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30代転職は難しい?成功するコツと手遅れにならない秘けつ

date2024年01月24日
30代転職は難しい?成功するコツと手遅れにならない秘けつ
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はじめに

  • 30代の転職市場は右肩上がり、決して難しいわけではない
  • 30代からの転職者に求められるものは即戦力となるスキル
  • 即戦力にはポータブルスキルも含まれる
  • 未経験の業界・職種でも、30代の転職者を求める企業はある
  • 30代の転職時も、自己分析・企業研究は重要

ビジネスパーソンにとって、30代は大きな壁にぶつかるタイミングと言えます。環境の変化に対応が必要で現状と将来の自分を考えたとき、このままでいいのだろうかと不安になるからです。そのようなときに転職を考える方は多いでしょう。そこで手遅れだとか厳しいなど、さらに不安を感じることもあるでしょう。30代の転職について現状を紹介し、成功への秘けつをお伝えします。

30代から転職は本当に難しいのか?

20代の転職とは異なり、妥協できない条件や培ってきたスキルによって簡単ではない場合もあります。しかし、30代だから求められることも多いのです。その理由を以下で詳しく解説していきます。

転職市場を把握していれば大丈夫

以下のグラフからわかる通り、中途採用の比率はコロナ禍を除いて年々増加していることが見て取れます。また、厚生労働省の令和4年雇用動向調査結果の概要からも30代の転職率は上昇傾向にあります。転職市場においては、30代からの転職は有利になりつつあると言えるでしょう。

中途際の実態を表すグラフ
参考:リクルートワークス研究所|中途採用実態調査 (2022年度実績、正規社員)

30代の転職者に求められることは即戦力

30代の転職者には、これまで培ってきた経験やスキルを活かし、即戦力となる人材が求められます。

  • 求められる即戦力とは
  • 専門性:資格や経験に基づいた専門的なスキル
  • マネジメント力:管理職として人材育成や組織力強化に活用できるスキル
  • 問題解決能力:問題の認識から解決策の構築・実行できるスキル

また、異職種への転職では自社にない能力や経験などと、ポータブルスキルを望む企業もあります。
ポータブルスキルとは、職種の専門性以外に、仕事の仕方や人とのかかわり方など、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキルです。

企業は30代転職者を求めている

以下のグラフは企業が採用に対してどのような方針をもっているかを表したものです。35歳までは積極的に採用したい、35歳以上でも良い人材であれば採用したいと回答しています。

この回答には、昨今の人材不足とジョブ型雇用など雇用制度の変化が影響しており、企業は30代からの転職に期待していることが伺えます。転職が常態化しつつある中で、年齢に関係なく人材が欲しい場合もあるでしょう。

30代の転職時に抱く不安や疑問

30代からの転職を考えるとき、手遅れではないかとか未経験は難しいかもしれない、また、女性ならではの不安もあるでしょう。このような不安や疑問にお答えします。

未経験の業界・職種への転職は可能か

以下のグラフは、中途採用された人数と、未経験者の比率を表したものです。中途採用において、毎年4割前後が未経験者です。この数字からも未経験採用が決して少なくないこともわかります。

中途採用された人数と、未経験者の比率を表したグラフ
参考:リクルートワークス研究所|中途採用実態調査 (2022年度実績、正規社員)

しかし、30代でポテンシャル採用を目指すのは厳しい場合が多いでしょう。30代以降の職歴をもつ人材は、培った経験とスキルが活かせる企業をしっかりと探すことが大切です。その業界や職種が未経験でも、業務の中で自分が培ったスキルや経験を、ここで活かせるなどを明確にしましょう。

30代後半はハンディになるか

35歳以上の人材も、76.2%の企業が「積極的に」あるいは「良い人材であれば採用したい」と回答していることから、ハンディになるとは言い切れません。さらに、企業戦略として管理職が求められたり、キャリアアップを目的とした転職であったりすると有利にはたらくと言えます。自分の経験や培ったスキルを最大限にアピールすることがポイントとなります。

30代の転職を成功させるポイント

30代からの転職を成功させるためには、以下の3つのポイントを心がけましょう。20代とは異なる視点で転職活動を行う必要があります。

1.自分と企業をマッチングする

転職後に「自分の思っていたことと違った」これは20代までの話です。年齢が上がることで厳しさが増すのは否めません。30代からの転職では、自分が求める仕事とそれができる企業を探してマッチングすることが重要です。

自分を振り返りアピールできるスキルを把握する

改めて自己分析をしましょう。職歴や経験もあるのに今さらとは思わずに、自分のスキルを言葉にして書き出します。ポータブルスキルも有効な場合がありますので、自分の培ってきたものを再確認しましょう。その中からアピールできるスキルを把握します。志望する企業のここに役立てられる・貢献できると伝える根拠を明確にすることが重要です。

企業が求める人材像を把握する

求人票からは、求められる職種やスキルは確認できますが、その先にあるどのような人物を求めているのかまでは、読みとることは難しいです。社風や企業理念など、志望企業と自分が合うかを判断する必要もあります。そのため企業研究も重要と言えます。企業が求めている人物像を知ることで、自分がその企業にとって有効な人材かの判断ができるでしょう。

