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2025年の崖とは? DX本格化によるITインフラエンジニアの将来性を解説

2021年11月08日
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はじめに

ITに関わる方なら一度は耳にしたことがあるかもしれない「2025年の崖」。2018年9月に経済産業省が公開した「DXレポート」に登場する言葉で、デジタルトランスフォーメーション(以下DX)が進まなければ、2025年以降、経営面・人材面・技術面で大きな経済損失が起こる可能性を指摘しています。近未来、運用監視エンジニアの需要はどうなるか、崖を乗り越えるためどのような対策をすればよいか考えていきましょう。

IT業界を震撼させる「2025年の崖」とは?

現在、日本企業の多くのITシステムが複雑化・ブラックボックス化し、活用できずに残るレガシーシステムにより、新たなデジタル技術を活用したビジネス・モデルの創出や柔軟な変革へ踏み出すための足かせとなっています。今後5年以内に革新的なシステム刷新を行わなければ、2025年以降、最大12兆円/年の経済損失が生じる可能性があると試算されています。デジタル化に向け起こり得る課題を総じて「2025年の崖」と呼び、問題視しています。

経済産業省発表のDXレポートとは

DXレポートは経済産業省が主体となり、DXに向けた研究会(IT業界関係者・学識経験者らを含めたメンバー)による、意見や提言をまとめたものです。DXの必要性についての言及と、既存システムを放置することで起こる問題について警鐘を鳴らし、現状の課題と対応策を示しています。以下では、DXレポートで挙げられている3つの課題について説明します。

人材的課題(IT人材不足43万人!?高齢化による供給不足)

DXレポートによると、2015年の時点でIT人材の不足は約17万に達していると記載されています。今後既存システムの老朽化・複雑化・ブラックボックス化が進み、メインフレームを担当していた人材が退職・高齢化していくと、古いプログラム言語を知る人材が供給できなくなります。そこに先端的な技術を学んだ若い人材をそのメンテナンスに充てると高いスキルを持つ能力を活用できず、DXが実現出来ない状況がさらに深刻化、2025年にはIT人材の不足は43万人まで拡大すると指摘されています。

経済的課題(IT予算の9割がシステム維持管理費!?)

既存システムのブラックボックス状態を解消し、既存システムのデータを活用したDXを進めることができない場合、市場の変化に対応したビジネス・モデルを柔軟かつ迅速に変更することができず、デジタル競争の敗者になる可能性を危惧しています。システムの維持管理費は高額化の一途をたどり、IT予算の9割以上となる技術的負債を抱えることも試算されています。既存システムの維持に人的リソースが割かれ、サイバーセキュリティや事故・災害によるシステムトラブル、データ減失などのリスクも高まります。

技術的課題(SPA ERPサポート終了、レガシーシステム問題)

2017年の時点で、従来ITサービス市場とデジタル市場の割合は9:1であったのが、2025年には6:4の割合となり、デジタル市場のスケールが拡大します。5Gの実用化、AIの一般利用、アジャイル開発の主流化など、各領域のつながりが強まる反面、残存するレガシーシステムがDXの足かせとなっていきます。2027年にはSAP社のERP(統合基幹システム)の延長サポートが終了するため、多くの企業がレガシーシステムの刷新を求められています。2025年までの間に、複雑化・ブラックボックス化した既存システムについて廃棄や塩漬け(現状維持)にするもの等を仕分けしながら、必要なものについて刷新しつつ、DXを実現させる必要性を説いています。

ITインフラ運用監視の需要が激減!?

2021年~2025年をシステム刷新集中期間(DXファースト期間)と定め、各企業は計画的なシステム刷新を断行していきます。既存システムのブラックボックス状態を解消し、データをフルに活用した本格的なDXを実行することで、あらゆるユーザ企業がデジタル企業となりえ、ユーザ企業とベンダー企業との関係にも変化が訪れます。マイクロサービスの導入やテスト環境の自動化、開発の効率化やリリース作業の短縮化によりSIerの需要が減少、運用監視エンジニアにも大きな影響を与えます。今後DXが進む中で、既存システムを運用・保守する知識や技術のみではエンジニアとしての生き残りは難しくなっていきます。

ITインフラエンジニアが2025年の崖を乗り越えるには

既存システムから、最先端のデジタル技術分野(AI・クラウドアプリケーション)に人材や資金がシフトされることを考え、これからのエンジニアに求められるスキルやキャリアも先端技術分野へとシフトしていく必要があります。IT人材不足を逆手に取り、「2025年の崖」を好機と捉え、クラウドやセキュリティなど様々な分野にアンテナを張ることで、ITインフラエンジニアとしての市場価値をさらに高めることができます。生き残りをかけ、意欲をもってスキルアップ・キャリアアップを図り、2025年の崖を乗り越えましょう。

まとめ

DXレポートを読み解き、DX実現のための課題と、ITインフラ運用監視エンジニアが受けるであろう影響について触れてきました。強く伝えたいことは、「2025年の崖」はピンチではなく、エンジニアにとってチャンスでもあるということです。「2025年の崖」を前向きにとらえ、さらなる成長を目指すことのできるITエンジニアは、今後の未来を創る重要な役割を担っていると考えられています。

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今の自分だけだから。
2025年を、アップデートしよう。
ここから。