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仕事を辞めたい時に役立つ理由別対処法から辞め方まで

date2024年01月26日
仕事を辞めたい時に役立つ理由別対処法から辞め方まで
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はじめに

どのような仕事に就いていても、調子の良いときばかりではありません。ときには、今の仕事を続けていていいのかどうか、迷ったりゆううつな気分に陥ってしまったりすることもあるでしょう。慢性的に仕事辞めたい、行きたくないと考えてしまうときは、どうしてそう感じるのか今一度自分に向き合うことが大切です。仕事を辞めたいと思う理由・転職すべきかどうか・退職を決めたらどうすればいいのかについて解説します。

仕事辞めたい……まずどうする?

日本労働調査組合による2021年4月度のアンケート調査*1では、会社員の38.5%が仕事を辞めたい・転職したいと回答しています。今の仕事を続けていいのかどうかという悩みは、社会人の多くが抱えている問題といえるでしょう。「仕事辞めたい病」をテーマに解説したこちらの動画で、自分に当てはまる部分がないかチェックしてみましょう。

辞めたい理由を書き出してみる

「会社辞めたい」という気持ちが続いているときは、思い当たる理由をすべて書き出してみましょう。不満やストレスを言語化することで、状況を整理しやすくなります。「朝起きるのが辛い」「やる気が出ない」といった些細なことでも構いません。掘り下げていくと「通勤時間が長くて起床時間も早いのが辛い」、「頑張っても評価につながりにくいからやる気が出ない」というように、自分が何にストレスを感じているかが見えてくるでしょう。

自分で解決できそうな理由の場合

自分で解決できそうな場合、辞めるのは一旦保留にして、できることから試してみましょう。もしも自分の能力不足で辞めたいと感じているなら、資格取得に取り組んでみるのもおすすめです。専門知識を深めることでスキルアップができますし、自信にもつながります。また、ひとりで悩みを抱えず、信頼のおける人に相談することも大切です。自分とは違った視点の意見を聞くことで、解決の糸口が見つかるかもしれません。

自分では解決できなさそうな理由の場合

中には、自分の頑張りだけでは解決が難しい問題もあるでしょう。例えば、以下のようなケースが考えられます。

  • 人間関係が悪い
  • 給与が安い
  • 会社に将来性がない
  • 社風が良くない

周囲に働きかけて根気よく問題解決へとあたるのもひとつの手ですが、一筋縄ではいかないでしょう。こうした場合は思い切って仕事を辞めて、環境を一新した方がいいかもしれません。

理由別対処法

ここでは、辞めたい理由と解決策を9つのケースにまとめました。あなたの「仕事辞めたい」というモヤモヤした悩みを解決するヒントが見つかるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。

『仕事辞めたい』あなたの悩みはどれ?

仕事を辞めないほうがいいケース

状況や理由次第では退職や転職しても問題が解決しない、それどころかかえって状況が悪化してしまうことも考えられます。辞めたい気持ちはあっても今は辞めない方が望ましいケースにはどのようなものがあるでしょうか。もしも下記にあてはまる場合は、仕事辞めたいと思っていても判断を急がずに一度立ち止まって考え直してみましょう。

やりたいことがはっきりしていない場合

やりたいことが特にない・はっきりした目標や具体的な計画がない場合は、今の仕事を続けた方がよいでしょう。モヤモヤとした何となくの気持ちで辞めてしまうと、次の職場でもまた同じ状況に陥ってしまう可能性が高まります。また、転職時の面接では、前の会社を辞めた理由を質問されることも多いです。どうして仕事を辞めたのか、転職を決めた理由など一貫した説明ができないと、マイナスな印象につながりやすくなります。

次の仕事が見つかるまでの経済事情が不安定な場合

転職先が見つかっていない、辞めたあと生活費のあてがない場合は、慎重に判断しましょう。次の職場が見つかるまでのつなぎとしてバイトやパートを始めて、時間に追われて就職活動期間が延びてしまっては本末転倒です。経済面の不安を抱えての就職活動は、どこでもいいから早く内定が欲しいといった焦りにつながります。バイトからスタートして社員登用を目指す、さまざまな職場を体験して知見を広げたいといったポジティブな理由がある場合は別ですが、基本的には避けるのが無難です。

