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ジョブホッパーは海外では普通?定義や気をつける点を紹介

date2023年05月30日
ジョブホッパーは海外では普通?定義や気をつける点を紹介
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はじめに

転職回数が多いジョブホッパーに、企業側はどのようなイメージをもつのでしょう。転職理由に注目することなく、転職回数だけを見てマイナス評価がおこなわれてしまう可能性もあります。転職をうまくいかせるためには、何を意識して転職活動をおこなえばいいかを考えてみましょう。

ジョブホッパーとは?

ジョブホッパーとは?

短期間のうちに繰り返し転職することを「ジョブホップ」、転職を繰り返す人のことを「ジョブホッパー」といいます。主に約3年以内に5回以上の転職を繰り返している人がこう呼ばれています。

日本では転職回数が多いと、仕事が長続きしないなどマイナスのイメージを持たれてしまいがちです。しかしジョブホッパーは、キャリアアップを目的とした理由で転職を繰り返しているのであれば、とくに問題はないといわれています。

今よりさらに高待遇な環境や、難易度・専門性が高い仕事をするためのスキルアップを目指して転職を繰り返している場合は、むしろ高評価を得られることもあるようです。

ジョブホッパーが転職時に気をつけるべきこと(年代別)

年代別でジョブホッパーとして気をつけるべきことには、どのようなことがあるでしょう。

  • 20代
  • 30代

2つの世代に的を絞って、ジョブホッパーとして気をつけるべきことについて考えてみましょう。転職回数が多い人も、ジョブホッパーというキャリアアップ方法に興味がある人も、ぜひ参考にしてみてください。

20代で気をつけるべきこと

一般的に見て、20代で3回以上の転職を繰り返していると、転職回数が多いという印象を企業側に与え、マイナス評価につながりがちです。

そこで20代のジョブホッパーが気をつけるべきポイントは、どこか1社でも3年以上勤めていた実績を残すことです。

日本には「とりあえず3年」のような、古くからの考え方があります。この考え方を逆手に取って、最低でも3年は勤め上げられる印象を企業側に与えることが、印象アップへのポイントです。

3年働けば必ずマイナス評価にならないというわけではありませんが、少しでも印象アップをさせるための目安として考えてみるといいでしょう。

30代で気をつけるべきこと

30代のジョブホッパーの場合も、1社でも構いませんので3年以上勤め上げた実績を作っておきましょう。たったこのようなことだけで、「すぐ辞める人」のようなマイナス評価を軽減できるでしょう。

その上で、今まで転職した中で培った「経験の多さ」を武器にし、転職活動に挑むことをオススメします。

漠然とした感覚だけで転職を繰り返しているわけでないのであれば、20代でもスキルやキャリア・豊富な経験の数々は、転職時の武器として有効です。30代ともなると、20代の頃より社会人経験が長いので、積み重ねられる経験量が雲泥の差となるでしょう。そのあたりをうまくアピールして評価アップを狙ってください。

ジョブホッパーに対して企業がもつ性格や特徴は?

ジョブホッパーへ企業がもつ性格や特徴は?

短期間で転職を繰り返すジョブホッパーに、企業側はどのような印象を抱くのでしょう。

  • すぐに辞める可能性がある
  • スキルが身についていない
  • 計画性、忍耐力が無い
  • こだわりが強く扱いづらい

一般的によく耳にするこれら4つのイメージを元に考えてみました。

すぐに辞める可能性がある

転職回数が多いというだけで、すぐに仕事を辞めてしまう人という印象をもたれがちです。これらは、多くの企業が「継続する」ことに価値を見出すからかもしれません。

ジョブホッパーは執着しすぎず固執しない特徴と、スキルアップをするための行動力に長けていることから、ためらわずに転職を繰り返していきます。意味もなく長く働くことだけが美徳ではないことを、ジョブホッパーは知っているからでしょう。

タイミングや現状を見極め、転職する行動力などは、本来長所として評価されてもおかしくありません。しかし「飽きっぽい」とか「トラブルを起こしやすい」などの、マイナス評価につなげられてしまいがちです。その結果、すぐに仕事をやめてしまう人というイメージをもたれてしまうようです。

