ITストラテジスト試験|CBT化・メリット・対策など


はじめに
- ITストラテジスト試験を含む高度試験のCBT化は2026年度(令和8年度)からの実施が予定されている
- ITストラテジスト試験は企業の経営層に近い視点でIT投資の判断やビジネスモデルの変革を推進する能力が求められる
- CBT化による受験生のメリットは答案作成が楽になる、スケジュール調整が楽になる、 体力的な負担の改善
- デメリットはパソコンで問題を読むのに慣れる必要がある、用紙の余白を活用できない、タイピングスキルが必要になる
- ITストラテジスト試験CBT化対策は画面上で問題を解く練習をする、制限時間を意識しながら問題を解く、解答をまとめる練習をする
ITストラテジスト試験はCBT方式への対応によりどのような点が変わるのでしょうか。本記事では、その変更点や受験生への影響・具体的な対策について解説します。
ITストラテジスト試験のCBT化
情報処理推進機構(IPA)の公式発表によれば、ITストラテジスト試験(ST)を含む高度試験のCBT化は、2026年度(令和8年度)からの実施が予定されています。主な変更点は次のとおりです。
- 試験日の柔軟化:年1回(春期)の特定日実施から、定められた期間内(テストセンターの空き状況に応じた日程)での受験が可能になる
- 論文のキーボード入力:試験が手書きからタイピングに変わる
- 問題用紙の持ち帰り不可:問題冊子を持ち帰って自己採点することができなくなる
参照: CBT方式での実施について
ITストラテジストとは
ITストラテジスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施する情報処理技術者試験の中で最高難易度のスキルレベル4に分類される国家試験です。この試験は、企業の経営層に近い視点でIT投資の判断やビジネスモデルの変革(デジタルトランスフォーメーションなど)を推進する能力が求められます。
技術者としての専門知識に加え、経営戦略に基づいてITを活用した事業戦略を策定し、その実行をリードする人材を対象としています。企業や組織の経営戦略に基づいてIT戦略を立案し、ITを活用したビジネス改革を推進できる高度な人材を認定することが目標です。
おすすめの勉強方法
ITストラテジスト試験は、IT戦略の立案やビジネス改革の推進能力を問う高度試験であり、幅広い知識と論理的な思考力が求められます。
合格を目指すには、知識のインプットと実践的なアウトプットを組み合わせた学習が重要です。おすすめの勉強方法を2つ解説します。
- 過去問題をとく:過去問を解いて出題傾向や時間配分を把握する必要がある
- 第三者に記述・論述の添削をお願いする:自己添削だけでは改善点に気づきにくい
既存の試験対策書籍の有効性
2026年度(令和8年度)から実施されるITストラテジスト試験(ST)のCBT化において、既存の試験対策書籍は知識習得・思考プロセスの面で引き続き有効です。
出題数及び試験時間も同様に変更はありません。
参照:応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験がCBT方式での実施に移行予定
CBT化による受験生のメリット
ITストラテジスト試験にCBT方式が導入されることによる、受験生にとってのメリットを3つ解説します。
1 答案作成が楽になる
ITストラテジスト試験のCBT方式導入で受験生に生じる主なメリットの一つは、答案作成が楽になる点が挙げられます。とくに記述式・論述式の問題では、この点が大きな利点になります。以下では、具体的にどのような点が楽になるのかを2つ紹介します。
- 文章の入れ替え・修正が自由自在:文章の削除・追加・順序の調整などが簡単にできるため答案を整理しながら作成できる
- 文字の読みやすさに悩まない:字のきれいさ・筆圧・書き損じなどを気にする必要がない
2 スケジュール調整が楽になる
ITストラテジスト試験のCBT方式導入で受験生に生じる主なメリットの一つに、スケジュール調整が楽になる点が挙げられます。従来の紙試験と比べ、受験のタイミングを柔軟に調整しやすくなる可能性があるのです。
以前の情報処理技術者試験は、基本的に年1回の決まった試験日に実施されていました。CBT化が進んでいる現在では、一定期間から受験日を選択可能な形式になっており、自分の都合に合わせて受験日を調整しやすくなっています。
3 体力的な負担が改善される
ITストラテジスト試験のCBT方式の導入により、体力的な負担の軽減も期待されます。