しばらく休むことで解決しそうな場合

日々の業務やプライベートでのストレスが重なり、心身の疲れから「仕事辞めたい」という思いが強まっているケースもあります。そうした場合は思い切って休職してリフレッシュをすることで、仕事への活力を取り戻せるかもしれません。企業や勤続年数によって取得可能な期間は異なりますが、数ヶ月から3年程度の休職制度を設けているところが一般的です。また、有給休暇を活用してまとまった休みを確保するのもよいでしょう。

仕事を辞めたほうがいいと思われるケース

気持ちの整理をした結果、辞めたほうがいいというケースにはどのようなものがあるでしょうか。仕事辞めたいという考えが長期的に続いている場合は、甘えではなくストレスサインの可能性もあります。以下では代表的な3つの例について説明します。もし当てはまるようなら、仕事を辞めて環境を変えることを視野に入れましょう。

環境改善の努力をしても変わらない場合

部署異動願いを出す、上司に相談をするといった環境改善を試みたのに状況が好転しないときは、転職を検討してもよいでしょう。不満や徒労感を抱えながら業務にあたるのでは、仕事のパフォーマンスも知らず知らずのうちに低下してしまいます。無理に我慢して今の会社に留まるよりも、転職をして自分に合う環境を探す方が解決への早道となるケースもあります。

辛すぎてうつ病になってしまった場合

ストレスが大きすぎて心身に不調をきたすほど負荷がかかっている場合、最悪命に関わることもあります。休職しても問題の解決につながらない場合は、思い切って辞めることも重要です。うつ病が理由で退職するときは、医師に診断書を発行してもらうとスムーズに手続きが進められます。このとき、あわせて傷病手当の申請について準備することをおすすめします。条件を満たしていれば、退職後も給付を受けることが可能です。

やりたいことがはっきりしている場合

やりたいことや目標がはっきり見えていて、今の会社では実現できないと感じた場合には、転職を前向きに検討しましょう。よく「3年は仕事を続けた方がいい」と言われますが、自分のビジョンが明確であれば勤続年数にとらわれる必要はありません。なお、転職をせずとも別の部署へ異動することでやりたいことを実現できる可能性もあります。まずは上司に相談してみて、難しいようであれば転職に向けて準備を進めましょう。

仕事辞めたいときにしてはいけないこと

「仕事辞めたい」と頭がいっぱいになってしまい、精神的に追い詰められてしまうこともあるでしょう。しかし、突発的に行動を起こしてしまうのは、状況がさらに悪くなってしまったり余計な面倒が増えてしまったりするリスクを伴います。後悔しないためにも、以下の行動をしないよう注意しましょう。

無断欠勤

仕事辞めたいという気持ちで頭がいっぱいになってしまったとしても、無断欠勤するのは避けるべき行動です。周りの人たちに心配や迷惑をかけてしまいますし、社会人として信用を損ないかねません。無断欠勤で音信不通状態が何日も続くと、緊急連絡先である親や親戚に連絡がいったり自宅まで会社の人間が訪ねてきたりして、大ごとになる可能性も考えられます。休息が必要な時は、勤務先にきちんと連絡を取って休みましょう。

突発的に辞める

我慢やストレスが限界だからといって、衝動的に辞めるのは賢明ではありません。引継ぎもしないで突発的に辞めたり、次の仕事が決まっていないのに安易に辞めたりするのは避けましょう。基本的には退職するにあたって各種書類の提出やパソコン・社用携帯などの貸与品返却といった手続きが必要となりますので、出勤しなければ自動的に辞めたことになるというものではありません。最悪の場合、賠償請求をされるケースも考えられます。

年代別「仕事辞めたい」対処法

年齢によっても仕事を辞めたいときの対処法は変わってきます。傾向としては年代が高くなるにつれて転職のハードルも上がるので、アピールできる材料や理想とするキャリアプランを加味して慎重な判断が求められます。20代・30代・40代でそれぞれどう対処すべきかを解説します。

20代の場合

せっかく新卒で入社したのに短期間で辞めていいものか、職務経歴書に書けるような実績が少ないと悩む方もいるでしょうが、若さは武器です。合わない仕事で貴重な20代の時間を浪費するより、早いうちに転職したほうがいいこともあります。20代の場合、経験や実績よりも将来性や仕事への意欲を評価される傾向が強く、業界・職種未経験の若年層を積極的に採用する企業も多いです。選択肢が多いうちに転職するのも有効なキャリアデザインといえるでしょう。