スキルが身についていない

ジョブホッパーは、さらなるスキルアップ・キャリアアップを目指して転職を繰り返す人も多くいます。そうなると、スキルを身に着けずに転職することはありえないでしょう。

しかし企業側は、勤務した期間が短く転職回数が多いと、スキルなどを身に着ける前に転職を決断してしまっているなどのイメージをもちがちです。

年代別の注意点でお話した、「3年勤続説」が重要視されることも関係しているのかもしれません。一般的に勤続3年目ともなると、仕事のやり方を覚え、これからのことを考えはじめる時期というイメージがあるようです。

勤続3年以内では、仕事も覚えておらず、仕事に必要なスキルが習得できていないと判断してしまうのでしょう。

計画性、忍耐力が無い

計画的に将来を見据えているジョブホッパーは、自分の考えたタイミングで的確に次の仕事へと転職し、キャリアアップを図ります。

しかし企業側から見ると、もう少し我慢して長い目で見られなかったのかという印象をもつ可能性が出てきます。

3年勤続説同様に、我慢した先に何かがあるかもという意識が働くからかもしれません。長く働くことでスキルアップやキャリアアップができるケースもあるので、仕方ないとも考えられます。

またすぐ転職する人は、計画性がないという印象も与えてしまうようです。入社してすぐ辞めるのならば、なぜ就職活動をしたのかと考えるからでしょう。

こだわりが強く扱いづらい

ムダな執着がないからこそ、スキルアップ・キャリアアップのために、その場でやれることが終われば、次の仕事へと移ってまたキャリアアップを目指すことがジョブホッパーの本来の姿です。しかしそのせいで「扱いづらい」という印象も与えてしまうようです。

そこには「こだわりの強さ」が存在します。仕事に関するこだわりが強いからこそ、自分の意見や意思を最優先し転職を繰り返す。このような行動を、身勝手だとかワガママだと受け取る人もいるでしょう。協調性がないと扱いづらさを感じる人もいるかも知れません。

こだわりがあることは決して悪いことではありません。しかし場合によっては悪い印象にも受け取られてしまうようです。

転職を繰り返したジョブホッパーの末路は?

確固たるこだわりと考えをもち、ジョブホッパーとして転職を繰り返していくと、どのような状況に陥ってしまうのでしょう。

  • 転職回数が多く選考で不利に
  • 待遇が悪くなるケースも多い

転職をやりすぎてしまったジョブホッパーが最終的にどのようになってしまうのか、これら2つの視点から見てみました。

転職回数が多く選考で不利に

海外ではジョブホッパーのような考え方や働き方は、マイナス評価どころか高評価に転じることが多いといわれています。そのような点から、外資系の企業などではジョブホッパーのような働き方は普通に扱われます。

終身雇用が当たり前でなくなっている平成から令和にかけての日本でも、自ずとジョブホッパーのように、目的と意思を持って転職を繰り返しながらスキルアップ・キャリアアップしていくスタイルは、企業側にも受け入れられていくことでしょう。

しかしそれでもまだ外国の考え方をすべて受け入れることは難しいため、転職回数の多さだけで書類審査すら通らないなども当たり前のように起こってしまいます。

待遇が悪くなるケースも多い

転職を繰り返してスキルアップ・キャリアップすることは、今よりももっと高待遇の場所に身を置きたいからと考えているからです。そのようなジョブホッパーであるにもかかわらず、転職回数の多さから待遇が悪くなってしまうこともあるようです。

大きな要因として、景気などが影響することも考えられますが、転職回数が多く勤続年数も短いことから、スキルが中途半端にしか習得できていないと判断されることもあるからです。そのため、前職より待遇が悪くなることもあるというわけです。

スキルにかかわらず、転職すると1から再スタートという考え方も根強いので、待遇が悪くなってしまうこともあると覚悟しておきましょう。

ジョブホッパーとキャリアビルダーの違いは?

ジョブホッパーとキャリアビルダーの違いは?

