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ハラスメントとは? 職場での防止対策と受けた時の対処法

2021年06月22日
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はじめに

ハラスメントという言葉を知っていても、何を意味するのか、どういった種類があるかなど、詳しくわからない人も多いでしょう。本記事では、ハラスメントの意味や定義、種類、法律などについて触れています。ハラスメント防止のための対処法についても解説しました。

現在ハラスメントに苦しむ人だけでなく、周囲に悩む人がいる人や自分が行為者にならないか不安な人にとって有益な情報です。参考にして、働きやすい職場環境を目指しましょう。

ハラスメントとは

ハラスメントとは

ハラスメントの問題が叫ばれている中で、具体的な意味を知っていないと大きな問題に発展する可能性があります。ハラスメントとは何か、定義や意味を確認していきましょう。また、厚生労働省のパワハラ防止法についてもふれています。法律の観点からもハラスメントをみていきましょう。

定義と意味

ハラスメントとは、「人に対する嫌がらせ」を意味します。ハラスメントの定義は、相手が不快に感じる行為をしているかどうかです。行為を行った側の認識は関係なく、受け取り側が不快な思いをすればハラスメントとなります。「そういったつもりじゃない」「悪気はない」との釈明はできません。

厚生労働省のパワハラ防止法とは

厚生労働省のパワハラ防止法は、令和元年6月5日に公布され、令和2年6月1日に施行されました。法改正されたのは、労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法です。

職場におけるパワーハラスメント防止のために、事業主は雇用管理上必要な措置を講じなくてはなりません。また、パワーハラスメントのみならず、セクシャルハラスメント等の防止対策も法律で強化されています。

参考:厚生労働省| 職場におけるハラスメントの防止のために

職場における主なハラスメントの種類一覧

職場における主なハラスメントの種類一覧

職場で起こりえるハラスメントについてみていきましょう。ハラスメントが起こりやすい職場や、対応する言葉が多すぎるとの悩みを持っている人に対し、わかりやすく解説していきます。

パワーハラスメント

職場において以下の3点をすべて満たすものがパワーハラスメントと呼ばれます。

  • 優越的なポジションの相手からの言動
  • 業務に必要・相当である範囲を超えている
  • 労働者の就労環境を害する

なお、業務に必要・相当である範囲内であれば、たとえ他の項目が当てはまっていてもパワーハラスメントとはなりません。

職場とは、勤務時間外の飲み会・社員寮・通勤時間も含みます。しかし、これらを職場と判断するためには、職務との関連性や参加に至るまでの経緯などを含めます。個別に対処されるものであり、一概には定義できません。

パワーハラスメントと聞くと、相手は上司や先輩であると考える人もいるでしょう。しかし、対象者には同僚や部下も含まれます。その人がいないと業務が行えない・必要な知識が得られない・拒絶できないなど、どちらかが優越的なポジションであれば適用です。役職等は限定されません。

セクシャルハラスメント

セクシャルハラスメントとは、職場で性的な言動を向けられる行為です。職場とは、出張先や業務の延長となるような飲み会なども含み、会社の中だけの行為に留まりません。性的な言動とは、以下の内容を指します。

  • 性的な冗談を言う
  • デートへの執拗な誘い
  • 性的体験を話す・聞き出す
  • 性的な関係を強要する
  • 体に触れる
  • わいせつな映像や写真を見せる
  • 強姦

体に触れる・性的な発言を向ける以外にも、自身の体験談を話すだけでもセクシャルハラスメントです。

被害者が女性、行為者が男性とのイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、性別や職務上の立場は関係ありません。また、職場内のみならず取引先・病院・学校など、範囲は広いです。

マタニティーハラスメント

マタニティーハラスメントとは、職場において妊娠・出産・育児休業の利用のシチュエーションにて就業労働が害されることを指します。妊娠・出産した女性だけでなく、育児休業を申し出た男性・女性も対象です。

妊娠・出産・育児休業にあたり就業に制限がかかるため、周囲の負担が増えたことに腹を立てられて、嫌がらせされる状況です。

なお、妊娠・出産・育児のために休んだり時短勤務になったりした際、企業が契約を更新しない・不利益な配置転換・減給・降格といった状況になる労働者もいるでしょう。これらは不利益取り扱いです。男女雇用機会均等法により、育児・介護休業法違反になります。

モラルハラスメント

モラルハラスメントとは、言葉や態度によって相手に不愉快な思いをさせる行為です。会話中だけでなく、メール・文章・態度なども含みます。

モラルハラスメントとパワーハラスメントは間違いやすい言葉です。パワーハラスメントでは立場が上の者や業務上欠かせない人からの嫌がらせを指します。一方モラルハラスメントでは、優越的なポジションは関係ありません。

パワーハラスメントはお互いの立場がわかりやすいため、周囲が問題に気付いて問題が表面化しやすいです。しかしモラルハラスメントは周囲に気付かれにくく、内容が陰湿であるケースが多いため、表面化しにくい特徴があります。

ロジカルハラスメント

ロジカルハラスメントとは、正論を相手にぶつけてしまう行為です。「正論を教えて導いてあげないといけない」など、行為者は正しいと思って行っているケースが多いです。

正しいアドバイスをする際、本来は相手の気持ちに寄り添いながら会話するでしょう。しかし、相手より優位に立ちたいとの考えで正論を押し付けてしまうと、ロジカルハラスメントとなります。正論を言うことで相手を論破して、気分を良くしたいとの思考が相手を不快にさせるからです。

言っている内容が正しければ配慮しなくて良いわけではありません。マウンティングのために正論をぶつける行為は嫌がられます。

ジェンダーハラスメント

ジェンダーハラスメントとは、性別のフィルターを通して相手へ圧力をかける行為です。具体的に、ジェンダーハラスメントになりうる言葉を以下でみていきましょう。

  • 女(男)らしくいろ
  • 男だから力仕事をしろ
  • 女はお茶汲みをすればよい
  • 結婚はしないのか?

