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アプリケーションエンジニアの仕事内容・必要スキル・年収から将来性までを解説します

2021年09月28日
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はじめに

アプリケーションエンジニアと聞くと、一番に思い浮かぶのはスマートフォンアプリを開発しているエンジニアではないでしょうか。しかし実際には、もっと他の分野で活躍しているアプリケーションエンジニアも多く存在します。この記事では、アプリケーションエンジニアの種類を含め、仕事内容や必要スキル、年収、将来性をまとめてご紹介します。

アプリケーションエンジニアとは

アプリケーションエンジニアとは

ひとくちにITエンジニアといっても、その種類は非常に多岐にわたります。例えば、システムエンジニアやインフラエンジニア、ネットワークエンジニア、セールスエンジニアなど、得意分野に応じた多くの専門領域があります。その中でアプリ開発全般を担うのが、アプリケーションエンジニアです。

ここでいうアプリとは、スマートフォン上で動くソフトウェアだけに限りません。アプリケーションとは、何らかの目的のために開発されたソフトウェア全てを指します。業務管理を効率化するシステムや、Web上でさまざまな体験ができるサービスなど、新しいビジネスの仕組みを創出しているのがアプリケーションエンジニアです。

アプリケーションソフトウェア開発の種類

アプリケーションソフトウェア開発の種類

アプリケーションを利用する対象によって、種類はさらに細かく分かれます。もちろん、それぞれの開発手順や用いる言語も異なります。それぞれのイメージをつかむため、以下で詳細を見ていきましょう。

スマホ系アプリケーションの開発

まずは、スマートフォン向けのアプリケーションが分かりやすいかもしれません。スマートフォン用といっても、ローカル上で機能が完結する写真アプリや日記アプリもあれば、GoogleマップやポケモンGoなど、オンラインで使用するアプリも多数あります。

なお、プラットフォームがiOSかAndroidかで使用する言語が異なり、iOSではSwiftやObjective-C、AndroidではKotlinやJavaが用いられます。各OSについての知識も必要です。

業務系アプリケーションの開発

業務系アプリケーションとは、業務の効率化や経営課題を解決するために、企業に対して開発されるアプリケーションを指します。有名な例を挙げるなら、ExcelやPhotoshopといったアプリケーションも業務系に該当します。開発の目的ゆえ、対象となる企業や業務への深い理解が必須と言えるでしょう。

給与管理や在庫管理といった社内用システムだけでなく、クラウドサービスなどの大規模な開発においても、要所ごとに業務系アプリケーションが用いられます。使われる言語はCOBOLやJava、Python、C++などが挙げられます。

組み込み系アプリケーションの開発

組み込み系アプリケーションとは、銀行のATMや自動車、自動販売機、スマート家電など、ある機能に特化して開発されるアプリケーションのことです。業務系と同様、組み込み系アプリケーションも基本的に企業が対象となります。

企業が開発したいシステムをエンドユーザーが使いやすい形にするのが、アプリケーションエンジニアの腕の見せ所ともいえます。使われる言語はC言語、C++、Javaなどが代表的です。

Web系アプリケーションの開発

Web系アプリケーションとは、Twitter、Facebook、Gmail、Amazonや楽天市場などのショッピングサイトなど、Webブラウザ上で利用できるアプリケーション全般を指します。

Webアプリケーションエンジニアは分けて語られることが多く、扱う言語も異なります。フロントエンドでは、ユーザーが見える部分の開発を行います。使われるのはHTML、CSS、JavaScript、PHPなどです。一方バックエンドでは、サーバーサイドやデータベースのシステムなど、ユーザーには見えない部分の開発を行います。こちらはPHP、Ruby、Java、Go、Pythonといった言語が使われます。

アプリケーションエンジニアの仕事内容

アプリケーションエンジニアの仕事内容

アプリケーションエンジニアの仕事内容は、プログラミングだけではなく、設計からテスト、運用・保守まで幅広い範囲を含みます。システムエンジニアとの違いは、要件定義から設計の上流工程には基本的に関わらない点です。ただし場合によっては、アプリケーションエンジニアでも上流工程を担い、システムエンジニア同様の業務を行うこともあります。以下、仕事内容の詳細について見ていきましょう。

要件定義

要件定義とは、顧客の要望をヒアリングし、求められるアプリケーションの内容を具現化する工程です。顧客が求める真意がどこにあるのかをしっかりと理解するため、コミュニケーション力やヒアリング力が重要となります。

加えて、要望を受けて具体的な形にしていくためには、ドキュメント作成スキルも求められます。お互いの認識のすり合わせが、以降の工程において全てを左右するからです。要件定義は仕上がりの要となる非常に重要な業務でもあります。

