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偽装フリーランスの問題点とは?雇用との違い、リスクについて解説

date2024年01月05日
偽装フリーランスの問題点とは?雇用との違い、リスクについて解説
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はじめに

  • フリーランスなのに企業に雇用されている人と勤務形態が同等の人を偽装フリーランスと呼ぶ
  • 企業から細かな指示があり自由な働き方ができないのがデメリット
  • フリーランスは労災や法律の保護が適用されない
  • フリーランス新法を参照して契約条件が適正か自分で確認することが大切
  • フリーランス・トラブル110番で弁護士に相談ができる
  • 裁判の結果、フリーランスとして業務請負をしたが実態は労働者だったと認められるケースもある

偽装フリーランスとは?

偽装フリーランスとは、契約上はフリーランスの業務請負ではあるものの、企業に勤める労働者と同等の働き方をしている人を指します。
実態は労働者なのにフリーランスであるかのように偽装されていることからこうした呼び名が付きました。
企業に雇用されている労働者と変わりない条件で業務委託を請け負うことを、偽装請負といいます。
偽装請負をして企業の指示で動かざるを得ない状況に陥ってしまうと、フリーランスのメリットである自由な働き方が難しくなるだけでなく、さまざまなリスクを負うことになります。

フリーランスとは?

フリーランスとは、特定の企業に所属せず、案件ごとに契約を交わして業務を請け負う働き方を指します。勤務時間や勤務地、仕事量を自分で決めることができて、自由度の高い働き方が可能なのがメリットです。
一方、自分で仕事を取ってこなくてはならない、安定して仕事を請け負えるようになるまでは会社員に比べて収入が不安定になる、労働基準法の適用外となるといったデメリットもあります。
仕事に関する知識やスキルのほか、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力なども求められます。

個人事業主とは?

個人事業主とは税務署に開業届を提出し、法人を設立せずに個人で事業を営む人を指します。開業届は事業を始める際に提出が義務付けられていますが、未提出でも罰則はありません。
フリーランスは開業届提出の有無に関わらず、企業に所属せず業務を請け負う人を指すため、個人事業主でありながらフリーランスでもあるという人もいます。以下の表をご参照ください。

働き方開業届の有無
仕事に応じて
自由に契約を結ぶ
仕事や取引先が
ある程度決まっている
開業届を出している
個人事業主かつ
フリーランス
個人事業主
開業届を出していない
フリーランス
非正規社員・フリーター

労働者とは?

労働者とは、企業と雇用契約を結び勤務する人を指します。正社員のみならず、有期契約社員、派遣社員、アルバイトも労働者です。
フリーランスとの最大の違いは企業と雇用契約を結んでいるところで、これにより労働法の保護を受けられます。
労働者は業務に関する事由で怪我や病気をした際に労災保障を受けられ、労働基準法に基づいて労働時間の規定があるなど複数の法律で権利が守られています。

偽装フリーランスの問題点は?

ここからは偽装フリーランスの問題点について解説していきます。
働き方が制限されてしまい、雇用されているのと変わらないのに労働者の権利を行使できないところが問題です。詳しく見ていきましょう。

勤務時間などを細かく指定され、自由度が低い

勤務する時間や仕事量を自分の采配で自由に決められるのがフリーランスのメリットのひとつです。
しかし偽装フリーランスの場合、フリーランスは企業の指示に従って業務に取り掛からなければならず、自由に仕事を進めることができなくなってしまいます。
勤務時間や業務の手順に詳細な指定があり、企業に所属する労働者と変わりないと感じる場合、偽装フリーランスになってしまっている可能性を疑った方がいいかもしれません。

業務上の事由による負傷でも労災が下りない

労働者が勤務に関する事由で負傷したとき、労災を利用して治療費や休業補償の給付を受けられます。そのほかにも怪我や病気で勤務できない間、不当に解雇してはならないと法律で保障されています。
労災保険は原則として労働者を一名でも雇用する場合適用されるため、中小企業でも労災を利用することができます。
しかし、フリーランスは保障の対象外です。働き方は労働者と同じなのに、契約上はフリーランスとなっている偽装フリーランスでは、労災を利用できません。

労働時間や残業代の支払いなどが労働基準法で守られない

「労働者とは?」の項目で解説したように、雇用契約を結んでいる労働者は不当な扱いを受けないように法律で守られています。
しかし、フリーランスは企業と雇用契約を結んでいないため、こうした保障を行使できません。
実働時間を計算してみると、報酬が都道府県の最低賃金を下回っているというケースも出てきます。
労働基準法では勤務時間の上限や残業代の支払いについて具体的な基準がありますが、労災同様フリーランスは対象外となります。フリーランスのメリットである自由な働き方を制限されてしまっているのに、労働者の権利や保証が適用されず、弱い立場に置かれてしまうことが問題です。

偽装フリーランスにならないために

偽装フリーランスにならないためには、契約条件をよく確認して、自分が不利な条件が盛り込まれていないかをチェックしましょう。
フリーランスとして契約しようとしているのに、勤務時間や業務の進め方に詳細な指定がある場合は要注意です。フリーランスとして駆け出しの時期は仕事を確保したいと、多少不利な条件があっても業務を請け負ってしまうこともあります。
以下で解説するフリーランス新法をはじめとした権利を知り、双方納得のいく業務契約となるよう努めましょう。

政府の対応

偽装フリーランスに関するトラブルが相次いでいるなか、政府はどのような対策を講じているのでしょうか。
代表的な動きをふたつ、以下で詳しく解説します。

フリーランス新法の設立

フリーランス新法とは2023年4月に可決された、フリーランスの業務請負で安定した労働環境を整備する法律です。
これまで各企業や案件ごとに曖昧になっていた取り決めについて、ガイドラインが制定されました。
契約時に業務内容や報酬額を書面あるいはメールなどで明示することを義務化、もし違反があれば国の行政機関へ申告ができるといった内容を定めています。
不平等な契約を結んで偽装フリーランスとなってしまい泣き寝入りしないためにも、どういった内容が盛り込まれているのか目を通しておきましょう。
参考|厚生労働省|フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ

フリーランス・トラブル110番の設置

フリーランス・トラブル110番は、フリーランスをはじめとする企業との雇用関係によらない働き方をしている人が、弁護士に無料で相談できるフリーダイヤルです。
第二東京弁護士会が運営をしており、内閣官房などフリーランスに関わる関連省庁と連携を行っています。
匿名での相談も可能で、弁護士にワンストップで悩みを打ち明けられます。自身が偽装フリーランスに該当するかどうか知りたい、契約先とのトラブルについて相談したいという方は利用を検討してみてはいかがでしょうか。
参考|フリーランス・トラブル110番【厚生労働省委託事業・第二東京弁護士会運営】

まとめ

多様な働き方ができるフリーランスを魅力的に感じる方も多いでしょう。
しかし、偽装フリーランスとなってしまうリスクや、企業に雇用されている労働者とは異なる部分があることをきちんと認識しておく必要があります。
業務契約のトラブルやフリーランス新法といったフリーランスに関する問題や制度を知ったうえで、どのような働き方が自分に適しているのか考えましょう。

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