業界/資格

ビジネスに必須の質問力とは?鍛え方や注意点をご紹介

date2024年01月30日
ビジネスに必須の質問力とは?鍛え方や注意点をご紹介
タグ:

はじめに

「質問力」はビジネスシーンにおいて重要な、必要とされるスキルです。このスキルを身に付けられれば、日常生活の中でも雑談やSNSなど、さまざまなシーンで役立ちます。この記事では、質問力や質問の種類、意識するべきことについてご紹介します。

質問力とは?

質問力とは?

質問力は、相手の思考や事実を正しく理解するために、疑問点や不明点を問いかけるスキルのことです。適切な提案や判断、意思疎通を図るには「相手の意図や状況を理解する」ことが重要になります。質問力はビジネスにおいて必要不可欠なスキルと言えるでしょう。
また、基本的に相手がいる前提のスキルであり、コミュニケーション能力の1つとも言えます。質問力は日常生活やテレワーク、SNSなどのテキストコミュニケーションでも活用できるでしょう。

ビジネスではどう活かせる?

ビジネスではどう活かせる?

「質問力」はビジネスシーンでどう活かせるのでしょうか。ビジネスにおける質問力のメリットは、大まかにまとめて4つあります。

  • 相手の考えを理解することができる
  • 相手の思考を深めることができる
  • 問題解決に必要な情報を多く引き出すことができる
  • 疑問点を深掘りし、解決への糸口を見つけることができる

これらのメリットから、質問力がどのような業務で活用できるのか、具体例を挙げてご紹介します。

コーチング

ビジネスにおけるコーチングとは、企業の事業目的や人材育成のために行われる活動のことです。「答えはその人の中にある」という考え方があり、1対1の対話を行います。アドバイスや指示ではなく「相手の話を深く聴き、問いかけを通じて内面にある答えを引き出す」ことを基本としています。この考え方に必要となるのが質問力と、引き出した情報をしっかりと聴くための傾聴力です。その他にも、相手を承認することやフィードバックを行うスキルなども必要となりますが、まずは質問力と傾聴力が重要と言えるでしょう。

マネジメント

マネジメントには、企業が定めた目標達成のためにプロジェクトなどのチームをまとめ、率いる役割があります。その他にも管理や運営にもマネジメントは必要とされています。このようなマネジメント業務では、戦略や課題に合わせて考えることや、チームメンバーから意見を引き出し、まとめるための分析および問題解決の能力が重要です。
他の意見も聞き入れて考えることが必要なマネジメントでは、コーチングと同じく傾聴力と質問力が非常に重要となります。さらに、マネジメントされる側が承認されることを望んでいる場合、相手の意見を聴くだけではなく、承認することも重要となるでしょう。

コンサルタント

コンサルタントとは、企業の抱えるさまざまな課題を発見・解決することが仕事です。仕事の中で、企業経営者や管理責任者にヒアリングを行い、解決案の助言を行うこともあります。そのためには、課題が何かを探り出すこと、聞き出した悩みや現状からフィードバックを行うことが何より大切と言えます。これらのことからも、相手から悩みなどを聞き出し解決策へつなげる質問力は、かなり重要となるでしょう。IT業界でも、ITコンサルタントは非常に重要な職種です。

質問の種類を理解しよう

質問の種類を理解しよう

質問には、さまざまな種類があります。ただ質問すれば良い訳ではありません。回答者側との関係性によっては、選んだ質問で関係性を悪くする場合があるからです。
質問の種類や向き不向きを理解して、有効的に質問を行えるようにしましょう。

特定質問

回答が「はい」「いいえ」の二択で答えられるような、回答の範囲が限られた質問のことを、特定質問(クローズドクエスチョン)と言います。相手が返答しやすいため、まだ信頼関係が築けていない相手と会話する際の糸口や、商談で行うテストクロージングでも活用が可能です。
相手の意思確認ができることから、特定質問は相手とのコミュニケーションを取るための質問である、と言えるでしょう。

拡大質問

回答者独自の見解を聞くために、相手に自由回答をしてもらう質問のことを、拡大質問(オープンクエスチョン)と言います。回答内容を相手に委ねられるため質問する側の「想定外」の答えを得られる、といった利点があります。相手が考えた結果から気付いた答えを得られるよう、追及し過ぎないように質問するとよいでしょう。
しかし、相手との関係性が浅い場合や、上司に対してはデメリットになりやすいので、多用しないよう注意が必要です。

過去質問・未来質問

相手が経験したことや、今考えていることなどについて「どうしてこうなったと思いますか?」「なぜこれが成功したと思いますか?」のように質問することを過去質問と言います。行動したことや既に起きていることについて分析するためには、質問をするタイミングを見計らって質問を行う必要があるでしょう。しかし、原因の追究になりやすいため、失敗体験に対しては使用しないよう注意しましょう。

未来質問は、これから先の展望や、これから起こるであろうこと、希望や予定なども含めた「未来」のことについて「何があればできるか」といった質問を行います。この方法では、回答者が質問された内容をイメージできない、もしくは理解できない場合があります。その場合は「わからない」や「考えたことがない」といった回答があることを認識しておく必要があるでしょう。