転職を繰り返す働き方には、「ジョブホッパー」以外に、「キャリアビルダー」という言葉も存在します。キャリアビルダーとは一体どのような種類の人達を指すのでしょう。ジョブホッパーとの違いがどのようなものなのか、見極めてください。

キャリアビルダー(キャリアアップ型・スキルアップ型人材)

ジョブホッパー同様に、短期間で転職を繰り返す「キャリアビルダー」とはどのような人なのでしょう。

キャリアビルダーはジョブホッパーよりも、さらに将来性に鑑みた転職計画を立て行動します。転職前に優秀な成績や結果を残した時点で、その職場でのスキルアップ・キャリアアップは完了したとみなし、次のステップに進むため転職をおこなうというわけです。

IT業界はジョブホッパー自体が多い傾向にあります。そのなかでもITエンジニアは、転職してさまざまな仕事をこなすことで、スキルアップ・キャリアアップがしやすい職種となり、キャリアビルダーが多い職種と言われているようです。

仕事内容に一貫性がある

キャリアビルダーの転職や働き方には一貫性があります。さまざまな職種を経験することでできるスキルアップ・キャリアップもありますが、キャリアビルダーは、今やっている仕事に対してのステップアップを優先する形で転職をおこなうため、自ずと一貫性が生まれてくるのでしょう。

キャリアプランを自分で考え、どの状態でいつのタイミングに転職することが適切かを考える。その上で、同業・同職種でスキルアップ・キャリアアップができる転職先を徹底的に調べてから転職活動をおこないます。

仕事に対してここまで明確な考えがあることから、働き方や転職活動に対し、見事なまでの一貫性のあることがみえてきます。

転職のたびに年収や役職が上がっている

一般的には転職活動に一貫性があったり、転職理由に問題がなかったりする場合でも、短期間での転職回数が多いと評価がマイナスにつながりやすくなります。そのため転職の際に、年収が低くなったり、役職がつかない・つきにくいなどというケースも珍しくありません。

ですがキャリアビルダーの場合は、キャリアプランなどを明確に作成し転職によって年収アップや役職がつく高待遇に恵まれるように計画的に行動するケースが多く見受けられます。

次の転職先を見据え成果を出した上で転職をおこなうのがキャリアビルダーの基本のため、転職回数が多くてもキャリアが浅いと判断されないなども、年収アップや高待遇を勝ち取れる要因となるでしょう。

転職の理由が明確で組織でやり遂げたい事がある

繰り返しお話しているように、キャリアビルダーの転職は、将来のキャリアプランをしっかり立てた上での転職活動になるため、転職理由も明確です。

結果を見据えた上で仕事をし、キャリアアップ・スキルアップをおこない、現在の職場で今以上のキャリアアップなどが見込めないと判断すると転職活動を開始します。このような状況であれば、わかりやすい転職理由になるはずです。キャリアビルダーだからこその明確な転職理由ですし、転職時にマイナス評価につながりにくいことでしょう。

今いる職場ではもうキャリアアップなどが見込めないという判断も、行き当りばったりだったり、思い込みから判断したりしているのではありません。このあたりをきちんと伝えられれば、明確でわかりやすく、評価を下げない転職理由となるでしょう。

まとめ

「ジョブホッパー」や「キャリアビルダー」のように、転職回数が多いとマイナス評価につながりやすく、転職が不利になるイメージが強いことでしょう。しかしこれら2つの転職方法や考え方は、新たな転職に対するイメージをもたらすかもしれません。

ネガティブな理由で転職を繰り返すのではなく、未来の「なりたい自分」を目指し、目的と意思、一貫性をもって転職を繰り返している。このような考え方であれば、転職回数が多くても内定がもらえるというケースもあり得るでしょう。

最後のチェックポイント

  • 短期間で転職を繰り返す人は「ジョブホッパー」と呼ばれる
  • 20代でも30代でも、1つの会社で3年以上働くことがオススメ
  • 前向きな理由があっても、転職回数が多いと評価が下がりやすい
  • ジョブホッパーに対する企業のイメージを理解しておく
  • 自分は「ジョブホッパー」と「キャリアビルダー」のどちらかを確認しておこう
  • 転職理由や働き方に一貫性をもつことが成功の鍵
  • 意味のある転職理由は、キャリアプランがあってこそ成り立つ
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