上記のように、性別によって役割を決めつけて圧力をかける言動を指します。

性別のフィルターのみならず、LGBTに対する差別発言もジェンダーハラスメントにあたります。LGBTとは、レズ・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダーといった、セクシャルマイノリティを指す言葉です。

男女の性区別に対して心無い発言してしまうと、ジェンダーハラスメントとなるでしょう。

なぜハラスメントが起きるのか?

なぜハラスメントが起きるのか?

ハラスメントをなくすためには、原因の根絶が重要です。防ぐには以下の要因や対処法を見ていき、解決に向けて行動していくと良いでしょう。

職場でのコミュニケーション不足

職場でのコミュニケーションが足りていないと、ハラスメントが起きやすい原因となります。社内での会話が少ない・部下と上司に壁があるなどすると、仕事のミスが起きやすくなるでしょう。ミスが増えると職場の雰囲気が悪くなります。

コミュニケーション不足によって社員同士が険悪な雰囲気は、ハラスメントの根本原因となりえる可能性があります。また、本来は問題ない言動であっても、相手から「それはハラスメントだ!」と言いがかりを付けられるハラスメントハラスメントも生まれかねません。

社員同士でお互いの言動を監視し合う状況になってしまわないよう、日頃からコミュニケーションを取ると良いでしょう。

本人に自覚がないハラスメント

本人が自覚しないハラスメントも存在しています。発言した本人に何ら悪気はないとしても、相手がどう受け取るかが問題です。

自覚しないのは、本人だけの問題ではありません。本記事で紹介してきた内容以外にも、ハラスメントは数多く存在しています。種類が多い弊害として、何をもって相手が不快な思いをするかわかりにくい状況もあるといえます。

厚生労働省の対応マニュアルを読むなどして知識を増やす方法があります。気付かないうちに傷つけてしまわないよう、相手がどう受け取るかを考えていきましょう。

職場でのハラスメント防止対策は?

職場にてハラスメントを防止するための方法があります。対策法をみていき、働きやすい職場環境を目指しましょう。

社内でルールを規定する

社内でルールを規定しましょう。社内でルールから逸脱した人がいた場合、ガイドラインがあるため窓口に相談しやすくなります。また、ルールを守れなかった人を注意しやすい環境になるでしょう。

ハラスメントは、受け取る側の気持ちによって基準が変わってしまいます。そのため、あえてルールを規定して明確化していきましょう。具体的な標語を決めてわかりやすくする方法もおすすめです。

ハラスメント研修/講習を受ける

ハラスメントのない職場づくりをするには、教育の場を設ける必要があります。ハラスメントとは何か、研修や講習を受けて対応フローを身につけましょう。

知識を身につけることで意識も変わります。職場でハラスメントについて知識を学び共有していくと、自分事として捉えられるようになるでしょう。一人ひとりが知識を身につけて真剣に向き合うことが、ハラスメントを防ぐ第一歩です。

ハラスメントを見た/もしくは受けたときの対処法

ハラスメントを見た/もしくは受けたときの対処法

職場にてハラスメントを受けている、またはハラスメントの場面を見て対応に困っている人もいるでしょう。対処法について、解説していきます。

社内の相談窓口へ行く

自社に設けられている相談窓口へ行きましょう。パワーハラスメントやセクシャルハラスメントの場合、事業主には雇用管理上の措置を行う義務があります。職場環境を良好に保つため、会社は対処しなくてはなりません。

証拠がなく、相談しにくいという人もいるでしょう。しかし証拠がない場合であっても、多くの人が意見を寄せることで事態が動く可能性があります。

社内で相談しづらい状況ならば、以下で解説する社外の相談窓口の利用も検討しましょう。

厚生労働省「ハラスメント悩み相談室」

社内で相談をするのは嫌だという場合は、厚生労働省が設けているハラスメント悩み相談室がおすすめです。厚生労働省のハラスメント相談室を利用するメリットをみていきましょう。

  • 相談料は無料
  • 電話・メールの利用が可能
  • 匿名可でプライバシー厳守

相談を他の人に知られたくない場合であっても、無料・匿名で利用できます。電話やメールで気軽に相談してみましょう。

参考:厚生労働省|ハラスメント悩み相談室

まとめ

職場におけるハラスメントにはさまざまあります。今回紹介してきたハラスメントは、特に見聞きする機会が多いでしょう。被害に遭うだけでなく、気付かないうちに、自分が誰かを不快にさせている可能性も忘れてはいけません。

ハラスメントが職場で問題にならないよう、本記事で解説した対処法を参考にしてみましょう。日頃の意識を変えていくと、ハラスメントが起きにくい職場環境にできます。

最後のチェックポイント

  • ハラスメントとは人に対する嫌がらせを指す
  • 被害者が不快な思いをした段階でハラスメントとなる
  • ハラスメントの種類は数多いため、知識として知っておく
  • ハラスメント防止のため、日々のコミュニケーションを怠らない
  • 社内研修やルール規定で防止対策を講じる
  • 社内の相談窓口か厚生労働省のハラスメント悩み相談室を利用する
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