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IT業界とは?業界別の職種や向いている人について解説

date2025年09月24日
IT業界とは?業界別の職種や向いている人について解説
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はじめに

  • IT業界とはITを活用してさまざまな製品・サービスを提供する企業で構成される業界である
  • IT業界は技術進化のスピードが早く人材不足の課題が大きい
  • ITスキルを自ら勉強・実践し身に着ける能動的な姿勢が必要
  • IT業界に向いているのは論理的思考能力・問題解決能力・コミュニケーション能力をもつ人である

IT業界とは?

IT業界とは、IT(Information Technology(インフォメーション・テクノロジー、情報技術)を活用してさまざまなサービスや製品を提供している企業で構成されている業界を指します。
IT業界には、私たちの生活に欠かせないコンピューターやスマートフォンを製造する企業から、インターネットサービスを提供する企業まで、多数の企業群があります。多くの人々が多種多様な仕事を協力して担い、私たちの便利な生活インフラを維持しています。

IT業界の魅力

IT業界は技術革新が速い業界であるため、学習やキャリアアップの機会が豊富な点が大きな魅力です。その一方で、常にIT業界の技術トレンドを追い、新しい知識やスキルを吸収・活用していく能動的な姿勢が求められるともいえます。IT人材は高度な専門性を要求されるため、慢性的な人材不足が課題となっており、高度なITスキルをもつ人材は即戦力として非常に重宝されます。
ITスキルやビジネススキルが大きく求められる職種ではありますが、テレワーク可能な職種も多く、ワークライフバランスを重視する人にとっても魅力的な業界です。

最新のIT業界動向

最近のIT業界の技術トレンドは次のとおりです。

  • AI技術

    IT業界の最先端の技術トレンドがAI技術といえるでしょう。ChatGPTをはじめとしたAI技術の発展スピードには目を見張るものがあります。今後、AI技術の新発明やビッグデータの解析・利用でAIを取り巻く環境は激変すると予想されます。

  • 次世代通信技術(5G)

    近年の通信技術進化により、通信速度が速い5Gのネットワークが整備されました。5GネットワークとIoT(Internet of Things、モノのネットワーク)を組み合わせて、家電や産業用機械におけるリアルタイムのデータ活用や、スマートフォンやスマートシティといったネットワーク技術を駆使したモノ・コトが今までより飛躍的に便利になる時代が到来します。

  • コンピューティング技術の向上

    クラウドサービス(ソフトウェア・アプリケーションをインターネット上で提供するサービスのこと)の拡がりや量子コンピューターの開発など、最先端のコンピューティング技術の向上が注目されています。ここに、5GやIoTの技術が重なってくる未来は、IT業界だけでなく、金融、医療、工業などといった別の業界にも大きな影響を与えるでしょう。

  • 拡張現実技術(AR・VR)

    AR(拡張現実、スマートフォンなどの製品のカメラや画面などを通して現実に視覚的仮想現実を重ね合わせる技術やサービス)やVR(仮想現実、コンピューター上に作り出された仮想世界を現実の人間が体験する)が、コンピューティング技術の向上により、よりリアリティを増した体験を提供してくれるでしょう。

  • デジタルトランスフォーメーション(DX)推進

    デジタルトランスフォーメーション(DX、デジタル技術を駆使して製品・サービス・ビジネスモデル・企業組織などありとあらゆるビジネス活動の新たなる促進・創生を促進すること)の推進はどの企業でも課題となっています。古いシステムでの煩雑な業務プロセスから脱却し、デジタル技術を使った業務最適化や新しいビジネスモデルの創出をねらうのが、産業界全体のトレンドです。

IT業界は5分野に大別される

多種多様な業種・職種の人々が活躍しているIT業界は、大きく分けると次の5種類の分野があります。

  • ソフトウェア業界
  • ハードウェア業界
  • 情報処理サービス業界(SI業界)
  • インターネット・Web業界
  • ITインフラ業界

これらの分野をまたいで展開するIT企業も多く存在します。それぞれに多種多様な仕事が存在しますが、そのほとんどはITの高い専門知識・スキルが必要です。IT業界でのスキルがあれば、転職を考えるときにスキルを評価されて有利に動けますし、テレワーク可能な職業が多い業界でもあるため、ワークライフバランスを重視する方にも向いている業界です。

ソフトウェア業界

ソフトウェア業界は、コンピューターやスマートフォンで作業をするために必要なソフトウェアを開発しています。この業界は、日常生活をより便利にするために、利用者のニーズに応じて、さまざまなアプリケーションやシステムを製作しているのです。

ソフトウェア業界の代表的な職種

ソフトウェア業界には、次のような職種があります。

  • システムエンジニア(SE)

    ソフトウェアシステムの設計を担当するエンジニア

  • ソフトウェアエンジニア・アプリエンジニア

    SEが作成した設計書にしたがってソフトウェアアプリを作成するエンジニア

この業界で活躍するためには、問題解決能力やソフトウェア開発のためのプログラミング技術や知識が必要となるでしょう。能力があれば将来フリーランスで仕事を獲得することも可能な職種が多い業界です。