設計

要件定義で「どんな」システムを作るかを決めた後、実際の画面の見え方や動作の流れなど、具体的に「どのように」作っていくかを決めるのが設計の仕事です。そして、実現するための外部仕様、実装するための処理の方法などを決定していきます。

設計は、主にユーザーに向けた仕様に関わる外部設計と、システム内の動作や機能などの詳細を決める内部設計、大きく2つに分けられます。進める上では、開発に携わるプログラマーに開発の意図を正確に伝えることも重要です。

開発

開発の段階では、決定した詳細設計に従って、各領域を担当するプログラマーが実際にプログラミングを行います。いわゆるエンジニアの仕事としてイメージしやすいのが、この段階かもしれません。

それぞれの分野に応じたプログラミング言語を使い、システムを作っていきます。すべてのアプリケーションはプログラムによって動作するため、ここが品質を左右する核の部分です。複数のプログラマーが協力して進めていくこともあり、認識の食い違いが生じないような管理も必要でしょう。

テスト

テストでは、アプリケーションが実際に正しく動くかどうかをチェックします。要件や設計通りに動作するかをさまざまなレベルで調べ、エラーや問題点があれば調整を繰り返し、アプリケーションを完成に近づけていきます。

複数のプログラマーが参加する場合は、単体テスト、連結テスト、結合テストなどの段階を踏んでテストを実施します。正しく動作すればいいというわけではなく、ユーザー視点での使いやすさや評価もふまえ、アプリケーションの品質を高めていくことが必要です。

運用・保守

開発したアプリケーションが正しく動作し続けるよう、運用・保守を行うのもアプリケーションエンジニアの仕事です。動作の不具合やトラブルが発生した際にはすぐに対応し、セキュリティ面の監視にも携わります。障害が起きると大きな損害につながるため、幅広い知識を持って即修正できるかどうか、アプリケーションエンジニアのスキルが試されます。

時にはアップデートや追加依頼による開発も行います。状況の変化に応じてメンテナンスを実施し、アプリケーションの状態をより良く守っていくことが大切です。

アプリケーションエンジニアの仕事範囲

アプリケーションエンジニアの仕事範囲
アプリケーションエンジニアの仕事範囲

アプリケーションエンジニアの仕事は、開発からテスト、運用・保守までとなることが多いですが、顧客と直接関わる要件定義や設計を担当するアプリケーションエンジニアもいます。開発の全体の流れを理解することで、仕事の範囲は広がります。

企業によって携わる業務も異なります。例えば、ネット系企業に所属するかSES(システムエンジニアリングサービス)企業に所属するかによっても、仕事の進め方や流れ、範囲が違います。仕事の範囲や働き方は非常に多岐にわたるので、自分のスキルや経験を活かして進めていくことが大切です。

アプリケーションエンジニアの仕事の特徴

開発するアプリケーションの種類によって、利用するプラットフォームもプログラミング言語も異なります。開発の流れも、ウォータフォール型やアジャイル型などがあります。よく用いられるウォータフォール型とは、一つひとつの工程を順に、確実に進めていく開発手法です。一方、最近注目されるアジャイル型とは、スピードを重視し、短期間で改良を繰り返しながら開発していく手法です。

アプリケーションエンジニアの仕事にはさまざまな特徴があり、分野も非常に広いため、自分の得意分野を作って経験を積んでいきましょう。

スマホ系アプリケーションエンジニアに求められるスキル

スマホ系アプリケーションエンジニアに求められるスキル

スマートフォン向けのアプリケーションに着目した場合、エンジニアに求められる力には、技術的なスキルと、ビジネス上必要となるスキルがあります。取得しておきたい役立つ資格もありますので、あわせて具体的にご紹介します。

ソフトウェア系スキル

スマートフォン用ソフトウェアを作るためのスキルは、プログラミング言語、ミドルウェアのスキルなど、種類も多く多岐にわたります。iOSとAndroidというプラットフォームによって学ぶべき言語や知識が異なるため、基本的にはそれぞれに合わせて開発します。自分の得意分野や関わるプロジェクトによって、必要なものを選択してください。

プログラム言語

業務系はJavaやC言語など、Web系はRubyやPHPなど、スマホ系はSwiftやJava、Kotlinなど、どんなプロジェクトに参加するかで使用する言語が違います。自分がどんな方向を目指すのかをふまえ、必要な言語を把握し習得しましょう。あるいは、取得した言語を活かせるプロジェクトを選択することもできます。