否定質問・肯定質問

否定質問は、文字通り否定的な表現や否定的な事柄など、ネガティブ面が目立つことに対する質問です。原因や要因を引き出すのに役立ちますが、問いただすような質問になりやすい傾向があります。回答者が責められた気持ちになったり、モチベーションの低下を招いたりするデメリットがあるので、質問する際は注意が必要といえるでしょう。

肯定質問は、肯定的な言葉を使用して「できることや得意なことは何か」「どうすれば状況が良くなると思うか」といったポジティブな内容に対する質問です。前向きな意思を引き出すため、人材育成や教育現場で活用できます。否定質問と合わせて質問することで、ポジティブなイメージをしやすくなる場合があり、行動変容につなげられるかもしれません。

サトルクエスチョン

サトルは「さりげない」という意味で、回答者に不信感を与えず、警戒されないように本音を聞き出す心理的な質問テクニックです。「さりげない言葉」のようなイメージと言うと、伝わりやすいでしょうか。
この質問テクニックでは、仮定した質問や否定疑問形で質問することで、相手からの肯定や否定といった意見を引き出すことが可能です。肯定でも否定でも必要な情報を得られるため、使いこなせれば非常に有効な質問となるでしょう。

  • 仮定した質問例

    「○○という課題があるのではないですか?」

  • 否定疑問形の質問例

    「△△など良い施策がありますし、○○のような悩みはありませんよね?」

質問するために意識するべきコツ・注意点

質問するために意識するべきコツ・注意点

これまで質問の種類を紹介してきました。ここからは、種類の理解と同時に必要となる、質問する前に意識しておくべきことを紹介します。

信頼関係を築こう

相手から詳細な情報や本音を引き出すには、相互の信頼関係を構築することが必要不可欠です。ビジネスにおける信頼関係を築くためには、相手に「この人は信頼して大丈夫だ」と思ってもらう必要があります。まず行うべきことは、相手の気持ちに寄り添って話をしっかりと聴き、適切な相づちを打つことや質問することです。確実な反応を返すことで、相手への関心を示して安心感を与えることが可能となります。
また、相手の話を理解できる前提知識があることを示したり、ある程度の事情が把握できていることを示したりすると、相手からの信頼を得やすくなるでしょう。

素直に答えやすい環境を作ろう

初対面の相手に対しては、相手との距離感や会話速度などを気にかけることが重要です。おしゃべりな人や優柔不断な人、緊張しやすい人もいれば寡黙な人など、人によってさまざまなタイプがあります。どのような環境であれば答えやすいかはタイプによって変わる、ということを念頭に置いて、相手が身構えずに答えられる雰囲気を作ることが大切です。「答えられる範囲でいいので~」「差し支えなければ~」などの前置きをするのも良い手法です。
相手になったつもりで、どう質問されたら答えやすいかを考えてから質問することで相手の本音が引き出しやすくなるでしょう。

事前に何のための質問か理解しておこう

質問者が、上司からヒアリングの指示を受けて実施する場合「なぜ質問するのか」「何の目的と意味があるのか」を理解できていない場合があります。この場合、そのまま質問をしたとしても、必要な情報が何かを理解できていないので、情報を取りこぼす恐れがあります。質問する前に「何のためにこの質問をするのか」といったことを理解して、しっかりと目的意識を持った質問をするように注意しましょう。
また、質問の仕方によっては良い質問となる場合と悪い質問になる場合があるので、その点にも注意が必要です。

  • 良い質問例
    • 「先ほどの○○というプロジェクトは、△△との相性がいいでしょうか?」

      相手の話を深掘りして話を広げるような質問は、相手の考え方や意見を引き出すことにつながるでしょう。

    • 「工程で行き詰まった時、どのように対処されたのですか?」

      相手の体験談から対処法などを聴くことで、具体的で有益な情報を得られるでしょう。

    • 「業績を伸ばすために、○○さんはどうすればいいと思いますか?」

      相手に何の意見を求めているかが明確なため、相手が意見を答えやすくなります。

  • 悪い質問例
    • 「この施策は何を目指しているのですか?」

      少し調べれば、もしくは事前に資料などで確認すればわかる内容を質問することは、相手に嫌な印象を与えてしまいます。

    • 「結婚はした方がいいですか?」

      どう答えても正解といえるものがない事柄に対して、正解を求めるような質問をするのは、相手を困らせてしまうだけです。このような質問は控えましょう。

    • 「次に使用するものは、AとBのどちらがいいと思いますか?」

      回答を限定した、他案を受け入れないような質問では、他の可能性を考慮しないものになります。限定や誘導などのない質問を行うようにしましょう。

軽い質問から始めよう

ビジネスシーンでなくとも、質問する時の相手は、何度か顔を合わせている人もいれば、初対面の人もいるでしょう。初対面の相手に対しては、最初から踏み込んだ質問をしないように注意が必要です。多くの人は、初対面の人から「年収はいくらですか?」のような質問をされることを嫌がります。まずは自己紹介のような、当たり障りのない軽い質問をして、相手との共通点を探すことから始めましょう。