2.どのような仕事がしたいのかを考える

30代で転職しようと考える理由には、ライフワークバランス・収入・雇用条件・人間関係などへの不満や不安があります。転職に際してこの不満や不安の解消を主に考えがちですが、少し視点を変えてみてはいかがでしょうか。仕事に満足できたり、充実したりしていると解消できることもあります。転職により心機一転するのであれば、どのような仕事がしたいのかをじっくり考えてみるのもよいでしょう。条件や収入も大切ですが、長く続けるために何がしたいかを優先しましょう。

3.転職サイトを活用する

転職をするとき、自分で調べて直接企業に連絡をとる方も多いかと思います。昨今は転職サイトも多数あり、さまざまなサービスを提供しています。どの転職サイトを選ぶかが大切です。
以下ではおススメの理由を紹介します。

一人で情報収集するよりも有効

転職サイトをおススメする理由は、まず情報量の多さです。さらに、求職者が求める企業と企業が求める求職者をマッチングするために、さまざまな情報をもっていることです。ネット検索や求人情報からは読み取れない情報も取得できます。これらを利用することで、一人で情報収集するよりも効率的に転職活動が進められるでしょう。

キャリアアップ相談もできる

転職サイトによっては、コーディネーターがいたり、さまざまな相談窓口を設けたりしているところがあります。失敗したくない30代の転職では、迷うことも多いので頼りになります。また、キャリアアップ・スキルアップに必要な講座を設けているところもあり、資格などを取得することで、収入アップにつながる可能性もあるでしょう。

30代の転職成功までの道のり

在職中に転職活動を行うか、退職してからはじめるかによって工程やタイミングは変わります。どちらも時間と労力が必要です。できるだけ効率的に進められるように、就職活動の基本を振り返りましょう。

転職活動期間は余裕をもとう

▼転職活動期間

転職活動に要する期間の割合を表した円グラフ
参照:PR TIMES|アンケート結果

転職活動に要する期間は2~3か月が最も多く、次に半年程度です。半年となると、この期間に何をしていたのかを質問されることがあります。「リフレッシュ期間を設けた」「資格取得を目指した」などの回答が必要になります。同じ理由で退職を繰り返すリスクがあるため、すぐに転職先を決定するのは避けたほうが良いでしょう。
転職活動では、時間的にも心にも余裕をもつことが大切です。

応募企業を探そう

自分のしたい仕事ができる企業を探します。ハローワーク・転職サイト・SNSなど、さまざまな方法で情報収集をしましょう。候補にあがった企業については、徹底的に企業研究を行います。企業のホームページを閲覧することはもちろん、四季報や財務状況の確認など、いろいろな角度から志望企業を掘り下げていきます。その中から、自分が入りたいと思う応募先企業を決めましょう。

志望企業に応募しよう

履歴書で最も重要な項目が自己PRと志望動機です。ここに志望企業で働きたい熱意や自分とのマッチングポイントなどを、自分の言葉で簡潔に表現することが重要です。経歴自慢にならないように、「自分のこの経験が貴社のこの業務に活かせる」「貴社のここに魅力を感じた」などを、事例を交えて記載しましょう。

面接を受けよう

転職時の面接で求職者がしてしまいがちな間違いは、前職の愚痴や給与などの待遇に言及してしまうことです。退職の理由がそこにあったとしても、言葉にはしないようにしましょう。採用担当者は、また同じ理由で退職するだろうと想像してしまいます。さらに自分自身が生まれ変わることを阻む原因にもなります。
自分のスキルが志望企業のどこにマッチして活かせるかなど、前向きに新しい職場を求めていると伝えましょう。

内定をもらったら確認しよう

内定をもらったとき、そのまま受諾するのか保留や辞退するのか、自分自身の方向性をハッキリと決めておく必要があります。受諾した場合、正式契約には内定承諾書の提出が必要となり、それらの契約書と採用にあたって必要な納税関係・健康保険・年金などの書類が届きます。内容を確認し速やかに提出しましょう。

円満に退職しよう

在職中に転職活動を行った場合はとくに注意が必要です。担当していたプロジェクトの終了期限が延長したり、引き留めにあったりと、円満に退職できない場合もあります。前もって退職の意思を伝え、期日に退職できるよう引継ぎなどの準備が必要です。
また、離職票の受け取りや保険証の返却などもスムーズに行うためにも、円満退職に努めましょう。

転職先への出社準備をしよう

新たな職場で新たな人間関係を構築するために、まず気をつけることは、どんなに実績や経験があっても、「転職先では新人だ」という自覚をもつことです。上司が年下になる可能性もあるでしょう。新たな職場の雰囲気を壊さずに、なじんでいくことが大切です。出社前に心の準備をしましょう。
また、入社後提出する書類などのある場合は、落ちがないように用意をしましょう。

まとめ

ひと昔前は、30歳までに落ち着くなどと言われた時代もありましたが、現在はある程度の経験を積んだ30代からが貴重な人材となりつつあります。転職への抵抗感も薄れ、自分が生き生きと充実した生活を送るためにも、転職を考える人は増えています。
自分を冷静に分析して価値を理解し、情報を集めて、経験やスキルの活かせる企業を探すことが大切だと言えるでしょう。

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