現在ではフレームワークを使い、プログラミング言語を入れなくても、必要最低限の操作でアプリを作ることができる開発手法もあります。

インフラ系スキル

インフラ系のスキルは直接アプリケーション開発に関係ないと思われがちですが、データベース(SQL言語)、サーバー(クラウド)などの知識を理解していると大きな強みになります。

なぜならアプリケーションエンジニアの仕事範囲は幅広く、開発の工程や、運用・保守においても、データベースやサーバーへの理解があれば適切な対応ができるからです。これらの知識・スキルは、関わるプロジェクトによっては必須となることもあります。

ビジネススキル

アプリケーションエンジニアには、開発に直結するスキルだけでなく、一般的なビジネススキルも求められます。顧客とのやり取りの中では、ヒアリング力を含めたコミュニケーションスキル、必要な内容を的確に伝えるドキュメントスキルなどが必要になります。

チームで開発を進める際には、報・連・相などのタイミングを図るスキル、論理的思考力なども必要でしょう。加えて、自己管理をするためのマネジメントスキルも大切です。これらを総合的に持ち合わせていれば、どんな環境でもスムーズに業務を遂行できるでしょう。

業務に関わる知識

顧客の要望に応えるアプリケーションを開発するためには、ITに関する知識だけではなく、業務や業界の知識が必要になります。スマートフォン用のアプリケーションなら、例えば飲食系、アパレル系、美容系、金融系など、業界によって求められることは全く異なります。そこを深く理解することが、品質の高いアプリケーションの提供につながるはずです。

また、業務・業界に関わる知識を身に付けようとする姿勢は、顧客との良い関係性を築くことにもなります。アプリケーションエンジニアとしてスムーズに開発を進めるためにも、お互いの信頼関係が重要です。

取得しておきたい資格

資格を持っていなくてもアプリケーションの開発はできますが、取得することのメリットは多くあります。例えば、資格を提示することで信用を得られたり、仕事がしやすくなったり、重要なポジションを得たりすることも可能です。以下に取得しておきたい資格をいくつか紹介しますので、参考にしてください。

基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験とは、エンジニアとして欠かせないITスキルが問われる、初心者向けの国家資格です。情報処理推進機構(IPA)が運営する「情報処理技術者試験」の中の一つで、FEとも呼ばれます。非常に人気が高く、エンジニアとして実践的な知識が身に付くため、業務全般の基礎スキルとして持っておきたい資格の一つです。

システムアーキテクト試験(SA)

システムアーキテクト試験も同様に、情報処理推進機構(IPA)が実施する、情報処理技術者試験の一区分にあたる資格です。基本情報技術者試験よりも上位にあたり、求められるレベルも高くなります。主にシステムの要件定義や設計に関わる知識、マネジメントに関わる知識などを学ぶことができ、合格率は例年10%程度と難易度は高めです。

Androidアプリケーション技術者認定試験ベーシック

一般社団法人IT職業能力支援機構Android技術者認定試験制度委員会による認定資格です。「アプリケーション技術者認定試験」と「プラットフォーム技術者認定試験」の2種類があり、ベーシックとプロフェッショナルの2つのレベルにそれぞれ分かれています。Androidでの開発に直結する技術を学ぶことができ、世界でも通用する資格です。

各プログラミング言語の技術者を認定する試験

Oracle認定Java資格、PHP技術者認定試験、Ruby技術者認定試験、C言語プログラミング能力検定試験など、プログラミング言語ごとに多くの資格が用意されています。学習を通じて必要な知識が身に付き、スキルの証明にもなるため、自分の携わる分野に合わせて取得を目指しましょう。

アプリケーションエンジニアの年収

アプリケーションエンジニアの年収

アプリケーションエンジニアを目指す上で気になるのは年収面ではないでしょうか。転職サイトdodaの転職図鑑によると、アプリケーションエンジニアの平均年収は440万円程度とされています。しかし実力重視の世界でもあるため、自分のスキル次第では上流工程に携わったり、リーダーとして責任あるポジションに就いたりすることで、年収アップの可能性も大いにあります。
参考:パーソルキャリア|転職サイトdodaの転職図鑑

アプリケーションエンジニアになるには

アプリケーションエンジニアになるには

次からは、実際にアプリケーションエンジニアになるための方法、身に付けておきたい内容をご紹介します。基本的なことではありますが、今一度押さえておきましょう。

プログラミング技術を磨く

まずはプログラミングに関する技術を磨くことが前提になります。これまでの内容を参考に、自分にとって必要なプログラミング言語を習得し、実践的な技術を磨いていきましょう。例えば自作のアプリケーションを開発し、その中でバグの解消やトラブルの解決法を学ぶことも有効です。具体的な経験があることで、就職・転職の場面でも有利になります。