専門用語を多用しない

同業者や同じ趣味を持つ相手でない場合、専門用語や横文字を多用しないように注意しましょう。
たとえばゲートウェイは、一般的な英語知識では「玄関・入口」です。しかしITでは「規格の違うネットワークを中継してくれる機器」という意味になります。耳慣れた言葉でも意味が違えば、聞き直さないとわかりません。そのようなことが何度も起きると、相手は質問に答えること自体を面倒に感じてしまう可能性があります。相手が自身の業種に詳しくない場合を考えて、できる限り専門用語を使わず、伝わりやすい言葉を選ぶようにしましょう。

相手の意見は肯定的に受け入れよう

相手からの回答を肯定的に受け入れることで、信頼を得やすくなります。しかし、否定的な対応をしてしまった場合、相手を不快にさせ、信頼を築けない可能性があります。同調する必要はありませんが、相手の意見を受け入れる姿勢を見せるよう意識しましょう。
下に「どんなお菓子が食べたい?」「ホットケーキかな」と回答があった場合の反応で、肯定的な例と否定的な例を紹介します。

  • ○ 肯定的な例
    • 「なるほど。オススメの食べ方はある?」
    • 「いいですね。どこか美味しいお店を知っていますか?」
  • ✕ 否定的な例
    • 「1枚ずつ焼くのは面倒じゃない?」
    • 「ホットケーキって料理でしょ」

誘導尋問やデリケートな質問はしない

相手の回答を誘導するような質問方法や、内部事情にまで踏み込むような質問は避けましょう。特に、政治や宗教、年齢や身体的特徴などの質問をしないよう、注意が必要です。同様に、相手のコンプレックスに触れる可能性がある質問も、極力避けるよう意識するとよいでしょう。

質問力を鍛える方法

質問力を鍛える方法

質問力は、日々トレーニングすることで鍛えることが可能です。研修などの学びの場に参加することも有効ですが、日常的にトレーニングする方法があります。ぜひ試してみてください。

さまざまなことに疑問を持つ

質問力を高めるためには、さまざまな物事に対して「どうしてそうなるのか」「他の方法はないのか」「本当にこれでいいのか」といった疑問を持つことが重要です。身の回りで気になった疑問点を解決しようとすることで、一つの物事を多様な角度から見られるようになり、質問のバリエーションを増やすことにつながります。また、繰り返していくことで知見がたまり、相手の思考を広げる質問もできるようになるでしょう。

物事や人を客観的に捉える

的確でわかりやすい質問をするために、質問する相手の情報を事前に確認する場合があります。その際に得た情報から相手のイメージを作るようなことはせず、相手のことを客観的に捉えて質問に臨みましょう。相手のことを主観的に捉えたり、思い込んだりした状態では、良い質問をすることはできません。相手や物事を客観的に捉え、受け止められるよう、日頃から客観的に見るクセをつけるとよいでしょう。

質問力が高い人を観察してマネしてみる

質問力を鍛えるには、周囲にいる質問力が高い人を観察し、参考にすることが最適でしょう。「こういった質問をすると、どういう反応が返ってくるのか」といったことを客観的に学ぶことにもつながり、有効な方法と言えます。
また、周囲の人や著名人で「この人の質問方法は、話を引き出すのが上手で、相手からの反応も良いな」と感じることがあれば、積極的に取り入れ、マネをしてみるのもいいでしょう。

経験を積んで質問することに慣れる

相手が答えやすい順番や、話題に応じた質問を考えるためにも、ある程度の経験が必要となります。そのため、質問することに慣れていない人は、何を質問したいのか「頭では理解しているのに、会話しながら質問を行えない」場合があります。このことから、質問力を上げるには「質問する経験を積み、慣れること」が大切と言えるでしょう。

まとめ

質問力は、相手がいる前提であることから、コミュニケーション能力の1つとも言えるスキルです。質問には大きく分けて5種類あり、過去と未来、否定と肯定といった対照的な質問を上手く使い分けることが、必要な情報を引き出す鍵となるでしょう。
質問するために意識しておくべき重要な点は、信頼関係の構築です。信頼関係があってこそ、相手は質問に対して正直に答えてくれます。関係性の構築をおざなりにして、答えにくい質問をするようなことの無いよう、注意することが大切と言えそうですね。

最後のチェックポイント

  • 質問するためには、質問の種類や向き不向きの理解が大切
  • 質問する前に最も重要なことは、相手との信頼関係を構築すること
  • 何のための質問か、事前に理解しておこう
  • 専門用語や横文字の多用は、相手に負担をかけることがある
  • 質問力を鍛えるには、周囲の質問力が高い人を観察してマネすることも有効
IT業界に挑戦したい23年卒の方、私たちの仲間になりませんか?
【会社選びは、仲間探しだ】IT業界に挑戦したい23年卒の方、私たちの仲間になりませんか?
株式会社セラク 開く