ハードウェア業界

ハードウェア業界はコンピューターやスマートフォン、さらにはテレビや冷蔵庫などの家電製品に使用される部品や機器などを製造する分野です。この業界はITのみならず自動車や医療機器など、多岐にわたる産業にも関与しています。たとえば、音声で操作できる家電製品やドローン、3Dプリンターなどロボット技術やスマートデバイスの分野で、ハードウェア業界によって製造された部品が利用されています。

ハードウェア業界の代表的な職種

ハードウェア業界には、次のような職種があります。

  • ハードウェアエンジニア

    ハードウェアの設計・開発をおこなうエンジニア。電子回路設計や電子機器全体の設計を担う。

  • 組み込みエンジニア

    ハードウェアに組み込まれる電子回路などに使われる制御ソフトウェアの設計・作成をおこなうエンジニア。電子回路設計や制御部分を担う。

  • セールスエンジニア・サービスエンジニア

    ハードウェア製品の営業を担当するエンジニア。技術知識をつかった営業をおこなう専門職。サービスエンジニアは、納品・リリース後のハードウェアの修理やサポートを担う。

この業界で活躍するためには、電子工学や電気工学、機械工学などの分野での知識が必要になるでしょう。

情報処理サービス業界(SI業界)

情報処理サービス業界は、パソコンやスマートフォンのようなデバイスが上手に働くために、支援をしています。この業界に関わる人は、デバイスがうまく動くようなプランの提案や設計、保守などをして技術的な問題解決を行うのです。
また、IT技術を駆使して顧客企業の課題を一貫して解決するコンサルティング企業であるシステムインテグレーター(System Integrator、SIer(“エスアイヤー”とも)も、情報処理サービス業界に属します。

情報処理サービス業界(SI業界)の代表的な職種

情報処理サービス業界(SI業界)には、次のような職種があります。

  • ITコンサルタント

    システムを設計・開発するシステムエンジニア(SE)や、企業全体の課題をヒアリングし、アドバイスをする専門家。

  • システムエンジニア(SE)

    SIerが顧客企業の技術的解決を請け負う場合、業務システムなどの大規模プロジェクトを丸ごと担うことがあり、SIer所属のシステムエンジニアが業務システムソフトウェアの設計を担当します。

この業界で活躍するためには、パソコンを使うスキルのみならず、プロジェクト管理やコンサルティングスキルについての知識が重要になるでしょう。

インターネット・Web業界

インターネット・Web業界は、インターネットを使っていろいろなWebサイトの開発やアプリ開発、デジタルサービスや製品を提供しています。パソコンやスマートフォンが普及し、日常的にWebサイトやアプリを使う人が増えたため、インターネット・Web業界も成長しました。

インターネット・Web業界の代表的な職種

インターネット・Web業界には、次のような職種があります。

  • WEBプロデューサー

    WebサイトやWebサービスの制作プロジェクト全体を統括する。

  • Webディレクター

    WebサイトやWebサイトのディレクションを担当する。

  • Webエンジニア

    Webサイトやサービスの開発全般をおこなうエンジニア。

この業界で活躍するためには、Webサイトの立ち上げや運用の経験が重要になるでしょう。また、デザイン・コーディングなど制作の実務経験も有利に働くでしょう。

ITインフラ業界

ITインフラ業界は、コンピューターやインターネットを支える基盤技術の設計、構築、運用を行っています。ITインフラは、個人や企業・組織がコンピューターおよびインターネットを利用する際の基盤になる非常に重要な分野です。したがって、この業界は、ハードウェアと呼ばれる手で触れる物理的な機械と、ソフトウェアと呼ばれるコンピューターの中で動いているプログラムの2分野に関わっています。

ITインフラ業界の代表的な職種

ITインフラ業界には、次のような職種があります。

  • ネットワークエンジニア

    企業のネットワークインフラの設計や構築などをおこなうエンジニア。

  • セキュリティエンジニア

    企業の業務システムや電子機器のセキュリティ対策を手掛けるエンジニア。

ITインフラ業界で活躍するためには、問題解決能力やソフトウェアとハードウェアの高い知識が必要になるでしょう。また、チームで協力して働くことが多いITインフラ業界では、コミュニケーション能力も求められます。

IT業界に向いている人とは

IT業界は、常に変化し、新しい技術が生まれるため、柔軟性と学習意欲が高い人には最適な環境といえます。以下にIT業界で有利に働く特性の一部を紹介します。

  • 論理的思考能力

    IT業界ではコンピューターを使って、難解な問題に対応する場面が多いでしょう。タスクを論理的に考える力が必要とされる可能性が高いです。

  • 問題解決能力

    障害や不具合が発生した際に、大きな問題を小さい問題に切り分けて一つ一つ解決する能力です。迅速かつ効果的に問題を診断し、処理する能力は、この業界で必要になる場面が多いでしょう。

  • コミュニケーション能力

    チームで一緒に問題に対応する場面も多いです。そのため、チームメンバーとよく話し、一緒に仕事を遂行する力は重要です。

IT業界ではITスキルに加えて、これらのスキルを持ち合わせている人は、IT業界に向いている可能性が高いでしょう。

まとめ

IT業界は現代社会の最前線で進化し続ける分野です。この業界で活躍するためには、継続的な学習が不可欠です。また、IT業界で働く際は、さまざまな職種が存在するため、自分の興味やスキルに合った仕事を見極めましょう。最終的に、どの会社で働くかを選ぶ際には、自分の価値観やキャリア目標に合致するかどうかを考慮しましょう。

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