ITに関する知識を習得する

アプリケーションエンジニアには、ITに関する広い知識が求められます。プログラミング言語だけではなく、ネットワークやデータベースに関する知識なども習得しておくといいでしょう。

また、新しい技術の登場や情報のアップデートが激しい業界でもあるので、従来の開発手法があっという間に置き換わってしまうことも珍しくありません。常に情報収集を欠かさず素早く取り入れる姿勢は、アプリケーションエンジニアになった後も大いに活きるはずです。

未経験では厳しいが可能性はある

プログラミング技術やITの広い知識、さらに経験も求められるので、最初からアプリケーションエンジニアとして働くことは極めて難しいかもしれません。まずは未経験可の求人を探し、研修制度のあるIT企業などに就職してステップアップすることが現実的でしょう。

そのためには、未経験でもできることをしっかりと準備し、面接などでアピールすることが重要です。未経験からの就職は簡単ではありませんが、可能性は十分にあります。

アプリケーションエンジニアの将来性

アプリケーションエンジニアの将来性

日常的に触れるスマートフォンアプリやゲームアプリなど、パっと思い浮かぶもの以外にも多くのアプリケーションがさまざまな場面で利用されています。近頃では、プログラミング言語で記述する必要のないノーコード(NoCode)ツールも開発されています。プログラミングの基本的な考え方を理解していれば、効率よくアプリケーションの開発ができるようになりました。

IT化がますます加速する時代において、アプリケーションエンジニアの需要は安定的で、将来的にも期待できるでしょう。以下、将来性について詳しく解説します。

アプリケーション開発の需要は高い

スマートフォンの普及に加え、製品自体の性能も向上することで、搭載されるアプリケーションは今後もさらに増えていくと考えられます。企業はDXを推進し、新しい技術やサービスが続々と生まれ、IoT化の拡大によりあらゆるものにシステムが組み込まれるなど、アプリケーション開発の需要はますます高まるでしょう。

実際、多くの分野でエンジニア不足は叫ばれており、アプリケーションエンジニアも例外ではありません。ただし実力が求められるため、複数のアプリケーション開発に対応できるスキルを身に付け、常に新しい技術を吸収していく意欲を持つことが大切です。

アプリケーションエンジニアのキャリアパス

アプリケーションエンジニアのキャリアとしては、まず開発や運用・保守から携わることが一般的です。ある程度経験を積んだ後のキャリアパスとして、顧客とのやり取りに魅力を感じるのであれば、プロジェクトマネージャーという道を選ぶことができます。全体を指揮し、メンバーを取りまとめるマネジメントスキルを活かすことが可能です。

より経営に関わるキャリアチェンジをしたい場合は、ITコンサルタントを目指すこともおすすめです。企業の経営に深く関わりながら総合的な課題解決ができるので、大きなやりがいを感じられる仕事といえます。

人脈に恵まれ、アプリケーションエンジニアとしての確かな技術力があれば、フリーランスという選択もできます。組織の外で自分の実力を自由に試すことができるので、独立を目指す場合は着実に実績を重ねていくと良いでしょう。

転職の間口は広い

アプリケーションエンジニアとして働く場合、転職はそれほど難しくありません。エンジニアの人材不足は深刻な状況が続いており、経験者が歓迎されてはいるものの、未経験採用の求人も多く見られます。

アプリケーション開発は多くの業界・業種で必要とされているため、複数のアプリケーション開発に対応できる確かな技術力と経験のあるエンジニアは、ひっぱりだこの状態でもあります。少なくとも当面は仕事に困ることがなさそうです。

まとめ

アプリケーションエンジニアを簡単に説明することはできません。どの分野でどんな領域のアプリケーションを開発するかで、求められる技術も仕事の進め方も多種多様だからです。

アプリケーションエンジニアは将来性も高い職種なので、自分の得意分野を見つけて着実にキャリアを伸ばしていけば、長く活躍することができるでしょう。

最後のチェックポイント

  • アプリケーションエンジニアとは、さまざまなアプリ開発全般を担うエンジニア
  • スマホ系、業務系、組み込み系、Web系に分類される
  • 仕事内容は要件定義、設計、開発、テスト、運用・保守と幅広い
  • ソフトウェア系、インフラ系スキルに加え、ビジネススキルも必要
  • アプリケーションエンジニアの平均年収は440万円程度
  • プログラミング技術を磨く、IT知識を広く習得することが求められる
  • アプリケーションエンジニアの需要は高く、将来性も明るい
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