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スキルアップなど転職を考える主なきっかけと転職理由を伝えるときのポイントと回答例

date2024年01月16日
スキルアップなど転職を考える主なきっかけと転職理由を伝えるときのポイントと回答例
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はじめに

転職を考えるきっかけや理由は人それぞれでしょう。しかし転職する際に、きっかけや理由を本音で企業側に伝えていいのでしょうか。伝える場合はどのようなポイントを押さえておけばいいのか、面接に生かせるアドバイスを紹介していきましょう。

また、こちらの記事には面接マナーや対策方法が紹介されています⇒就職転職活動の面接マナー/服装/持ち物/から受付~退室まで全網羅(WEB電話面接にも対応)面接対策のやり方は?必要?効率的な面接対策やおすすめ講座やセミナー・本・アプリについて。就職・転職活動の参考にしてみてください。

転職を考える理由・きっかけと面接での回答例

転職を考える理由・きっかけと面接での回答例

転職を考えた主なきっかけは、いくつかのパターンが考えられます。

  • 職場での人間関係の悩み
  • キャリアアップ・スキルアップが見込めない
  • 給与・待遇に不満がある
  • 会社の将来性が心配
  • 仕事でやりがいを感じない
  • 結婚や家族の事情など

今回はこれら6つのきっかけを例とし、転職の面接や提出する書類への書き方についてのアドバイスを紹介していきましょう。

職場での人間関係の悩み

人間関係の悩みは、年齢や性別を問わず転職のきっかけとなることが多い理由としてあげられます。しかしネガティブな印象を与えやすいワードが増えることも確かです。

回答例その1
「大変熱心に指導してくださる上司でしたが、私からの意見や提案などをあまり聞き入れていただけない環境でした。責任を持って仕事と向き合うためにも、自分で考えた意見や、環境を良くするための提案を積極的におこなえる環境に身を置き、提案を実行に移すことで学び自己成長することで会社の利益に貢献したいと転職を決意しました」

回答例その2
「以前の職場では、チームワークでの業績よりも個人での業績が重視されていました。しかし私自身は、学生時代の部活動やアルバイトなどの経験上、周囲の人と協力しあい、チーム一丸となって目標達成を目指すことにやりがいや喜びを感じるのだと気づかされました」

回答例その3
「前職では、上司の意見を最優先することが原則とされていました。年齢やキャリアに関わらず、上司の指示で業務を進めることが当然の状態でしたが、今後のスキルアップを検討し、自発的に行動する力を身につけることが必要と思い転職を決断しました」

人間関係が転職のきっかけとなっている場合、すべてを正直に答えるのではなく、ポジティブに変換できる形を考えましょう。理由に続けて「だからこそ御社で実力を発揮したい」という意欲や協調性の高さなどがアピールできれば理想的です。

キャリアアップ・スキルアップが見込めない

キャリアアップ・スキルアップが見込めないなどとなった場合は、具体的にどのような部分が原因であったかをわかりやすく伝えることが大切です。

回答例1
「前職では扱わない領域に関する業務や顧客への対応は外注することが多く、顧客の声が届きづらく、社員の意見があまり反映されにくい環境でした。よりよい提案や製品の改善を行う上でも、さらに幅広く豊富な知識を身に着け、顧客に満足してもらえるサービスを提供したいと考え、転職を決断いたしました」

回答例2
「勤続5年目になり、顧客の希望に答えるためにより一層専門的な領域のスペシャリストとしてスキルアップをしていきたいと感じ始めました。しかし日常的な業務に追われ、スキルアップのための時間を確保することが厳しい状況が続き、転職を決意しました」

回答例3
「学生の頃から語学を生かせる仕事がしたいと考えていたため、転職を考えるようになりました。学生時代の留学経験や、卒業後も独学で英会話の勉強を続けてきた経験と、今まで培ってきた事務職でのスキルを生かして貿易事務の仕事がしたいと考えました」

スキルアップやキャリアアップができない職場からの転職では、具体的に何がしたいか、何ができるかを話すといいでしょう。決して前職の愚痴にならない言葉選びをしてください。

給与・待遇に不満がある

どれほどその仕事が好きでも、給与や待遇の面で不満が上回ってしまうと、転職したいと思うきっかけになることもあるでしょう。お金の話や待遇の話は、切り出しにくい話であるからこそうまく伝える方法を考えてみましょう。