30代の場合

結婚や育児といった生活環境の変化や仕事に余裕が出てきたことで、キャリアプランの立て直しを考え、仕事辞めたいと悩む30代は少なくありません。しかし、20代と比較すると求人数が少なくなるのも事実です。30代の転職では実務経験をもとに即戦力として生かせるスキルがポイントになります。積み重ねてきたキャリアを武器に、よく考えて転職しましょう。

40代以上の場合

40代以上ともなると、転職事情はかなり厳しくなります。求人数も少なくなりますし、20・30代と比べて採用の判断もシビアになります。今の職場よりも年収が下がってしまうケースも珍しくありません。また、40代の転職では即戦力となるスキルに加えて、マネジメント能力を問われる場面も多いです。どうしても辞めたいという場合は、念入りに対策しましょう。

円満退職するには?

立つ鳥跡を濁さず、気持ちよく辞めることで転職活動もうまくいくかもしれません。特に同じ業界へ転職する場合、退職後も仕事を通じてつながる可能性もありますので、辞め方も重要になります。円満退職するにはどのような部分に気をつければいいのか、注意しておきたいポイントを以下で詳しく紹介します。

上司には早めに退職の意向を伝える

退職の報告は、繫忙期は避け、遅くとも1ヶ月前までには上司へ申し出るようにしましょう。民法上では雇用期間の定めがない場合は2週間前に申告すれば退職が可能ですが、引継ぎ期間を見込んで退職時の申告について就業規則で指定されていることもあります。派遣社員の場合は、契約期間に留意する必要があります。更新時ギリギリに退職するのは、勤務先はもちろん派遣元にも迷惑がかかってしまいますので注意が必要です。

引継ぎをしっかりする

気持ちよく送り出してもらうためにも、自分が退職した後で周りが混乱しないよう、きちんと引継ぎすることが重要です。まずは自分が担当している業務や取引先をリストアップしてみましょう。誰が引き継いでも問題のないよう、マニュアルを作っておくとスムーズです。特に有給消化を予定している、退職後すぐに次の会社へ入社予定の方は、引継ぎが遅れて退職日が先延ばしにならないよう進捗状況もしっかりチェックしましょう。

スムーズな転職のために

転職することによるメリットがあるとわかっていても、先の読めない状況で一歩踏み出すのは勇気のいるものです。次の仕事が決まっていれば、安心して退職の決断ができるでしょう。スムーズな転職のためにはどのようなことをすればいいのか、ポイントをまとめました。

早めに転職活動を始めておく

うつ病などでしばらく療養する予定の人以外は、早めに転職活動を始めましょう。キャリアの棚卸しや履歴書の準備など、在職中でもできることはたくさんあります。転職にかかる期間は3ヶ月を目安にみて、できることから早めに取り組みましょう。

失業保険を受給しながら転職活動を進めようと考えている方は、退職後速やかに手続きをするためにも、離職票交付手続きを忘れないよう注意が必要です。

自分のやりたいことをはっきりさせておく

ミスマッチを防ぐためにも、新しい職場でやりたいことや譲れない条件をはっきりさせておく必要があります。転職後、すぐにやりたい仕事を任せてもらえない場合もあるでしょう。そのときにまた「仕事辞めたい」とならないためにも、〇年後自分がどうなりたいのかビジョンを持っておくことが大切です。仕事内容や役職はもちろん、プライベートも含めた総合的なキャリアデザインを設計しましょう。

転職で失敗しないようによく調べておく

今の仕事を辞めたいからと、よく吟味せずに内定が出た会社へと移るのは得策ではありません。納得のいく転職になるよう、応募企業の仕事内容や待遇について事前によく調べておきましょう。

まとめ

「仕事辞めたい」という悩みは多くの人がぶつかるもので、恥ずかしいことではありません。大切なのは辞めるかどうかではなく、そう感じた理由を突き詰めて自分と向き合うことです。甘えや怠けと決めつけず、なぜ辞めたいと思ったのか、解決するには何をすればいいかを模索してみましょう。理由によっては辞めるよりも、しばらく休息を取る・今の職場で経験を積む方がいいケースもあります。決断を焦らず、まずは自分の考えを整理してみましょう。

最後のチェックポイント

  • まずは辞めたい理由を書き出してみる
  • 理由によっては辞めずに今の仕事を続けた方がいいケースもある
  • 年代によっては仕事を辞める判断は慎重に
  • 無断欠勤や突発的な退職は避けるべき
  • 早めの報告、引継ぎで円満退職を心がける
  • スムーズに転職できるように事前に準備をしておく
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