が事業所得に分類される方は、記帳・帳簿書類の保存が義務付けられています。

一方、雑所得とは、利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得のいずれにも該当しない所得のことです。
なお、所得が雑所得に分類される方は、記帳・帳簿書類の保存が義務付けられていません。

経費にできるもの・できないもののイメージ

経費にできるものとできないものがあることを、副業の前に知っておきましょう。
仕事に必要な出費と認められると、確定申告時に必要経費として計上できます。

経費として計上できるかどうかは、以下の3つのポイントをご参考ください。

  1. 仕事に必要な支出であること
  2. 仕事に直接関連する支出であること
  3. 仕事で利用している支出の割合を明確にできること

また、エンジニア職の副業は在宅がメインとなります。
そのため、仕事に必要な支出であっても、家賃や光熱費などは経費として計上しにくいと感じるかもしれません。
家賃や光熱費などは、プライベートで使う時間と仕事で使う時間を明確に分けることで、経費として計上できます。これを家事按分(かじあんぶん)といいます。

以下は、とくに家事按分の対象となりやすいものです。

  • 家賃
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 自動車関連費(ガソリン代・駐車場代など)

国税庁のサイトでは、必要経費になるものとならないものを具体的に紹介しています。
国税庁のリンクを文末に載せていますので、詳しく知りたい方はご参考ください。

参考:国税庁|No.2210 必要経費の知識

副業をキャリアの投資に変えるために

副業を始めるにあたり、不安やストレスは付きものですが、なるべくポジティブに考えましょう。

副業で新たな知識・スキルを得ることで、転職や独立などキャリアの選択肢も広がります。
また、本業の方でキャリアアップを目指す場合にも、副業はおすすめです。

副業経験を将来の選択肢につなげる

先述したように、副業から得られる経験は、将来の選択肢を広げます。
ただし、いきなり多くの案件を請け負わず、少しずつ増やしていくことが大切です。

副業が軌道に乗り、まとまった収入が継続的に得られるようになれば、転職やフリーランスエンジニアとして独立することを考えてみてもいいでしょう。転職・独立後は収入が不安定になる可能性も考えられますので、半年程度の生活費を用意しておくと安心です。
また、転職や独立を目指す際はポートフォリオ(自分の経歴・作品集)を作成しておくと、スキルや実績が伝わりやすくなるため、おすすめです。

まとめ

エンジニアが副業を安全に始める方法をお伝えしました。
副業の規則・規定は会社ごとに異なります。副業前には必ず就業規則や就業規定を確認しておきましょう。また、確定申告の目安や税金のルールなど基本的な知識も必要です。

副業経験は将来の選択肢を広げます。
とくに、エンジニアは需要が高く、他の職種と比べても在宅案件が豊富です。
はじめは小さな案件でも構いませんので、キャリアアップへの一歩を踏み出してみましょう。

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