回答例1
「前職での業務には大変やりがいを感じていましたが、給与水準が希望よりも低く、経済的にゆとりをもてない部分が転職を決断した直接的な理由です。月収19万程度でしたが、今後も大幅な改善や昇格は見込めない状況でした。これから家族をもつことなどを考慮すると現状維持は厳しいと判断しました」

回答例2
「学生時代に習得した語学のスキルを生かしたく貿易事務の仕事に就きました。業務に携わりながら個人的に語学面でのスキルアップや資格取得をするなど貢献してきましたが、給与や待遇は年功序列が優先されるため、年収は入社時よりほぼ変わりませんでした」

回答例3
「前職では5年間勤務し、店舗売上に貢献し成果を出してきましたが、役職につくこともなく給与にも成果が反映することはありませんでした。自分の頑張りややりがいを実感し、さらなる発展を目指すためにも、成果が適切に評価され収入につながっていく職場で、今までの経験を生かし働きたいと思い転職を決断しました」

文句や愚痴にならないようにし、数字や実績を交えて伝えることでリアリティを出しましょう。さらに前向きさを表現するために、応募した企業で自分が貢献できる将来の展望を織り交ぜるといいでしょう。

会社の将来性が心配

漠然とした理由ではなく、会社の業績不信などから将来性に不安をいだき、転職を決意する人も珍しくはありません。ここでも不安のあまりネガティブな言葉を使ってしまいがちですので、ポジティブに変換するよう意識してください。

回答例1
「勤めていた会社の業績が悪化してしまい、将来について不安になっていたところ、希望退職の募集が行われました。将来のことを考えて独学で勉強してきた、○○の資格を生かせる仕事に就くチャンスかも知れないと転職を決断しました」

回答例2
「会社のトップが交代し、事業方針の大幅な変更が行われました。そのなかで顧客第一主義であった部分のコストカットがなされ、自分自身が思い描く業務を遂行することが難しくなりました。やりがいのある仕事ができることを第一に考え、転職を決意しました」

回答例3
「事業縮小の煽りを受け、事務職から営業職へ移動となりました。しかし私は裏方で働くことを得意としており、営業のサポートをすることに仕事のやりがいを感じていました。営業が動きやすいように業務改善を提案したり、製品を販売しやすい資料作りを作ったりなどで実績を上げてきましたので、事務職でまた成果を出したいと考えております。しかし今後また事務職に戻れるかどうかの見通しが立たないため、思い切って転職を決断しました」

不満や不平、悪口などを並べてしまわないように、言葉選びに注意しましょう。何が起こってどうなったかの部分は守秘義務などもありますので、あまり具体的に話しすぎないようにしましょう。

仕事でやりがいを感じない

やりたい仕事ができない、先輩や上司にいいところだけを横取りされてしまう。人間関係の悩みに近い部分で、頑張っても報われない、やる気が感じられないという理由が転職のきっかけとなる場合もあります。単純に「やる気のない人」と思われないような言葉選びが大切です。

回答例1
「営業職として従事するなか、直接顧客から見聞きした情報を持ち帰っても、問題解決に繋げられないことが多々ありました。前例がないなどの理由により、解決策の提案が却下されたことも幾度となくあり、やりがいを感じられなくなり転職を決意しました」

回答例2
「顧客対応に関する課題解決のため、資格取得や勉強をしたいと考えていました。しかし9時の始業から夜は日付が変わるころまで業務に追われ、業務以外のことをおこなう時間の余裕がまったくなく、改善案を上司に提案しても受け入れてもらえませんでした。顧客のためや業績アップのために知識を得て、ひとつでも多くの課題解決に向き合いながら仕事をしたいと考え、転職を決意しました」

回答例3
「お客様のために丁寧に接客し、納得の行く買い物をしていただきたいと接客してきましたが、上司に効率を優先するようにと指導を受け、なんのために仕事をしているのかと疑問に感じました。私自身は、お客様の喜ぶ顔を見られることがやりがいにつながるので、効率も大切にしつつ、丁寧な接客を実践している御社で働きたいと転職を決意しました」