従来のITストラテジスト試験は、午前・午後にわたる長時間の試験が特徴でした。紙試験では、これらを同日に連続して受験する必要がありました。しかしCBT方式では、試験区分によっては、科目を1日に集中して受験する必要がなくなり、体力や集中力の負担を軽減できると期待されています。
CBT化による受験生のデメリット
ITストラテジスト試験にCBT方式が導入されることによる、受験生にとってのデメリットを3つ解説します。
1 パソコンで問題を読むのに慣れる必要がある
ITストラテジスト試験のCBT方式導入で受験生に生じる主なデメリットの一つに、パソコンで問題を読むのに慣れる必要がある点が挙げられます。とくに長文問題が多い試験では負担を感じる可能性があります。
CBT試験では普段からPDFなどの画面表示で問題を読むことに慣れておく必要があるのです。
2 用紙の余白を活用できない
CBT方式導入で受験生に生じる主なデメリットの一つに、用紙の余白を活用できない点が挙げられます。CBT化で問題用紙への直接的な書き込みができなくなります。
いままでのITストラテジスト試験では、複雑なビジネス環境や人間関係・複数の数値データが絡み合うため余白の活用が重要でした。そのためCBT試験でも、画面上で問題を整理する方法やメモの取り方に慣れておくことが重要です。
3 タイピングスキルが必要になる
CBT方式導入で受験生に生じる主なデメリットの一つに、タイピングスキルが必要になる点が挙げられます。とくに記述式・論述式の問題では、キーボード入力に慣れていない場合に負担を感じる可能性があります。
CBT試験ではタイピングやパソコンでの文章作成に慣れておくことが重要で、タイピング練習をおこない一定の入力速度と正確性を身につけておくことが望ましいでしょう。
ITストラテジスト試験CBT化への対策
ITストラテジスト試験がCBT化することへの対策を3つ解説します。
1 画面上で問題を解く練習をする
CBT方式への対策として、画面上で問題を解く練習が挙げられます。紙の試験とは問題の読み方や操作方法が異なるため、事前に慣れておくことで本番でも落ち着いて取り組みやすくなります。以下で具体的に解説します。
- 画面で長文問題を読むことに慣れる:普段の学習から、画面上で問題を読む習慣をつける
- スクロールや画面切り替えの感覚をつかむ:画面で問題を解く練習を重ねることで、スクロールや画面切り替えを含めた解答の流れに慣れることができる
2 制限時間を意識しながら問題をとく
ITストラテジスト試験のCBT化において、制限時間を意識しながら問題をとくことは、これまで以上に意識しておく必要があります。
IPAの発表によれば、試験時間そのものに変更はありません。しかしCBT特有の画面操作やタイピングという要素が加わることで、従来と同じ感覚で解いているといつの間にか解答時間が不足するという事態になる可能性があるのです。
参考: CBT方式での実施について
3 解答をまとめる練習をする
CBT方式に移行する際の対策として、受験者は解答をまとめる練習をしておくことが必要です。とくに記述式・論述式の問題では、限られた時間の中で内容を整理し・分かりやすい文章としてまとめる力が求められます。
- 要点を整理して簡潔にまとめる
- 構成を意識して解答を作成する
- 制限時間内に文章を完成させる
まとめ
ITストラテジスト試験のCBT化は、主催者であるIPAによって発表されています。2026年度(令和8年度)からの実施が予定されています。
ITストラテジストとは、企業の経営層に近い視点でIT投資の判断やビジネスモデルの変革(デジタルトランスフォーメーションなど)を推進する能力が求められる資格です。
おすすめの勉強方法を2つ解説しました。
- 過去問題をとく:過去問を解いて出題傾向や時間配分を把握する必要がある
- 第三者に記述・論述の添削をお願いする:自己添削だけでは改善点に気づきにくい
試験内容はとくに変更もないので既存の試験対策書籍は、知識習得や思考プロセスの理解という点で引き続き有効です。
CBT化による受験生のメリットを3つ解説しました。
- 答案作成が楽になる
- スケジュール調整が楽になる
- 体力的な負担が改善される
デメリットについても3つ解説しました。
- パソコンで問題を読むのに慣れる必要がある
- 用紙の余白を活用できない
- タイピングスキルが必要になる
最後に、ITストラテジスト試験CBT化への対策を3つ解説しました。
- 画面上で問題を解く練習をする
- 制限時間を意識しながら問題をとく
- 解答をまとめる練習をする
ITストラテジスト試験において大切なのは、知識をしっかり理解し・問題演習を通じて確実にアウトプットできるようになることです。そこに加えて、この記事を参考にしてCBT化への対策を整えておきましょう。