仕事に対するやりがいがなにかを明確にすることで、やる気や仕事に対する意欲をアピールできます。

結婚や家族の事情など

人生にはさまざまな岐路があり、その都度選択を迫られます。その選択が転職のきっかけとなる場合の回答例を見てみましょう。

回答例1
「毎日早朝から深夜までの勤務が続き、体調を崩してしまい、転職を決意しました。現在は体調も回復しており、医者からも仕事をしても問題ないと言われています」

回答例2
「母が入院し、介護が必要となったため、残業が多い職場では介護にも仕事にも支障が出てしまうため転職を決断しました。家族と話し合い、協力しあえる体制を確立しましたので、必要な残業などには対応できるよう努めたいと考えております」

回答例3
「結婚をきっかけに、家庭と仕事が両立できる職種への転職を決意しました。家族と話し合いを行い、協力が得られる状態を作りましたので、今までに習得したスキルが生かせる御社で貢献していきたいと考えております」

ポイントは、できることとできないことを明確にすることです。病気や介護、結婚から妊娠出産など制約がある場合も、どのように対処していくかをはっきりと答えられれば、企業側の不安を取り除けるはずです。

病気が原因での退職や転職の場合、現況を正しくはっきりと伝えるようにしてください。完治しているのか、働くことは医者から許可が降りているかなどは、隠さず話すことが大切です。

本音で伝えた方がいいの?

本音で伝えた方がいいの?

転職を考えたきっかけがネガティブな理由の場合、正直に答えてしまうとマイナスの印象を与えてしまうのではと考えるかもしれません。ですが嘘をつかず正直に答えることが大切です。嘘をつかずに、どのように伝えればいいかを考えていきましょう。

転職理由を本音で伝えるときのポイント

転職理由を本音で伝える場合、大切なポイントは2つあります。

  • ネガティブな理由は前向きな表現に言い換える
  • 志望動機や入社意欲への一貫性を持たせる

すべてを本音で伝え、嘘のない受け答えをすることは非常に大切ですが、包み隠さず話すことだけが本音で伝えることではありません。

ネガティブに受け取られてしまいそうな理由は、前向きな表現に変換し、志望動機と入社への意欲が一貫していることにも意識を向けてみてください。

いうべきことと、いわないこと。この2つを決めておくこともポイントです。

ネガティブな理由は前向きな表現に言い換える

上司や同僚と反りが合わなかった、やりたいと思っていた仕事と内容が異なったなど、転職を考えた理由はマイナスに受け取られがちな「ネガティブワード」になってしまいがちです。

ネガティブワードを使い続けてしてしまうと、仕事への意欲がない、協調性がないなど、悪い印象につながりかねません。そこでポジティブな表現にうまく変換し、前向きな印象を与える表現に言い換えるように意識しましょう。

志望動機や入社意欲への一貫性を持たせる

転職活動に至った理由は人それぞれですが、どのような理由でも、伝えた理由から、最終的には志望動機や入社意欲につながる形を取ることがポイントです。

転職すると決めた理由だけがひとり歩きし、志望動機につながらない内容になってしまうと、本当に自社に入社したいのかと企業側が疑問に感じてしまう可能性があります。

転職する理由だけを語った内容にすると、前職の愚痴や文句ばかりの印象を与えてしまうケースも出てきます。一貫性をもたせた文章の構成・流れを考えましょう。

まとめ

転職を考えるきっかけとなった理由は、環境や考え方、ライフスタイルなどによって変動します。転職のきっかけがどのような理由であっても、愚痴や不満にならないよう意識し、常に前向きな姿勢がアピールできる伝え方をしていれば、嘘のない正直な回答ができるでしょう。

嘘の理由を付け加えてしまうと、入社できたその先でもその嘘を付き続けることになります。ですから嘘はつかず、言わないでいいことを決めて置いてから、転職理由の答え方を考えていけば、納得のいく伝え方が見えてくるはずです。

最後のチェックポイント

  • 転職のきっかけとなった理由は、嘘なく正直に伝える
  • 事前にいうべきことと、いわないことを明確に分けておく
  • 愚痴や不満ばかりにならないようにし、前向きな姿勢をアピール
  • 転職理由に関係なく、理由と志望動機に一貫性をもたせる
  • ネガティブな表現は避けポジティブに変換を
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